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かしこい生き方を考える COMZINE BACK NUMBER
1行は30文字前後、ほどよい改行が読みやすい
横にダラダラ長いメールは「速読」しづらい

メールに慣れている人は、読むのも速いものです。その秘密は、ヨコ書きの文書をタテに読むからでしょう。

つまり、左から右に一文字一文字読むのではなく、一行をあるいは何行かを意味の「ひとかたまり」として見て、タテにスクロールしながら読んでいくのです。例えば、昨今のマウスによくついているスクロール用のホイールを回しながら、ものすごい勢いで「タテに読む」のです。

その「タテ読み」を、すばやく行う時に、ヨコに長い文章では「ひと目で捕らえづらい」のでどうしても「速読」が難しいのです。ですから、一行の長さは「30〜35文字」にしてすばやく改行すべきです。

長すぎても、短すぎても、「速読」しづらい。

それでは、実際に、同じ文章を使って、「一行あたりの長さの違い」による「読みやすさの違い」を比較をしてみましょう。
読み比べてみれば「一行の長さが重要」だと体感できるはずです。

 悪い例 40文字/行

今や、忙しいビジネスマンと、もっともコンタクトが取りやすい手段はeメールになりつ
つあります。メールであれば、忙しい人でも、自分の空いた時間で、一日に一回ないしは
数回チェックしているはずです。最近は、ケータイや、PDAと呼ばれる携帯端末で、外
出先にてチェックする人も増えてきました。今後、ちょっとした用事は、ますますメール
で済まされるようになるでしょう。

と書くよりも…

 良い例 30文字/行

今や、忙しいビジネスマンと、もっともコンタクトが取りやすい手
段はeメールになりつつあります。メールであれば、忙しい人でも、
自分の空いた時間で、一日に一回ないしは数回チェックしているは
ずです。最近は、ケータイや、PDAと呼ばれる携帯端末で、外出
先にてチェックする人も増えてきました。今後、ちょっとした用事
は、ますますメールで済まされるようになるでしょう。

いかがでしたか?
後者(一行あたり30文字で改行)の方が、視線や首の移動が少なくて、楽に読めたのではないでしょうか?

しかし、不思議なもので、以下のように一行あたりの文字数を短くしすぎても、単語や文節が途切れて、読みづらいのです。

 悪い例 20文字/行

今や、忙しいビジネスマンと、もっともコン
タクトが取りやすい手段はeメールになりつ
つあります。メールであれば、忙しい人でも、
自分の空いた時間で、一日に一回ないしは数
回チェックしているはずです。最近は、ケー
タイや、PDAと呼ばれる携帯端末で、外出
先にてチェックする人も増えてきました。今
後、ちょっとした用事は、ますますメールで
済まされるようになるでしょう。

もちろん、行数が増えて、メール全体が縦長になってしまうのでスクロールが多くなってしまうのも難点です。

ワープロよりテキストエディタが「改行」に便利

文章を「ほどよい長さで改行する」には、ちょっとしたテクニックが必要になります。

よく、長いメールやメールマガジンについてはワープロソフトを使って書く方がいらっしゃいますが、
この場合、文節が変わるまで、改行が入らないので、横にダラダラと長い文章になりがちです。

こうした長すぎる文章の場合、相手が使っているメールソフトによっては、強制改行が入ってしまいます。
一行あたりの表示行数に制限があって、以下のように見苦しく改行されることがあるのです。

 悪い例 強制改行

今や、忙しいビジネスマンと、もっともコンタクトが取りやすい手段はeメールに
なりつつ
あります。メールであれば、忙しい人でも、自分の空いた時間で、一日に一回ない
しは数回
チェックしているはずです。最近は、ケータイや、PDAと呼ばれる携帯端末で、
外出先に
てチェックする人も増えてきました。今後、ちょっとした用事は、ますますメール
で済まさ
れるようになるでしょう。

こうしたミスを防ぎながら、簡単にメールの一行あたり文字数を整えるには、テキストエディタを使うと便利でしょう。

ほとんどのテキストエディタには、一行あたりの文字数を設定すれば、文書全体を一斉改行して、体裁を整える
機能がついています。
その機能を使って、例えば、30文字、60カラムで改行といったコマンドをひとつ実行すれば、きれいに文字数がそろいます。

最初は、適当に文章を書いておいて、あとできれいに整形できますので、私もメールマガジンを書く時に愛用しています。
無料でダウンロードできるフリーソフトもありますので、ぜひ、試してみてください。

慣れればできる:読みやすさを考え、書きながら改行、

さらに、メールに慣れてきましたら、一行あたりの行数を固定せず、読みやすいところで、適宜、改行を入れる練習をしましょう。

例えば、事例の文章ですと、意味の切れ目を考えながら、こんな改行を入れた方が読みやすいと思います。
さきほど事例で示しました「30行で改行した読みやすいメール」とも見比べてみてください。

 読みやすい改行例

 今や、忙しいビジネスマンと、
 もっともコンタクトが取りやすい手段は
 eメールになりつつあります。
 メールであれば、忙しい人でも、自分の空いた時間で、
 一日に一回ないしは数回チェックしているはずです。
 最近は、ケータイや、PDAと呼ばれる携帯端末で、
 外出先にてチェックする人も増えてきました。
 今後、ちょっとした用事は、
 ますますメールで済まされるようになるでしょう。
 良い例 30文字/行

今や、忙しいビジネスマンと、もっともコンタクトが取りやすい手
段はeメールになりつつあります。メールであれば、忙しい人でも、
自分の空いた時間で、一日に一回ないしは数回チェックしているは
ずです。最近は、ケータイや、PDAと呼ばれる携帯端末で、外出
先にてチェックする人も増えてきました。今後、ちょっとした用事
は、ますますメールで済まされるようになるでしょう。

おそらく、改行を適宜入れた例の方が読みやすく、速く読めたのではないでしょうか?

毎日、「改行する場所」を意識して、メールを書き込んでいくうちに、自然と一行あたりの「ほどよい長さ」がわかるようになります。同時に、意味の切れ目、呼吸の切れ目に応じて、「自然な改行」をしながら、メールを書いていけるようになります。

どうぞ、今日からは、「一行ごとの改行場所」に留意しながらメールを書いてみてください!

久米信行(くめ・のぶゆき)プロフィール

1963年

東京都墨田区生まれ

1987年

慶應義塾大学 経済学部卒業

1987年

イマジニア株式会社入社 ファミコンゲーム開発

1988年

日興證券(株)入社 資産運用・相続診断システム開発

1991年

久米繊維工業(株)代表取締役に就任

1995年

ティーシャツ・ギャラクシー(株) 設立 代表取締役
(現ティーギャラクシー・ドット・コム(株))

 

このほか、(社)ソフト化経済センター客員研究員、(社)東京商工会議所 IT推進委員会委員、(株)カレン 社外取締役などを務める。

 
イラスト/小湊好治 Top of the page

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