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 「センサー」と言えば、皆様はまず何を思い出すだろうか?大きく括るとこれらの技術は「認識技術」とされているが、実にたくさんの種類が存在している。その数の多さを目の当たりにすると、人間の認識の複雑さや精緻さが実感できるというものだ。

ちょっと種類を並べるだけでも、光センサー・赤外線センサー・温度センサー・湿度センサー・ガスセンサー・圧力センサー・磁気センサー…等など。さらに細かくすれば数え切れないほどの認識技術が存在しているのだ。

さて、今回はその中でも割と一般化してきた「加速度センサー」。聞き慣れない方もいらっしゃると思うが、簡単に言えば運動を察知するセンサーで、意外に生活の中に入りこんでいるものだ。
ちょっと探索してみよう。先ずは車の中だ。事故が起こった時の衝撃を和らげるエアバッグ。これは加速度センサーによって作動する。今は、エアバッグが標準装備になっている車が多くなってきたので、お宅の車にも加速度センサーが付いている筈だ。

子供たちに人気のゲーム「コロコロカービィ」は、携帯ゲーム機を動かすことで、カービィがコロコロと転がってくれたり、ジャンプしてくれたりする。可愛いんだなコレ。(詳しくはこちらをどうぞ)。2000年に世界初の加速度センサー付きゲームソフトとして発売されたものだが、小型加速度センサーがついにここまでお手軽になったのかと、ちょっとばかり感動だ。ネットでは3000円くらいで小型加速度センサーも売っている。自分で買ってゲーム機に取り付けることも出来るのだ。

カラオケ屋に行くと、最近は3Dの映像がよく使われている。モーニング娘やジャニーズ系少年達が歌う、いわゆる振り付けやらダンスやらが目玉の歌はたいていこの映像が使われる。3Dで作られたキャラクターが、モー娘やジャニーズの少年達と同じようなダンスや振り付けを披露してくれるのだ。これは「モーションキャプチャー」と言われるものだ。踊る人間の関節に加速度センサーを取り付ければ、その動作がデジタルデータ化される。それを元に3次元グラフィックスのキャラクター動作を構成することで、実にリアルな動きを作ることが出来るのだ。

この手法はそのままアニメ映画にも使われる。いかに自然で本当の動きをアニメで再現するかという、アニメの重要課題を難なくクリアしてくれるようになったのだ。ウオルト・ディズニーが生んだ数々の名作アニメは、先ずは実写版を撮影しその動きにアニメを当てはめると言う、実に面倒でお金のかかることをしていた。もちろんそれが、実にリアルでスムーズな動きのアニメを生み出して絶賛を浴びたのだ。そうした先人の苦労をIT技術はいとも簡単に乗り越えていく。

医療現場でも、この加速度センサーが活躍している。お手軽なところでは歯周組織を検査・診断するチェッカーについている。歯の動揺度をマイクロコンピュータが測定して歯の健康状態を数値で表示してくれるものだ。また最近では健康管理システムとして、加速度センサー付き携帯端末を対象者に持たせ、食事や運動・生活情報を収集して、適切な健康アドバイスやサポートをしてくれるサービスも登場した。加速度センサーが自動的に対象者の運動量を測定し、それを健康管理センターに送信してくれるのだ。高齢化&少子化社会では、一人暮しのお年寄りのセキュリティや遠隔健康管理の必要度が高まってきているから、この種のサービスは当然かもしれない。

ここまで読んだ方は当然思い浮かべていると思うが、加速度センサーは「ロボット」にも使われている。ホンダの「ASIMO(アシモ)」君とかSONYの「AIBO」君に続く2足歩行ロボット「SDR-3X」にも、加速度センサーが装備されている。(もちろんコレだけじゃないけど…)鉄腕アトムだって、鉄人28号だって加速度センサーがなくてはならないのだ。 どんどん小型化して精緻になる加速度センサーが開発されているが、コレを搭載したロボットと「だるまさんがころんだ」で遊ぶことは出来ないのが一番残念だ。

ITウオッチャー  岩永 紀 氏 
 
 
「加速度センサー・認識ITは、疲れを知らない働き者だ」に頂いたご意見を掲載致します。これからも皆様からのご意見を掲載していきます。投稿をお待ちしております。
 
エンターテイメントで活躍するITに親近感アップ。 (とかちゃん 会社員 兵庫県)
久保さんの隠れファンです。 (オールでんす  会社員)
だるまさんが転んだ…できないね。 (みんみん 主婦)

エンターテイメントで活躍するITに親近感アップ。 (とかちゃん 会社員 兵庫県)

加速度センサーなんて、全然知らなかったけれど結構いろいろ使われているのですね。コロコロカービィも持ってます。ダイスキです。あれって、加速度センサーだったのかあ。アニメの話もそうだけど、IT技術ってエンターテイメントに貢献しているんですね。どちらかというとIT技術というと企業の堅いものというイメージがありましたが、こうした話を聞くといろいろ広がりがあるんだなあって、目から鱗です。 コレからも面白い話をお願いします。ITに親しみが持てるようになりそうです。

岩永 加速度センサーに限らずエンターテイメントの分野は、IT技術を採り入れるのは積極的ですよ。映画の特撮技術、SFXなどは、わかりやすい例だと思います。そんなことを考えながら映画を見るのも、ひとつの面白い見方かもしれません。

久保さんの隠れファンです。 (オールでんす  会社員)

久保さんはもう書かないのですか?隠れファンだったんですけど・・・

岩永 スミマセン。今回は私でした。久保さんと交代なので、久保さんはまた登場します、ご安心を…。僕には誰もいないのかな〜(ToT)

だるまさんが転んだ…できないね。 (みんみん 主婦)

あははははははは、だるまさん転んだ・・・・できませんね。さびしいね。 こういうオチって、いいです。

岩永 恐れ入ります。ありがとうございます。わかって頂けると嬉しいです。

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