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社長対談
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当コーナーは、NTTコムウェアのお客さまをゲストにお迎えし、お客さまの事業動向をお聞かせいただくとともに、当社への期待などもお伺いしていきます。今回は、NTTドコモ代表取締役社長の吉澤和弘氏に、お話を伺いました。(本文中敬称略)

各分野のパートナー様とともに新たな価値を「協創」していく
「+d」が広げるNTTドコモの未来

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海野:吉澤様は1979年に日本電信電話公社(現NTT)に入社して以降、一貫して移動体事業に携わっていらっしゃいますが、今までどのような業務に関わってこられたのでしょうか。
吉澤:入社後間もなく移動体通信部門に配属され、主に開発などを担当してきましたが、一時期、NTTグループ会社の設備投資業務に関わった経験もあります。エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社(現NTTドコモ)が設立されたのは1992年ですが、その1年ほど前から準備室に配属され、今に至っています。
海野:NTTドコモとは設立前からの関わりだったのですね。NTTドコモではどのようなお仕事をされてきたのですか?
吉澤:ネットワーク構築や経営企画、人事などいろいろな業務に関わってきましたが、一番印象に残っているのは法人営業ですね。2007年に執行役員になり、法人営業部門を担当することになったのですが、私自身はそれまで一度も営業の経験がありませんでした。お客さまのもとに出向き、回線契約やソリューションのサービス提供、システム開発などを行い、その対価としてお金をいただく難しさを、身を持って実感できました。「お客さまにご満足いただくにはどうお付き合いすればよいか」「パートナーとともに歩んでいくにはどのような付き合い方をすべきなのか」、それらを経験させていただいたことは、その後のキャリアに非常に役立ったと実感しています。

スマートフォンのさらなる発展を目指す

海野:吉澤様は四半世紀の長きにわたり 移動体事業に携わってこられたわけですが、現在のようなスマートフォンが普及している状況をどう感じていらっしゃいますか。
吉澤:私も開発に携わった最初の携帯電話が世に出たのが1987年でした。そこからスマートフォン登場まで約30年。今のような状況を、当時は想定できませんでした。
海野:携帯電話が発売されたころ、将来像をどのように思い描いていらっしゃったのでしょう。
吉澤:かつて加藤薫(前NTTドコモ代表取締役社長)と、「2000年以降どのような携帯電話が登場するだろうか」と話し合ったことがありました。テレビが視聴できたり、ディスプレーが大きくキレイになったりと、いろいろ考えましたが、さすがにボタンがなくなるとまではイメージできなかったですね。
海野:あのころはポケットベル(ポケベル)が爆発的に普及していた時代です。それと同じ現象が携帯電話で起こると予想されていましたか。
吉澤:当初は、携帯電話はポケベルほど普及するのは難しいと考えていました。潮目が変わったと感じたのは、iモードの登場ですね。キャリアメールの送受信やWebページの閲覧などができる世界初の携帯電話IP接続サービスとして1999年2月にサービスが開始されました。そして大きなカラーディスプレーを搭載した高性能な機種などがどんどん出てきたころから、「これはいけるのではないか」と手ごたえを感じるようになりました。
結局、背景にあるのはテクノロジーの発達だと考えています。CPUやメモリーに関するテクノロジーもさることながら、ディスプレーももっと技術的に発展していくはず。今のスマートフォンの形にとらわれない、メガネ型のようなウェアラブル機種なども出てくるかもしれません。

他分野とのコラボレーションで新たな価値を創る

海野:最近ではスマートライフに注力されているようですが、いかがお考えでしょうか。
吉澤:スマートライフ領域は、いわゆる非通信分野と捉えていただければと思います。そこで何をやるのかといえば、新しいサービスを創り出して提供し続けること。やはりデジタルコンテンツが中心になります。
弊社では「dマーケット」というポータルサイトを運営し、そこを通じてさまざまなサービスを提供しています。特に好評なのが、「dマガジン」です。月額400円で180誌以上の雑誌が読み放題のサービスで、現在ユーザー数は約350万人に達しています。私たちもサービス開始当初はこれほどまでに好評を博すとは予想していませんでした。
海野:新しいコンテンツでは、「DAZN(ダ・ゾーン) for docomo」も高く注目されています。
吉澤:「DAZN」は、イギリスの国際スポーツメディア企業パフォーム・グループが提供するスポーツライブストリーミングサービスで、サッカーのJ1、J2はじめ、野球の広島東洋カープ、バレーボールのVリーグ、モータースポーツのF1等、国内外130以上、年間6,000試合以上が提供されます。
従来、スポーツをライブで見るには、競技会場かテレビくらいしかありませんでしたが、「DAZN(ダ・ゾーン) for docomo」では好きなスポーツの試合を好きな場所で好きなだけ視聴できます。2017年2月のサービス開始以来、すでに20万人近くのお客さまに申し込んでいただいています。
スマートライフについては、こういったコンテンツサービスに加え、健康・ヘルスケアなどにも力を入れていきたいですね。
海野:もともとの御社はテクノロジーの会社で、携帯電話を広く使っていただくところが出発点だったかと思いますが、今おっしゃった話は、アプリケーション寄りのコンテンツビジネスですね。新たな道に「かじ」を切った背景では、かなり大きく会社を変えていく必要がおありだったのではないでしょうか。
吉澤:新領域を開拓していかなければならないと強く意識し、3年ほど前にグループ全体の構造改革を行いました。ネットワークの開発とか営業とかをやっていた社員にサービス企画や開発の仕事に移ってもらったり、中途採用をしたりして、苦労しながらスマートライフ領域に人材をシフトしました。異動に驚いた人もいたようですが、実際のサービスを作るためにはネットワークの知識も必要ですから、元々持っていた能力を生かせたと思います。また、さまざまな分野のお客さまとパートナーリングして、新しい価値を生み出していくというビジョンに向けて、法人営業にも重点的に取り組む体制を築きました。
海野:現在NTTグループでは、他分野とのパートナーリングを重視し、従来のBtoCモデルから、「BtoBtoX」モデルへと大きくかじを切ろうとしていますが、御社の「+d(プラスディ)」という取り組みもこの一環と考えてよろしいのでしょうか。
吉澤:当社には、モバイルネットワークや顧客基盤、安全な決済システムや送客の仕組みなどのさまざまなビジネスアセットがあります。この資産をパートナーの皆さまに利用していただくことで新たなビジネスを創出し、新たな社会価値を「協創」していこうという試みが「+d」であると捉えています。
現在では、農業や教育、健康・医療、観光などさまざまな分野で、自治体や企業、研究機関などとコラボレーションして、地域創生や社会課題の解決を目指すプロジェクトを立ち上げています。例えば、農業では和牛繁殖の安全性向上のための分娩監視システム「モバイル牛温恵」プロジェクトをJA全農グループや開発メーカーと協働で進めています。ほかにも、東京大学医学部付属病院とのコラボレーションによる、救急車から患者情報を医師へ伝えるモバイルネットワーク「クラウド型12誘導心電図伝送システム」や、古河市教育委員会(茨城県)との「LTEタブレットを用いた教育ICT」などのプロジェクトも進行中です。今後も、さまざまな分野に向けて「+d」の取り組みを拡大していきたいですね。
海野:変化が激しい業界の中での人材の育成について、どんなことをお考えでいらっしゃいますか?
吉澤:R&Dやまさにサービス開発のようなことが重要であり、そのためのスタッフ人材育成が急務です。基本的には我々の育成プログラムの研修が中心ですが、開発系の標準化に向けては、有スキル者がともかく「つきっきり」で、育成にあたっています。またベンダーとの対応も、同様に培っていくことだと思います。

  • 「モバイル牛温恵」:親牛を温度センサーで監視し「分娩の約24時間前」「1次破水時」「発情の兆候」を検知しメールで知らせる畜産農家のためのシステム。

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