■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
◆ パームPDAからポケットPCへの移行
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

◆ 主要なPDA用アプリケーションは両方をサポート

東芝のe550Gを使い出してから気が付いたのだが、パームPCからポケット PCへの移行はかなり簡単であるということだ。パームPCのメジャーなソフト が、どんどんポケットPCにも対応しつつあるようだ。少なくともアメリカでは そうなって来ているように見える。例えばインターネット情報ソフトで有名な AvantGo,や VindigoはパームPCとポケットPCどちらにも対応していて、パーム からポケットPCへの移行は、ソフトをダウンロードしてシンクするだけでできる。

◆ インターネット検索ソフト

AvantGoは、もっとも古いインターネット情報ソフトであると思うが、いまでも 無料であるだけでなく、ヨーロッパ圏にも広がっているようだ。主にニュースを PDAに適したフォーマットで、パソコン経由ないし携帯電話経由でダウンロード して見るものだ。筆者の場合Samsungのスマートフォンに入れてロイターニュー スとBloombergの株式市場ニュースを見られるようにしてある。Bloombergのニュ ースでは、特に自分の選択した10数社の株価を一覧表示するようにできるので、 株価が変動している時など、大変便利な情報源となっている。他のニュースでは、 写真が入っていないが、ロイターのニュースはカラー写真入りである。ほとんど の大手新聞社のニュースがAvantGoで見ることができる。日本語のニュースは見た ことがないし、日本で使っている人は余りいないとは思うが、PHSをつけたPDAな らば、日本でも見られるはずである。

◆ 地域情報ソフト

Vindigoは今年から有料にはなったが、基本的には各都市の情報検索ソフトであり、 自分が必要な都市のデータをダウンロードして使う。毎回シンク時にデータのア ップデートが行われる。筆者はサンフランシスコのデータをダウンロードしてい るが、特に料理店を探す時には極めて便利である。PDAの特徴でもある一度ソフト を開いておけばいつでも最後に見たページに瞬間に戻れるので、このような目的 にはぴったりのソフトである。使い方は極めて便利にできていて、まず自分のい る場所を選ぶ。例えばマーケットストリートとモンゴメリーストリートの角であ ればプルダウンメニューからマーケットストリート、そしてモンゴメリーストリ ートを探してクリックすれば完了である。いつも行くところであれば、お好みの 場所として登録しておいて、いつでも呼び出しが可能である。次に好みのレスト ランのタイプをメニューから選ぶ。例えばチャイニーズ。これでレストランのリ ストがずらっと並ぶのだが、更に値段順、距離順に並べ替えることが可能で、レ ストラン選びがぐっと楽になる。最後にそのレストランを選ぶと、まず場所、電 話番号や営業時間などの情報の他、料理についての案内や批評が見られるし、最 後に地図が出て来て、今いる場所からどういったらそのレストランに行けるのか、 詳しい地図がズーム可能な状態で載っている上に、道路の名前が判らない時は、 そこにスタイラスを当ててやれば、道路の名前が表示されるなど、大変利用者の 便宜を考えたソフトになっている。日本にもこれと似たソフトが有ると聞くが、 これほど便利なのだろうか?筆者はこれを、昼間街頭で見たいがために、透過型 カラー液晶のハンドスプリングのプリズムから、反射型カラー液晶のソニーのク リエに切り替えたくらいである。 

◆ メモ整理ソフト

パームのソフトとして大変有名なメモ整理ソフトHPC NotesがポケットPCとパー ムPCと共用できるようになった。パームにもポケットPCにもメモと言うソフトが ある。これは基本的にはアウトルックのメモをPDAにシンクするのだが、アウト ルックのメモは非常に使い勝手が悪い。すなわち、勝手に消去されてしまうし、 系列だって整理できないので、ただメモが日付順に並んでいるだけである。ポケ ットPCでは手書きや録音した物もメモとして記録できるが、整理はできない。HP CNoteはメモをツリー状に整理するだけでなく、必要なメモを色分けしたり、パ スワードで保護する事ができる、極めて便利なソフトである。唯一の欠点は値段 が結構高かったので、今まではお試し版しか使っていなかったのだが、今回 HP C Note ProfessionalがポケットPCとパームPCの両方に対応するようになったの で、40ドル払って購入した。筆者のバイオノートにはクリエとGenio e550Gがシン クするように設定してあるので、HPCNote Professionalをインストールしてそれ ぞれソフトをシンクしてやれば、どちらにもシンクするだけでなく、一つのHPCN ote Professionalで管理できるので、大変便利になった。このProfessionalバー ジョンだけが専用のデスクトップソフトが使えて、アウトルックのメモとシンク しないようにできるので、突然のメモ消去の心配も無い。基本的には英語のソフ トなのだが日本語も問題なく入力、表示できる。

◆ 日本語入力ソフト

日本での例では、パームでは有名なPOBoxと言う日本語入力ソフトがある。ソニ ーの方が作られたソフトで、フリーウエアである。今でこそ日本語版のパームは ATOKが標準になってしまったようだが、少し前まではこのPOBoxを使って日本語 入力を楽にすることは常識であった。基本的には現在のATOKと同じように、ソフ トキーボードから選んだ仮名文字から、一般に使われる言葉や漢字の候補を表示 するもので、英語版ではWorldCompなどのソフトが古くからある。このPOBoxのポ ケットPC対応版がCOMPOBoxで、更にARM対応版がCOMPOBox乙である。いずれもフ リーウエアであり、大変便利なことこの上ない。

◆ パームはアップルと同じ道を辿る?

このようなパームのソフトが、ポケットPCでもどんどん使えるようになって来た ということの意味は非常に大きいと思う。奇しくもマックのソフトがウインドウ ズに移植されてウインドウズがメジャーになったこととか、マックがPCの安価な ハードウエアを使い出して、かなり低価格で売り出せるようになったことなどを 思い起こすと、パームがアップルと同じ道を歩んでいるような気がしてならない。


戻る



月刊誌スタイルで楽しめる『COMZINE』は、暮らしを支える身近なITや、人生を豊かにするヒントが詰まっています。

Copyright © NTT COMWARE CORPORATION 2003-2015

[サイトご利用条件]  [NTTコムウェアのサイトへ]