「充電」と言われ、身の周りを改めて探してみると、ケータイの他にもたくさんの機器があることに気づかされます。そのような機器への充電を、自分の生活、人生になぞらえての作品が多く見受けられました。ハイテクをハイタッチに移行して物を見る、これも川柳作りの妙味です。人間の本質も見えてきます。「充電」と称しての方便もあり、「充電」を心の潤い、癒しと捉えるものもあり、「充電」という一つの言葉から、さまざまに想像する皆様方の表現の豊かさを楽しませていただきました。心の充電も、充電した分のパワーを存分に発揮されるといいですね。
特選句は、現代ならではの仲直りの方法の発見。ほほえましい光景が目に浮かんできます。素直に口では言えない「ごめんなさい」を充電器が無言で代弁して仲裁してくれていますね。
「充電を音で知らせるいびき妻」 立川談幸
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