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明日につながる基礎知識

第19回 知っているようで知らないこのワード 「キュレーション」 きゅれーしょん Curation画像 イラスト

「キュレーション(curation)」とは、ICT社会の中では情報を収集し、それを再構築し、新たな価値や意味を付加して、共有すること。ラテン語の「キュラーレ=世話をする」が語源と言われ、博物館や美術館で作品を見やすく展示し、説明する役割が本来の意と言われている。

近年はさまざまなニュースメディアからニュースがSNSなどを通じて拡散されていく。そのデータを分析し、ユーザーの属性に応じてさまざまなニュースサイトからユーザーが興味を持ちそうなニュースをセレクトして配信するキュレーションアプリも数多く誕生している。さらに人気ブログからユーザーの興味のある情報を集めたり、好きな画像を共有したりするサービスなど、スマートフォンやタブレットの普及とともに商品やその情報をキュレーションするサイトやアプリが増加した。

最近ではユーザー自身が自分の好きなテーマで情報をまとめて投稿する「まとめサイト」が、ソーシャルメディアでの情報共有に大きな影響力を持っている。また、Twitter®のツイートで話題や情報が拡散されたり、画像公開のSNSからユーザー自身が画像を集めて編集し共有したりなど、インターネットでの情報発信は“キュレーション”されたユーザー参加型が主流となりつつある。

今月の「キュレーション」なアーカイブス
画像 『キュレーションの時代』

『キュレーションの時代』(佐々木俊尚著、筑摩書房)

『キュレーションの時代』
(佐々木俊尚著、筑摩書房)

“いまやだれもが自ら情報を選んで、意味づけし、みんなと共有する「一億総キュレーション」の時代なのである”と論じたITジャーナリスト、佐々木俊尚の新書。ここからキュレーションという言葉が急激にICTに普及した2011年の著作。