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事例紹介:西日本電信電話株式会社様(2回目)
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「シンプルオペレーション」を実現し
受付業務の効率化とお客様応対品質の向上へ

固定電話からIPを軸とした多様なサービスの提供へ、事業構造の変革と企業体質の強化を進める西日本電信電話株式会社様(以下、NTT西日本)。光ブロードバンドサービス「フレッツ光」をはじめとするIP系サービスのラインアップの充実に伴ってお客様からの問合わせ・受付業務が複雑化する中で、2006年から業務の改善に着手し、膨大なお客様情報・商品情報などを扱う基盤システムを構築した。運用開始後も更改を継続的に行い、2010年2月には、迅速な注文処理とお客様応対を実現するオペレーションシステムを開発。受付業務の生産性とサービス品質の向上を実現している。
システムの導入・更改を主導し、業務改善に取り組んでいるNTT西日本の大西孝司氏と、システム主管の所将也氏、そして開発を担当したNTTコムウェアの片桐智子に開発の経緯や新システム導入の効果などを聞いた。

西日本電信電話株式会社 マーケティング部 IPサービス部門 IP営業推進担当(光BPR) 主査 大西 孝司氏 技術革新部 ITイノベーション部門 顧客管理担当 所 将也氏 NTTコムウェア株式会社 NGN-OpS事業本部 SOソリューション部 カスタマサービスフロントBU 片桐 智子

各種情報を一元的に処理する新システムの運用を開始

お客様応対業務について認識されていた課題はどのようなものですか。

大西様 NTT西日本では、光ブロードバンドサービス「フレッツ光」をはじめとしたIP系サービスの提供を推進しています。しかし、ここ数年の急速なIP系サービスの多様化に対して、注文受付や問合わせ対応を行う部署では、お客様情報の照会や発注処理など複数のシステムが並立し、オペレーターは複数の画面を操作しながらお客様応対をする必要性が生じていました。
また、オペレーターは、お客様から伺ったご要望や顧客情報などを、書類に記載してからシステムに投入するなど、紙ベースの情報管理が中心となり、結果的に各種サービスの注文処理に時間を要するという課題も抱えていました。

所様 そうした背景に加えて、NTT西日本では、2012年度を目標に固定電話を中心としたサービスから「フレッツ光」や「ひかり電話」などのIP系サービスの提供による本格的な収支構造の転換を進めています。そのため、IP系サービスの提供を推進するに当たり、受付~注文・処理業務の効率化が喫緊の課題でした。

大西 孝司氏 西日本電信電話株式会社 マーケティング部 IPサービス部門 IP営業推進担当(光BPR)主査

大西 孝司氏
西日本電信電話株式会社
マーケティング部 IPサービス部門
IP営業推進担当(光BPR)主査

そこで受付業務に対応した新たなシステムを導入されたのですね。

大西様 はい。それが2007年1月から運用を行っている「ARENA(アリーナ):お客様要望即応ナビゲーションシステム」です。
IP系サービスはサービス種類やプランが多く、お客様ごとに最適なサービスは異なることから、お客様へのご提案を行うことも重要な役割となります。そのためにはまず、社内の業務をシンプル化し、お客様とのコンサルティングに重点を置いた対応ができる業務環境を整備する必要があると考えました。
そこでシステムインテグレーターとして豊富な実績を持つNTTコムウェアの協力を得て、各既存システムの情報を一元的に管理・処理できる上流工程のシステムとしてARENAを構築、運用してきました。また、求められる機能や目的の広がりに応じて、段階的にシステム更改や機能追加を行っています。

ARENA機能概要

大西様 2007年の導入当初、ARENAに求められていたのは、拡大するIP系のサービスや、お客様に関する情報が全て揃うこと。つまりシステムの“網羅性”でした。実際にお客様応対をするオペレーターに「ARENAを使えば、どんな処理でもできる」と実感してもらうことが大切だったのです。
しかし、ARENA導入から約2年が経過した2008年後半、ARENAを活用した業務運用が定着化した段階においては、“網羅性”だけでは十分ではなく、本システムを活用した“次なる業務改善”に取り組まなければならないと考えるようになりました。

注文データが示した現状と改善の方向性

“次なる業務改善”とはどのようなものだったのでしょうか

大西様 お客様情報の検索やサービス種類の選択など、現場オペレーターの初期作業が短時間で済むように「ARENAの操作画面をさらにシンプル化できないか」と考えていました。オペレーション業務の効率化は、処理の迅速化だけでなく、オペレーションコストの削減にもつながる重要なファクター。具体的な画面イメージがあったわけではありませんが、まずNTTコムウェアに相談し、「ARENAの注文処理において、どのような傾向が見受けられるか」を把握することを目的に、注文データの収集をお願いしました。

片桐 そのご依頼をいただいたのは、2008年の秋のことです。私は、ちょうどそのころ、ARENA運用開始後の状況を実地に見たり、次期システム更改に向けて利用者の声を把握したりするため、NTT西日本様の福岡の拠点センターで約4カ月間のOJTに参加させていただいていました。このOJTでは、自ら開発したシステムを使って実際のお客様応対も経験し、九州エリアの注文データの収集にも協力させていただきました。

大西様 ARENAの開発担当者である片桐さんが福岡でOJTを行っていることは、支店担当者から聞いて知っていました。お客様応対が素晴らしく、「ずっといてほしいね」と話していたのを記憶しています。
約2カ月間の注文データの収集から見受けられた傾向は、サービスの組み合わせに“偏り”が存在することでした。NTT西日本のIP系サービスの注文のバリエーションは、お客様の環境やプラン、必要なオプションによっても異なるため、無数に存在します。しかし、収集した注文データから「フレッツ光」を軸にしたいくつかのサービスの組み合わせパターンが注文の大半を占めていることが判明したのです。各支店や現場を訪問する際には、いつもオペレーターから意見や要望を聞いており、現場の状況は十分把握していましたので、「注文処理は、ある程度パターン化できるのでは」と想像していましたが、データ解析の結果を見て、それが自信に変わりました。
あとは、この注文パターンを生かしてオペレーション画面に反映させることができれば、さらなる業務の効率化が実現できると考え、具体的な機能実装の検討に向け、その場で片桐さんへ電話をかけました。

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