「セルフチェックテスト」の結果はいかがでしたか? ドライアイの可能性が高いようであれば眼科へ行き、詳しい検査を受けて、その症状や程度に合った治療を受けるのがベストですが、普段の生活に少し気を付けるだけでも症状を改善することは可能です。
自己対策としては、まず、まばたきの数を減らさないようにすること。現代社会では、パソコン操作や自動車の運転をしないというわけにはいきません。そこで、目を酷使しなければいけない時にはまばたきを意識的に増やし、30分間作業をしたら少しの間目を軽く閉じるなど定期的に目を休めるようにします。また、パソコンのモニターを低めの位置に設定し、見下ろすような角度で作業をすれば、目を開く面積が減り、涙の蒸発量を減らすことができます。モニターに表示される文字サイズを大きくしたり、明るさを調整して目の負担を減らすことも有効です。
エアコンの効いた部屋では、加湿器を使ったり、濡れタオルを干すなどして保湿に気を配ること。オフィスなどでそうした対応が難しければ、湿らせたスポンジの付いたドライアイ用保護メガネを利用してもいいでしょう。温かいおしぼりをまぶたに当てるのも効果があります。
さらに、夜更かしを控えて睡眠時間を十分に取る、テレビゲームで遊ぶ時間を短縮する、リラックスできる時間を作る、コンタクトレンズの装用時間をなるべく短くするといったことも心がけるようにして下さい。
それでも目が乾く、涙の分泌が足りないような場合は、目薬でケアします。市販の目薬でも構いまいませんが、ドライアイの人は頻繁に目薬を使うことになるので、刺激物や防腐剤が入っていないものを選びましょう。これは防腐剤や刺激物により角膜を逆に傷付けてしまうことがあるためです。乾きの強い人は、保湿力を高めたヒアルロン酸入りの目薬が有効です。これは眼科で処方してくれますが、一部市販されているものもあります。
これらのことをやってみてもなかなか症状が改善されない場合は、シェーグレン症候群などの全身疾患も考えられるので、一度眼科を受診して下さい。重篤なケースには、血清点眼の治療や、涙の排出口をふさぐ「涙点プラグ」という治療も行われています。また、コンタクトレンズを使用していて、午後になると充血する、ゴロゴロする、目が痛むなどの不調のある人が無理にコンタクトレンズを使用するのは危険です。必ずメガネを併用しましょう。
なお、現在ドライアイの症状がない人でも、日々目を酷使していることは否定できません。ここで挙げた生活上の工夫はドライアイの予防策としても大変有効です。目薬の点眼は目に疲れを感じた時など必要最小限に留めるべきですが、その他の生活上の工夫はできるところから、どんどん取り入れていきましょう。 |