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かしこい生き方を考える COMZINE BACK NUMBER
地球に優しく美しい エコ・デザイン 益田文和Vol.007:いつもたっぷりインクが出るのが気持ちいい

益田文和(ますだ・ふみかず)プロフィール

1949年

東京生まれ。
1973年東京造形大学デザイン学科卒業

1982年〜88年

INDUSTRAL DESIGN 誌編集長を歴任

1989年

世界デザイン会議ICSID'89 NAGOYA実行委員

1994年

国際デザインフェア'94 NAGOYAプロデューサー

1995年

Tennen Design '95 Kyotoを主催

1991年

(株)オープンハウスを設立
現在代表取締役。近年は特にエコロジカルなデザインの研究と実践をテーマに活動している


普段よく使うもののなかに、これがなかった頃はどうしていたのだろう、と思うものがある。コピー機をはじめ多くの電気製品もそうだが、もっと簡単なもの、例えばゼムクリップなども誰が考え出したか知らないが、気の利いた発明をしたものである。針金をくるくると巻いただけの簡単な道具で、紙をまとめるという行為の形が決まってしまった。

ラインマーカーなどもその一つで、カラフルな線をたくさん引いたノートを開いている生徒を見かけると、ああ、自分の子供の頃にあんなマーカーペンがあったら勉強も面白かっただろうな、などと考えたりする。会議で複雑な表やグラフを眺めながら、ああ、ラインマーカーがあれば、と思ったことも度々ある。

しかし、太く長い線を引くラインマーカーは他のサインペンに比べてインクの消耗が早く、インク切れに気づかずに途中で線がかすれて情けない思いをすることも多い。実際、ホワイトボード用のマーカーとラインマーカーのキシキシ、カスカスはいやなもので、たまにたっぷりとインクが出た時には妙にうれしいものである。

このトンボの「蛍coat(ケイ・コート)」は、補充用インク壷にペン先を突っ込むだけで常にフルチャージの状態を保つことができる蛍光ラインマーカーである。10本分の補充用インクが入ったボトルは底が広い安定した形で、万一倒れてもインクがこぼれない構造になっており、空になったペンでも1分間差しておけば20%は復帰する。満タンにするなら10分間でOK。

ペンのほうもポリマーコート芯を採用して耐久性を上げ、5回程度の補充に耐えるよう設計されている。空になる度にペン軸を捨てることを考えれば、補充インクのボトルを差し引いてもプラスチックの消費量(この場合はPET、PP、IIR)はずっと少なくて済む。
たっぷりとインクを含んだペン先が紙の表面に触れるか触れないかの一瞬に始まって、一気に終わりまで引ききる線は、むらがなく幅も一定で、鮮やかな蛍光色も美しい。

※PET:ポリエチレンテレフタレート、PP:ポリプロピレン、IIR:ブチルゴム

「蛍coat」水性蛍光ツインマーカー;全10色各100円(10色セット;1,000円)
「蛍coat」チャージャー(蛍coat専用補充インク)全10色;各350円
問い合わせ先;株式会社トンボ鉛筆
http://www.tombow.com

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