1. アトピー体質があると花粉症を併発することがある ○
アトピー体質があると、気管支ぜんそく、花粉症などのアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎など、アレルギー反応によって起こる病気にかかる可能性があります。大人のアトピー性皮膚炎では、どちらかというと、気管支ぜんそくよりも、花粉症を併発することの方が多いようです。ただし、アトピー性皮膚炎だから他のアレルギー性の病気にかかるとは限りません。
2. 夜型生活はアトピー性皮膚炎を悪化させる ○
人は本来、夜眠り、昼活動するリズムが出来上がっていますから、夜型の生活が習慣化すると、いろいろなところに体の不調が現れやすくなります。とくにアトピー性皮膚炎の人の場合は、自律神経系のバランスが乱れやすい人が多く、発汗機能や体温調節機能などのバランスも乱れがちになり、症状を悪化させることがあります。かゆみのため眠れずに、夜型生活が身についてしまったという人もいますが、その場合は、抗ヒスタミン系のかゆみ止めを内服して、かゆみを抑えながら眠りにつけるようにするのもひとつの方法です。
3. アトピー性皮膚炎は必ず遺伝する ×
たしかに、アレルギー性の病気になりやすいアトピー素因、敏感な皮膚になりやすい素質は、ある程度遺伝する可能性があります。しかし、アトピー性皮膚炎を起こす原因には生活環境や生活習慣に関わるものが非常に多いので、アトピー素因を持って生まれても、必ずしも発症するとは限りません。両親がアトピー性皮膚炎でも、子供にはまったく出ない例がたくさんあります。
4. ストレスはアトピー性皮膚炎の大敵 ○
アトピー性皮膚炎を悪化させる要因のひとつに、心理的なストレスがあるのではないかといわれています。患者さんの中には、職場でのトラブルや子育てのプレッシャーから症状が悪化する人が少なくありません。ストレスの刺激を受けると、私たちの体では、さまざまな防御反応が起こります。ストレスが体に影響して起こる病気を心身症といいますが、アトピー性皮膚炎も心身症的な要素の強い病気です。かゆくて仕方のないことからストレスが募り、かいて湿疹を悪化させるという悪循環になります。