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同姓の多い大企業でも効率的にスケジュール調整

― 実際には、どのようにスケジュール調整を行うのですか?

スケジューラーAI 画面

後藤:まずシャナイン®TALKに、「スケジューラーAI」用のアカウントを一つ用意します。そのAIのアカウントに向かって、「会議をしたい」というようなメッセージを送ります。するとAIが「誰と」「いつ」「どこで」と、不足情報を聞いてきますので、それに答えていけば、参加者の予定や会議室の空き具合をAIが確認します。そして参加者全員のスケジューラーに会議の予定を登録してくれます。

図:スケジューラーAIが日程を調整する流れ

岡崎:ところで、大企業の場合、同姓の人が複数いることが珍しくはありません。何人もいる場合、AIは同姓のメンバーのリストを表示するので、そこから選んで指定できます。

後藤:このとき表示される順番にも工夫があります。スケジューラーAIでは、メッセージを送ったユーザーから見て、関係が強い順番に並びます。「自分の上司、同僚」「同じプロジェクトのメンバー」といった組織構造、「よく連絡を取っている」といったコミュニケーションの頻度などを考慮して、優先度の高い順に並べます。そのため、目的の人を探すのに、あいうえお順に表示されたリストをスクロールして見つけ出すといった無駄がありません。
スマートフォンの小さな画面でリストをタッチするのは、意外に間違いを起こしやすい操作。実は違うものを選択していたとしても、タップした本人は間違えたことに気が付かないかもしれません。そこで「スケジューラーAI」では、確実に選択できるように、番号で選択できるようにしています。


グローバルでブームになっているチャットボットやAI。その利点を日本語・日本企業で有効に活かしたい

― この「スケジューラーAI」の開発の背景や意図を聞かせてください。

岡崎:2015年、私は、アメリカのカリフォルニアに短期留学をしていました。そのころ、現地で一番注目されていたのが、チャットボットでした。チャットボットとは、対話型のプログラムのことで、AIの活用法の一つです。日本ではまだ流行の兆しはほとんどありませんでしたが、日本語の自然言語処理技術と機械学習技術等の発展により、日本にもこのブームを持ち込めるのではと考えていました。
帰国後、シャナイン®チームに合流した際、私は「シャナイン®とチャットボットを組み合わせれば、ビジネスに有効活用できるのではないか」と考えました。そのころ、ちょうど研究開発部の後藤から、スケジュール調整を自動化するAIを開発している話を聞いたのです。すでに取り組んでいたんですね。(笑)

後藤:バズワードになり注目されている「AI」ですが、世の中で話題になっているものを見ると、「コンシューマ向けの製品が多い」と感じていました。そこで、「企業の業務に活用できるAIとは、何だろうか」と考え、そこでたどり着いたのが、人に代わってスケジュール調整をするAIでした。人間がやると非効率な業務を、AIで解決できたら、人間は集中する時間が増え、効率よく仕事ができるのではないかと考えて、AIのコンセプトを作っていきました。

岡崎:私はアメリカの法人で、いろいろなスケジュール調整機能を持つAIを見てきました。非常に使いやすく便利なツールもありましたが、それらを見ていて感じたのは、「日本の大企業では、活用が難しい」ということでした。海外ではクラウドサービスを最大限利用するためにサービスにあわせて組織構造を変えることが多いのですが、日本は逆で、組織構造にあわせてソフトウェアをカスタマイズすることが多いと思います。また、会議や打合せがバッティングした際には、どのような打合せかを加味し、調整する必要があることも多いと思います。1つ目の課題に対して、スケジューラーAIは、フロントエンドであるシャナイン®TALKとバックエンドサービスの仲介をすることで、フロント・バックともにほとんど手を加えずに機能を追加することで解決しました。2つ目の課題に対しては、会議の重要性を加味して、日程調整を行えるようなロジックを組み込むことで解決しました。例えば、会議によって重要度は違います。若い社員同士の勉強会を予定したところに、後から取締役も参加する重要な会議に呼ばれたとします。そういう場合、先に決まっていた勉強会をキャンセルせざるをえないこともあるでしょう。
そこで会議の重要度を比較し、より重要な会議への参加を促す仕組みをAIに導入しています。

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