パソコン入力用の原稿や資料などを立てておくための道具はいろいろある。その多くはいわゆる譜面台式のもので、これは便利だが場所を取るし、使っていない時に目の前にあると目障りである。オフィスでもプライベートでも、大きなデスクトップパソコンが薄いノートタイプに代わって、机の上がすっきりすると、意外に大きな原稿台が気になり始める。
マーブルスタンドは縦、横、高さ共に5cm程度の小さなデスクトップ・アクセサリーである。N字型に曲げた透明な板のようなプラスチックの本体に、きれいな色のガラス玉がはまっている。このプラスチックの独特な曲面とガラス玉の間に紙を差し込むと、ペラペラの紙が中程で少し曲がってすっと立つ仕掛けである。
曲がると強度が出るという紙の性質を利用したペーパースタンドはこの他にもある。しかし、このマーブルスタンドは、1枚のコピー用紙から150ページの雑誌まで立たせてしまう優れた機能や、ユニークで印象的な形と並んで、その素材選びに見られるエコデザインの開発姿勢が他とは違うのである。
本体のアクリル樹脂はレンズ付きフィルムなどに使われた光学用プラスチックのリサイクル素材である。そのために硬くていつまでも透明感が失われない。ラムネやビー玉を連想させるとても懐かしい感じのガラス玉も、様々な色のリサイクルガラスで作られている。
アクリル樹脂のリサイクルが可能になったのは実は割合に最近のことで、10年前のエコデザインのハンドブックでは、リサイクルできないプラスチックとして取扱注意と書かれている。この商品でもう一つ感心させられるのは、新作のガラス玉表面にぐるりと地球の陸地を描いた特殊印刷技術である。なんでもないように見えるが真摯な開発姿勢が伝わってくる。
ひと仕事終わって原稿をしまうと、後には小さな青い地球が揺れているだけ。なんとも気持ちいい。
問い合わせ先;大進興産株式会社
http://www.daishinkohsan.com
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