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かしこい生き方を考える COMZINE BACK NUMBER
地球に優しく美しい エコ・デザイン 益田文和Vol.001:使える電池を一目で見分ける

益田文和(ますだ・ふみかず)プロフィール

1949年

東京生まれ。
1973年東京造形大学デザイン学科卒業

1982年〜88年

INDUSTRAL DESIGN 誌編集長を歴任

1989年

世界デザイン会議ICSID'89 NAGOYA実行委員

1994年

国際デザインフェア'94 NAGOYAプロデューサー

1995年

Tennen Design '95 Kyotoを主催

1991年

(株)オープンハウスを設立
現在代表取締役。近年は特にエコロジカルなデザインの研究と実践をテーマに活動している


日本で1年間に作られる電池は63億個 (※)
カメラや時計や様々な電気製品を買えば付属の電池が付いてくるし、交換用に買うものも含めて一人あたり年間50〜60本程度は消費していることになる。今のところ電池は一部を除いてリサイクルできないから燃えないゴミとして捨てられる。その量は全部単三と仮定して計算しても年間10万トン以上になる。

無駄にしたくないからと、交換した電池を取っておくとどんどんたまる。それに買い置きの電池が混ざって、一体どれがどれだか分からなくなる。そうなると、例えば目覚し時計の電池がそろそろ交換時期だからと、引出しの中の新しそうなのを選んで入れ替えようと思っても、もし見かけによらず消耗していて目覚ましが鳴らずに寝過ごすといやだからと、念のため新しいのを買ってしまう。ところが、いざ時計の電池蓋を開けて交換しようとして取り落としてしまい、それがたまたま買ったばかりの電池と同じメーカーのものだったりすると、これが混ざってしまってどっちがどっちか分からなくなってしまう。最悪・・・。

そこで開発されたのが、パナソニックの「おNEWの電池を見わけるパック」。
シュリンクパックの一本一本をちぎっても赤いNEWのフィルムが付いたままなので、使う寸前までどれが新品か判別できる。ちょっとした工夫で無駄が減らせる典型的な問題解決型グッドデザイン。SONYのフレッシュキャップはさらに念入りで、一本ずつプラス端子に黄色いテープがついている。これで、新しい電池が使用済みの電池と混ざってしまう心配はひとまずなくなる。

さて、後は使いかけの電池がどの程度減っているかを調べる道具があればよい。YAZAWAのデジタルバッテリーテスターは、電池の消耗具合が液晶のバーグラフで示されるのでとても分かりやすい。さらに、最近増えているボタン電池にも使えるのも良い。ただ、電池を計るテスターに「アルカリボタン電池一個使用」とは?この電池が減ってきたら計測結果は甘くなるのだろうか、それとも辛くなるのだろうか・・・ウーム。



(社)日本電池工業会資料(2002年)
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