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浦和医師会「調査研究部」へ、実証実験を提案
政府が「e-Japan重点計画」を発表して以来、医療分野のIT化が加速しています。昭和22年に創立され市の医療体制整備、市民のための地域医療連携を発展させようと尽力し続けている埼玉県・浦和医師会は、こうした動向に着目。2003年、IT普及の推進を目的とする「調査研究部」を設立しました。調査研究部は、医療の質や患者の利便性を向上させるために、地域医療連携システムの導入が不可欠と考えています。
今後さらに、診療所間を結ぶ「診・診連携」、および病院と診療所とを結ぶ「病・診連携」が進めば、診療所の所見や検査データ、レントゲン写真などのデータを電子化・一元管理し、診療所間あるいは、病院・診療所間での共有が可能になります。これにより、例えば休診する医師がいても代わりの医師が対応できるなど、よりスムーズで信頼性の高い地域医療を実現することができます。
医療業界においても先進的取り組みと高信頼の実績を持つNTTコムウェアは、そのまず第一歩として調査研究部へ実証実験を提案。2003年4月から1年半にわたる実証実験をスタートさせました。
地域医療情報連携システム概要図
- 地域の医療機関をインターネットを使って接続(インターネットVPN)
- ASP(Application Service Provider)型システム
※ 今回の実証実験の範囲はカラー表示部分です

運用・管理が容易な高拡張性システムを低コストで構築
調査研究部がまず求めたのは、地域ネットワークづくりでした。そこでNTTコムウェアは、4診療所・1検査センタを結ぶネットワーク構築から実験をスタート。電子カルテや医療画像などの共有、診療所と検査センタとのスムーズな情報交換が可能なシステムを提案しました。
問題となったのは、高齢の医師も多く、ITリテラシーに大きなばらつきがあるという点でした。「中には、1日100人を超す患者があるという、多忙を極める診療現場において、これ以上医師への負担を増やすわけにはいかない」と考えた野澤雅之(研究開発部スペシャリスト)は、タブレットPCの採用を決めました。ペンタッチ入力で手書き入力と同様の直接入力を可能にすることで、スムーズなシステムの運用を目指したのです。
手書き簡易電子カルテ
- キーボードを使わずに専用ペンを用いて画面への直接入力が可能
- 簡易電子カルテ、医用画像、検査データをまとめて管理

また、サーバはLinuxベースなどオープンソースを基本とし、高信頼性かつ低コストでのシステム構築を実現。診療所や病院は、医療機器導入などに高額投資する必要があり、システム導入の垣根を少しでも低くしようと考えたためでした。さらに、地域医療を視野に入れたネットワークの拡張性という問題もクリア。ブラウザベースの環境を利用したので、ネットワークに参加する診療所が増えた際に必要なのは、インターネット回線と端末のみ。パソコンの設定を一度行えば、メンテナンスや新たなソフトウェアのインストールが不要という、高拡張性システムを構築できるのです。

