「光るギター」と同時期に開発が始まった製品に、伴奏に合わせて鼻歌を歌うとトランペットが演奏できるイージートランペット「EZ-TP」(歌う!トランペット)がある。「トゥ、トゥ、トゥ、トゥ〜」と『聖者の行進』の一節を口づさめば、朗々とトランペットの音色が奏でられるから不思議! こんなに簡単でいいのか、という気もする。
「ギターと違って、トランペットは触ったことのない人の方が多い。ほとんどの人が吹けるなんて思ってもいないし、まず買わない。そんな“触る前に挫折していた人”をつかまえたい」と、開発プロデューサーの櫻田信弥さん。もちろん、ラッパが吹ける人にも“飛び道具”として使い、遊んでほしいという。
「EZシリーズのポイントは、難しいことは機械のチカラを借りるけれど、形は本物からもってくること。だからこそ、インターフェースが大事。例えば『歌う!トランペット』も、ある音が次の音に移る時、ぽろっと裏返る。この“間の音が出る”のが管楽器特有の味であり、そこがリアルなわけです」。発売は「年内目標で頑張る!」とのことなので、乞うご期待。
さて、EZシリーズ弦楽器第2弾となるのが、イージーウクレレ「EZ-UK」(光るウクレレ)だ。この製品は、とにかく見た目が可愛い。大きさも形も色も、すべてがキュートだ。
「そこなんです。ウクレレは全体のシルエットが非常に重要なので、ヘッドやペグ(糸巻き)を付け、より本物らしくデザインしました。また、『光るギター』では前面にあった操作系のボタン類もヘッドの裏側に隠してあります」と開発プロデューサーの佐々木さん。
「光るウクレレ」にはウクレレやギターのほか、三味線やシタール、マンドリンといったエスニック系弦楽器の音色も搭載する予定。また、ソングデータの転送を簡易化するUSB端子、オーディオ機器と接続できる外部入力端子などの新機能も盛り込む予定だ。
ギター1本あるだけで、その場が盛り上がる、人と人のコミュニケーションが深くなる。音楽のチカラはやっぱりスゴイ。そんな音楽が自分でできれば、もっと楽しいに違いない。やりたくてもできなかった演奏を電子技術がサポートしてくれる時代になった。今こそ、あなたも聞く人から演奏する人へ。
取材協力:ヤマハ株式会社(http://www.yamaha.co.jp)
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