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NTTコムウェア










東日本大震災による影響と対応状況


東日本大震災による影響と対応状況

 2011年3月11日午後2時46分ごろに三陸沖を震源として発生した巨大地震(東日本大震災)は、宮城県北部で震度7、首都圏でも震度5強の揺れが観測され、直後に起こった大津波とも相まって甚大な被害をもたらしました。NTTコムウェアグループは、平常時における備えを最大限に活かし、地震発生直後から被災状況把握と復旧対策に取り組んでいます。

被災状況と復旧対応

災害対策本部の設置

 コムウェアグループでは、同日午後3時にNTTコムウェアの杉本社長を本部長とする災害対策本部をNTTコムウェア五反田ビル(東京都品川区)内に設置しました。災害対策本部員を中心としたメンバーが交代で24時間体制での対応にあたり、情報統括、設備、ファシリティ対応、総務厚生、お客様対応、広報の各班を設けました。
 直ちに、①NTTグループの東日本エリアでの通信サービスの運用状況、②コムウェアグループが提供するシステムの運用状況、③コムウェアグループ各社の被災状況や電力状況の把握を進めるとともに、災害対策本部を中心とする支援体制を構築しました。そして、電話会議、社内メール、危機管理情報共有データベースなどによる情報共有を開始しました。

NTTグループの東日本エリアでの通信サービスの運用状況と対応

『FSC24』コックピットの対応状況 東北・関東地方を中心に、NTTグループの通信設備は大きな被害を受けました。固定系サービスでは最大時約150万回線がサービス中断、移動系サービスでは最大時6,720局の無線局が停止しました。また、企業向けデータ通信サービスは約1万5,000回線が中断しました。
 NTTグループの通信設備の監視・運用・保守を担うコムウェアグループは、NTT東日本の各組織と連携し、NTTグループ一体となった支援体制で東日本大震災の復旧・復興に対応しました。具体的な対応として、NTTコムウェア五反田ビルに置かれた『FSC24』コックピットを中心に、損壊を免れた施設の遠隔操作によるシステムの再起動、移動電源車によって電力が回復した施設のシステム再起動手順の提示、再起動後にシステム異常が発生した場合のサービス回復支援、設備が損壊・流失した施設の迂回ルートへの変更や周辺設備を利用した「張出(はりだし)」による通信システムの再構築支援などを実施しました。

コムウェアグループが提供するシステムの運用状況と対応

 コムウェアグループが提供するNTTグループの各システムは、地震発生後、一部においてビル給電停止によるサービス停止やオンライン業務停止があったものの、正常運転を維持しました。

コムウェアグループ各社の被災・電力状況と対応

コムウェアグループ各社において震災による被害が大きかったのは、NTTコムウェア・ビリングソリューションとNTTコムウェア東日本です。
 NTT東日本の料金請求書の印刷・発行業務を担うNTTコムウェア・ビリングソリューションでは、東北センター(宮城県名取市)が深刻な被害を受けました。印刷および封入封緘の各装置・自動倉庫などの生産設備が損傷したほか、資材や製品が工場内に散乱し、天井・壁材や空調ダクトなどが落下、スプリンクラーや空調配管の破損などによる水漏れも発生して、業務の遂行が困難になりました。そこで、印刷・発行業務を首都圏、東海、関西、九州の各センターに振り分けて暫定的に対応しました。また、同社の首都圏センター(埼玉県加須市)、東京センター(東京都江東区)も被災しましたが、被害はさほど深刻ではなかったため、ほどなく運転を再開いたしました。
 また、NTTコムウェア東日本では、アーバンネット卸町ビル(宮城県仙台市)内のオフィスが被災し、天井の剥離・落下、壁の破損、デスク上PCの落下などが発生しました。幸いにして被害が甚大でなかったため、水道やガスの供給が回復していなかった段階においても、ほぼ通常通りの業務を再開いたしました。

被災した東北センター内の様子

社員の被災状況と対応

 地震発生後、直ちに安否確認を行い、コムウェアグループ全社員の無事を確認することができましたが、家族や親戚、友人を亡くした社員のほか、2011年9月末現在でいまだに家族などの安否確認ができていない社員もいます。また、自宅の損壊や流失に見舞われ、避難所生活を余儀なくされている社員への対応として、要望に応じて社宅への仮入居措置などを行いました。

復旧・復興への取り組み

本格復旧対策本部の設置

 NTTコムウェアは、東日本大震災の発生に伴い、弊社が保守・運用サービスを行っているNTTの情報システムについて、迅速な対応をはかる目的で、災害対策本部を設置。また、度重なる計画停電の影響下でも安定したサービスを提供できるように、情報システムおよび保守機材などを中部電力・関西電力エリアに移設するなどを行いました。さらに、夏場の使用電力削減に向けた取り組みとして災害対策本部を本格復旧対策本部に改組し、長期化する災害復旧と電力不足への対応を検討・推進しています。

NTTコムウェア・ビリングソリューション東北センターの復興への取り組み

 NTTコムウェア・ビリングソリューションでは、大きな被害を受けた東北センターの早期生産再開に向けた取り組みを進めています。震災前の状態に戻す「復旧」ではなく、将来を見据えた新たな工場を築く「復興」をめざしています。
 復興体制は、社長を含む経営幹部で構成する「復興委員会」を筆頭に、全体をコントロールする「復興チーム」、他センターに振り分けている業務を戻す調整を行う「生産力調整担当」、電力使用制限への対策を担う「電力使用制限担当プロジェクトチーム」、そして東北センターのあるべき姿を検討する「中期フレーム検討プロジェクトチーム」を立ち上げ、検討・実施を行ってきました。現在は、より具体的に復興を推進すべく、「復興委員会」、中期フレームに基づく全体のコントロールおよび設備メーカーや建物関係機関との調整を担う「復興計画チーム」、検討・調整内容の実施を担う「復興実行チーム」の3つの組織に再編し、取り組んでいます。
 復興にあたっては、まず建物設備関連の工事を実施し、平行して生産設備である印刷、封入封緘装置の据付調整を実施していく予定です。1日も早い生産再開を実現するために、日々奮闘しています。

節電対策

 東日本大震災の影響で、東京・東北電力管内の供給力は大幅に減少しています。NTTコムウェアでは、経済産業省や経団連の方針にのっとり、積極的な節電対策を展開しています。
 コムウェアグループでは、かねてからデータセンターの省エネ化として、サーバ、ストレージ、ネットワーク機器といったシステム構成機器の消費電力削減と、空調を含む電力インフラ全体のスリム化に取り組んできました。今夏のさらなる消費電力の削減、ならびにサービスの継続性の確保の目的で、機器やシステムの中部・関西エリアへの移設を進めています。物理的に移設するだけでなく、1台のサーバ上で複数のシステムを運用するサーバ仮想化技術も活用しています。
 オフィスにおける電力需要の抑制としては、ピーク時の消費電力の削減のために、空調温度の見直し、各種照明設備の見直し、および、働き方の見直しなど、あらゆる工夫を行う方針の下、さまざまな施策に取り組んでおります。

今後の災害に備えて

見いだされた新たな課題

 東日本大震災は、コムウェアグループでこれまでに講じていた事業継続計画(BCP)や災害対策だけでは対応しきれない面も浮き彫りにしました。
 社員の安全確保においては、震災の影響が甚大だったこともあり、外出中や休暇中の社員の安否確認に手間取ったほか、帰宅困難者対策が一部不十分だったことが判明しました。
 また、組織内の連絡・情報共有に関しては、震災発生直後に携帯電話がなかなかつながらず、情報収集と指示に時間がかかってしまったことが課題としてあげられます。さらに、計画停電は想定外でした。
 一方、ツイッター、アナログ電話、衛星電話、メール、社内SNSといった連絡手段が震災時には有効だとの気付きも得られました。
 コムウェアグループは、こうした点を踏まえて、今後の震災に十分な備えを行っていきます。

社会を担う一員として

 日本全体が本格的な復興に向けて動いている現在、コムウェアグループとしても、社会を担う一員として積極的に参画していかなければなりません。豊かなコミュニケーション社会の実現に貢献することを使命とする企業として、通信設備などの復旧支援はもとより、被災地の復興に向けた支援、企業・組織の事業継続に向けたサービス提供など、幅広い可能性を追求していきます。

社員起点の災害対策・被災地支援へ

 2011年4月初旬、社員有志が「この大震災に際し、私たちが社会に向けてできることは何か?」をテーマに集まり、議論しました。ここから2つのアクションが始まっています。1つは、節電に向けて知恵を絞り、機運を盛り上げていくことです。社内Q&Aサイトや社内SNSを通じて、活発な意見交換が行われています。もう1つは、被災地・被災者支援に貢献する新たなサービスを生み出すプロジェクトです。コムウェアグループでは、社員の発信によるこうした取り組みを大切にしていきたいと考えています。

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