スキン ケアカプセルの中は白一色で統一され、リクライニングソファに座ると宇宙船のコックピットにいるような気分。ちなみに、ヘレナ ルビンスタインでは、トリートメント(エステ)の予約をした人のみ、このスキンケア カプセルの中で肌分析をしてもらえる。
目の前には、肌分析結果を表示するモニターがセットされた。まず初期画面で名前と生年月日を入力。生年月日を明示することに抵抗を覚える人もいるかもしれないが、年代ごと(10歳刻み)の平均肌水分値と比較するためにも入力が必要とのこと。
最初は肌の油分のチェックからスタート。オイルパッドを肌にあてて油分を吸収させ、それをマイクロスコープでモニターに映し出す。油分はわかりやすく赤い色で表示される。乾燥しがちなUゾーンと、油分が多いTゾーン、2つの画像がモニターに並ぶ。「ここで大切なのは、2つのゾーンの油分に差があること。またそれがどの位なのかを認識してもらうことなので、2つの画像を見ながらアドバイスします」と、フェイシャル
スペシャリストの工藤明美さん。マイクロスコープでモニターに映し出すことによって、すでにUゾーンとTゾーンの油分レベルのデータはコンピューターにインプットされた。
次に肌の水分量を測定。使用するのはモイスチャーチェッカーという測定器で、これはかなり一般的になっているものだ。水分量がパーセンテージで表示されるので、その数値をキーボードで入力する。次に毛穴のチェック。これもマイクロスコープを当てて拡大映像をモニターに映し出してくれる。工藤さんが、拡大映像の一点をクリックすると、そこに黒い影が付いた。毛穴が開いている箇所だという。「普通にマイクロスコープの映像を見てもらうだけでも、おわかり頂けると思いますが、毛穴に影を付けて表示することで、お客様により、わかりやすい形で説明しています」。
さらに倍率の高いマイクロスコープを使って今度は肌の深部を見ていく。今見えているシミだけでなく、将来的に出てくるであろうシミも見えるのだという。「茶色っぽく見えているのが肌表面に見えているシミ、赤紫や青紫っぽい色でまだらに見えているのが“シミの予備軍”です。ホワイトニング製品はシミが出来てしまってから使うという方が多いのですが、肌のどの部分に“シミの予備軍”があって、将来的にどこにシミが出てきてしまうかが事前にわかっていれば、より的確なピンポイントケア、集中ケアができます」。最後に肌のキメのチェック。再びマイクロスコープで肌を映し出す。モニターの右下には、肌の高低差が波線となって表示されている。波線の高低差が激しいと、それだけ肌に凸凹があるわけだが、高低差がなさすぎる部分は、キメが浅くなっているということで、シワなどの原因にもなるのだそう。
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