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第32回 第2章 事前準備
  第01項 名前はどう設定?
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■第2章 事前準備

 第1項

 名前はどう設定?

 〜読まずに消されやすい「発信者名」とは

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■事前準備が大切なわけ
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第1章の「心がまえ」編に、半年以上も、おつきあいいただきまして、
どうもありがとうございました。

今日からはじまる第2章では、メールを受発信する前に、
ご愛用のパソコンやメールソフトに事前登録しておくべきことなどを
中心として、ご案内いたします。

        @      @      @

この事前準備は、地味な作業ですが、とても大切です。

なぜなら、準備さえ、きっちり整えれば...

 1)相手の受信箱で、自分のメールが埋もれることなく
 2) メールを送るたびに、さりげない名刺・会社案内交換にもなり
 3)メール受発信が、お互いにスムーズに行える

...からです。

        @      @      @

しかし、残念なことに、メールに初心者に限って、こうした事前準備
を整えずに、いきなりメールをはじめているように見受けられます。

そこで、この章では、今一度、メールソフトの初期設定などを、見直
してみましょう。



■メールソフトの送信者「名前」設定をしないと最悪
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まず、第一に大切なのは、送信者、すなわちご自身の「名前」設定です。

メールソフトに、あらかじめ登録した「名前」が、
送信相手の受信箱で「送信者名」として表示されるのです。

        @      @      @

何も設定しないと、メールアドレスがそのまま表示されることに、
なります。これが、おそらく最悪のケースです。

メールアドレスから、自分の名前、顔まで思い出してもらうことは
とても難しいのです。

本当は知り合いなのに、誰か見知らぬ人から届いた未承諾広告メール
(ジャンクメールやスパムメールと呼ばれます)に見えて、
読まずに消されてしまうかもしれません。

        @      @      @

ところが、恐ろしいことに、昨今メールを始めたとおぼしき方を中心に
「メールアドレスのみ表示派」が、数多く見受けられるのです。



■送信者名設定「各流派」の長短所
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さて、私の受信箱を見渡しますと、送信者名は驚くほどバラバラです。
よくあるパターンを見ながら、長短所を考えてみます。


 ◎1 会社・所属団体名だけ

  例)(株)○○コーポレーション、○○事務局
   
   有名企業なら、まだ安心感があるかもしれませんが、
   無名企業なら、少しあやしい感じがします。
   いずれにせよ、ダイレクトメールと思われやすいですし、
   返信しても、きちんと対応されるかどうか不安な感じです。


 ◎2 会社・所属団体名+所属部署名

  例)○○株式会社 法人営業部
   
   1のケースよりは、具体的であるものの、
   どうしても、売り込み目的のメールに見えるでしょう。
   また、この会社は、個々人にアドレスを持たない
   風通しの悪い組織だと勘ぐられるかもしれません。


 ◎3 会社・所属団体名+名前

  例)□□物産/田中 一郎、田中 一郎@□□物産

   まだお付き合いの浅いビジネスパートナー向けには
   最適な方法かもしれません。

   ビジネス電話でも、社名と名前を1セットで名乗るのが礼儀
   ですが、それと同じことです。
   
   (電話で、いきなり名前だけ名乗る方がいらっしゃいますが
    もちろん「自分が思っているほど有名」ではないわけです。)

        @      @      @
   
   特に.....幸か不幸か、田中、鈴木など、ありがちな姓名の方や、
   
   業種的に毎日の取引ではなく、年に数回スポットで取引をする
   =毎日のようにメールをやりとりするわけではない=場合などは、
   
   団体と名前をセットでお知らせした方が、早く思い出してもらえ、
   せっかく出したメールを消されずに済むはずです。

        @      @      @

   また「田中 一郎@□□物産」といったネット方言を使うと
   堅い会社、人には嫌われるかもしれません。
   
   オーソドックスに「□□物産/田中 一郎」といった
   「会社名/名前」の表記が 無難です。
   
   もちろん、(株)などは不要でしょう。
   
           @      @      @
   
   ただし、メールソフトによっては、発信者登録の
   「姓」のところに「会社名」、「名」のところに「個人名」
   を登録するなどの、ウラ技が必要な場合もあります。


 ◎4 名前だけ表記
 
  例)田中 一郎

   一番オーソドックスな方法は、名前だけ表記するパターンです。
   
   インターネットは個人中心の個人間メディアでありますので、
   それが自然だとも思えます。
   
   しかし、珍しい名前や良く知っている名前の場合や
   日々のメール交換で個人的関係が出来上がっている場合を除けば、
   今後「メールを読まずに消去される率」が高まるかもしれません。
   
   特に、おつきあいが浅い、あるいは、先方のおつきあいが広い、
   ビジネスパートナー向けには、団体名/名前の連名表記が
   無難でありましょう。

        @      @      @
   
   ただし「メール道」を一歩進めて、
   
   個人同士、あるいは家族ぐるみでの
   深いおつきあいができるようになったり、
   
   良く存じ上げている縁者向けに
   商売っ気の少ない、あるいは趣味のメールマガジンや
   メーリングリストのやりとりをするならば、

   会社名表記は、逆に不自然です。
   
   メール道の究極は.....公私混同・お役立ちの結果として
   気が付けばビジネスにも結びつくということでしょうから、
   そこまで行けば、所属団体名は不要でしょう。

        @      @      @

   また、上級者ならば、会社で使うメールアドレス・
   メールソフトと、自宅でつかうものの、名前設定を変えて
   使いわけるのも良いでしょう。



■ ローマ字か?漢字か?
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 私の受信箱にある送信者名のうち半数はローマ字による英文表記です。
 
 もちろん、グローバルに活躍されている縁者が多いので、その比率が
 高いのでありましょうが...
 
 一見すると、そうする必要が少ない人までが、英文表記をしている
 ことに気づきます。
 
        @      @      @
 
 過密状態のメール受信箱では、もちろん目立った方が良いのです。
 その点で、やはり「表音文字の英字」より、「表意文字の漢字」
 の方が有利だと思います。
 
 ですから、海外とのメールのやりとりが無いか、少ないのであれば、
 漢字名がお勧めだと思います。
 
 私も、そんな理由で漢字名を使っています。
 
        @      @      @

 また、なぜか、送信者名がローマ字表記の方は、電子署名にも
 漢字の表記がない方が多いのです。
 
 名刺交換がないまま、メールでのお付き合いということも、
 今後は多分にありえるのですが...
 
 例えば、年賀状を出したり、ビジネス文書を作ったり する時に、
 英字派の人の名前を、どんな漢字で書けば良いか困ることがあります。
 
 やはり、日本人向けには、漢字を使うのが良いと思います。



■姓名の間は、半角あるいは全角あけると読みやすい
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 それから、細かいことですが.....
 
 漢字名を使う、もう一つの利点は、メールソフトの「アドレス帳追加」
 機能を使った時に、姓名が逆にならずに登録される点です。
 
 この機能をうまく働かせるためにも、

 また見た瞬間に、姓名の区別を、わかりやすくするためにも、
 姓名の間を、「田中 一郎」というように一文字空けましょう!
 
 意外にも、姓名を続けて書いている送信名が多いのです!

        @      @      @

 たとえば「田中一郎」よりも「田中 一郎」 の方が 読みやすいですし、
 「田 中一郎」さんと間違えられずにすみましょう。



■結論は姓名あけて漢字表記。そして所属名を題名や本文冒頭で名乗る
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 私が、お薦めしたいのは...
 
 日本人の相手向きには、漢字で個人の姓名を「久米 信行」と登録する
 方法です。
 
 個人が主人公になるネット社会に敬意を表したいのです。

        @      @      @
 
 ただし、初対面や、おつきあいの浅い方には、
 メールのタイトルで「□□物産/田中から○○の件につきまして」
 などと追加情報を添えると良いでしょう。

        @      @      @
 
 また、おつきあいが深まった人であっても、
 ビジネス用途のメールなら、本文の出だしで、
 
 「こんにちは!□□物産/田中 一郎です。」
 
 と所属名入りで名乗るようにする心配りをすれば、
 相手を戸惑わせることはないでしょう。



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