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成田国際空港株式会社では、来港者の利便性向上を目的とした施設計画のために、3年に1回のペースで「旅客動態調査」を実施し、来港者の滞在時間や立ち寄り先、移動のボトルネックなどの動態を把握している。2010年9月に実施された調査では、NTTコムウェア株式会社の「RFID来場者動線分析サービス」を採用し、追跡調査を自動化した。同サービスを利用した狙いや背景、サービスに対する評価、今後の展開などについて旅客動態調査の担当者に話をうかがった。

空港という特殊事情から求められた調査の自動化
成田空港の「旅客動態調査」は、開港以来ほぼ3年に1回の割合で行われ、すでに10回以上実施されてきた。実施主体である成田国際空港株式会社(以下、NAA)が総合設計事務所の株式会社日建設計に調査を委託している。
「開港当時は第1ターミナルビルしかなく、常にロビーは旅客や見送り客で混雑していました。混雑を緩和するためには施設を拡張する必要がありましたが、効果的に拡張するためには実態を把握しなければなりません。それがこの調査の始まりです」とNAAの川瀬仁夫氏は語る。
以降もテロ対策や新型インフルエンザなどの影響で荷物検査や検疫体制が変わるなど、社会の変化に合わせて空港の人の流れは変化してきた。川瀬氏は「空港施設として社会的なニーズに応え、来港者の利便性を向上させるためには、ほぼ3年に1回のペースで動態調査を実施して現状を把握する必要があります」と調査の目的を語る。
同調査は、第1ターミナル、第2ターミナルそれぞれの出発施設と到着施設に対して行われるもので、実施にあたってはアルバイトの調査員を100名ほど配置する大規模なものだ。「出発施設で2日、到着施設で2日の計4日間にわたって調査を行いますが、まず第一に来港者の妨げにならないように調査を進めなければなりません。また、調査にあたっては、制限区域への立ち入りも発生するため、アルバイトの方たちへの教育や、航空会社や税関、検疫などの多くの関連セクションとの調整など、事前準備が大きな負担になっていました」と川瀬氏。そこで常に求められてきたのが「調査の自動化」だ。
「チェックインしてから飛行機に乗るまで、どこで何をして過ごしているのかを把握するため、これまでは来港者一人ひとりにお声がけをして、了解いただいた上で、調査員が追跡調査を実施していました。しかし、このやり方では手間がかかるだけでなく、来港者の方にもご負担をかけてしまいます。また、調査対象も時間に余裕のある来港者に偏ってしまうなどの問題がありました」とNAAの加藤佑介氏は語る。NAAでは、調査をできる限り自動化し、省力化するとともに、いかに来港者の負担を軽減できるかが課題となっていた。
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