タバコがなかなかやめられないのは「タバコ依存症」という病気であるためです。これは、薬物中毒的な「ニコチン依存」と、タバコを吸ったら落ち着けるという「心理的依存」とで形成されており、禁煙にはニコチン切れの症状を乗り切る、タバコを吸わない習慣を身に付けるという2つの課題があることが分かります。
まずはニコチン切れへの対処策から見ていきましょう。
ニコチン切れの状態になると「タバコが吸いたくて吸いたくて仕方ない」という強い喫煙願望が起こることはよく知られていますが、その他にも人によっては、心拍数が少し減ったり、頭痛、肩凝り、眠気、精神集中困難などの症状が現れます。こうした禁断症状は時期が来れば必ず消えるものですが、それまでじっと我慢し続けるは大変なこと。そこで最近ではニコチンパッチやニコチンガムなどの「ニコチン代替療法剤」を利用して、ニコチン渇望を少しずつ緩和していく方法が取られるようになりました。ニコチンパッチはかかりつけ医で購入でき、ヘビースモーカーや未成年にも有効です。一方、ニコチンガムは市販されていますが、効力はニコチンパッチより弱くなります。噛み方も普通のガムとは違うので、必ず薬剤師の説明を受けてから購入して下さい。
次に、タバコを吸わない習慣を身に付けるにはどうすれば良いのでしょうか。
これには、タバコにつながる条件反射を、タバコに関連しない動作に置き換えていく工夫が必要になります。下の「タバコ切れの症状を乗り切る9つのポイント」を参考にしながら、自分に合った新しい条件反射を作ってしまいましょう。
「禁煙中だけど1本だけなら大丈夫だろう…」と吸ってしまい喫煙者に戻ってしまう人が半数以上いますが、この「再喫煙」の防止に威力を発揮するのがインターネットでのメールサポートです(禁煙マラソン:http://kinen-marathon.jp/)。また、最近では地域の保健センターなどでも応援体制を組む所が増えてきたのでこれを利用するのも良いでしょう。
禁煙には方法があります。もし途中で失敗したとしても、それは単なる“練習”であって、もう一度始めればいいだけ。次はきっと上手くいくようになります。ニコチンパッチやメールサポートなど新しく強力なツールを使って、かしこい禁煙にチャレンジしてみて下さい。
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