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メールとWebとの賢い連携の方法

メールが上手な人は、メールとWebサイトとの連携も巧みです。
仮に、誰よりもわかりやすい文章を書くことができたとしても、すべてをメールに書き綴ることはしないのです。
画像や音声と比べて直感的でなく、多くを語ろうとするほど長くなり、わかりにくくなるという、文字中心のメールの限界を、よくご存知だからでしょう。

多くの場合、しかるべきWebサイトにリンクを張った方が、メールを読む相手にとってわかりやすくて深い理解が得られ、次の便利なアクションにもつながります。
また、メールを出す方にとっても「楽」で、自分の勉強になる場合も多いのです。

そこで、メールとWebを連携させた場合のメリットを考えながら、私自身がよく使う5つの代表的な活用法をご紹介します。

活用法1:画像や音声などマルチメディア情報つきで説明したい場合

メールの本文の中でご紹介した、風景、人物などに関連した画像や、音楽、効果音、講演などの音声も合わせて伝えられれば、そのメールは、文字だけの場合よりも、はるかに情報伝達力を高めることができます。

もちろん、広告でもよく見られるようになったHTMLメールを使ったり、ファイル添付を使うこともできます。しかし、こうしたデータ容量の大きな重いメールをお送りすることは、失礼にあたる場合があります。もともと親しく、かつ興味の対象が似かよっている相手以外に送るのは避けた方が良いでしょう。

自分が撮影した写真など紹介したい画像情報があれば、最近流行のWebログ(日記)サイトや自分のホームページにアップロードしておいて、そこへのリンクを張れば良いのです。

もちろん、自分で画像や音声を準備しないでも、Googleなどでキーワード検索をすることで、関連サイトやファイルを探すこともできます。

例えば、画像であれば、新聞・雑誌から個人サイトまで探せるでしょうし、音楽であれば、レコード会社や演奏家の公式サイトでも一部無料で聞くこともできましょう。
ただし、こうしたファイルを勝手にダウンロードして添付するのは、著作権侵害になる場合が多いのでやめましょう。それぞれのホームページに記載されている「リンクについて」の記述にしたがって「可能であれば」メールにリンクを張って説得力を高めましょう。
私的なメールの中でリンクするのであれば、許される場合がほとんどです。

活用法2:商品製造・販売元、サービス提供元の情報つきで説明したい場合

例えば、愛用している商品や美味しかったレストランなどについて、メールでご紹介したい場合があるとします。
そんな時、商品の名称はともかくとして、商品特性、価格、製造・販売元の連絡先などの情報を書くのは大変でしょう。同じように、レストランのメニューや所在地、営業時間、電話番号なども、一つ一つ調べて、書いたりコピー&ペーストしたりでは、時間が足りません。
そこで、商品名や店舗名で検索をかければ良いのです。その製造・販売元やサービス提供元を探して、その公式サイトにリンクしてあげれば、あとは、関心のある人が自分で調べることでしょう。

リンクをする際に注意したいのは、大きなメーカーの一商品であった場合、公式サイトのトップページから探し出すのが大変なことです。そんな時は、お目当ての商品のページに直接リンクを張った方が親切でしょう。同様に、レストラン、旅館、温泉などの場合は、まず、案内地図のページにリンクしてあげると親切です。

活用法3:専門家やユーザーなど、第三者の意見つきで説明したい場合

おすすめの商品やスポットなどについて、メールでもう少し親切に説明したいなら、公式サイトと併せて、信頼できる第三者のWebサイトにリンクすると良いでしょう。
商品名、店舗名などでキーワード検索をかければ、多くの場合、公式サイトに並んで専門家や先進ユーザーが紹介したWebサイトが一緒に見つかるはずです。このうち、2〜3のサイトを見て、情報の量・質共に豊富で、そのコメントに共感・納得できるものをリンクすると良いでしょう。

公式サイトと一緒に見ていただければ、一層理解が深まるはずです。もともとはメールを出す相手のために調べたことですが、多くの場合、自分自身にも役立つのです。これはと思ったWebサイトについては、お気に入りに登録しておくと良いでしょう。今後、ご自身のお買い物や行楽にも役立つはずです。

活用法4:待ち合わせ時に地図情報や路線情報を知らせたい場合

メールとWebサイトを組み合わせて使うようになってから、待ち合わせのスタイルもかなり変わりました。
既にホームページを持っている会社やお店でしたら、多くの場合地図などのアクセスマップがあるでしょうから、住所や電話番号と併せて、そのページをリンクするようにします。

もし、ホームページや地図ページがない場合でも、良い方法があります。
Mapion(http://www.mapion.co.jp/)などの地図情報サイトを使って、目的の住所を入力すれば、近隣の地図を表示することができます。その時に表示されているURLを、メールにコピーペーストすれば良いのです。

また、利用する交通機関や所要時間がわからないと相手が戸惑うでしょう。
そこで、goo路線(http://transit.goo.ne.jp/)などの路線情報サイトを利用して、相手の所在地から目的地の検索をしておくと親切です。地図とは違って文字情報ですので、その結果をコピー&ペーストして、メールに貼り付けると良いでしょう。

活用法5:会員登録や共同購入など次のアクションに誘導したい場合

残念ながら、テキストメールでは、メールマガジンなどの会員登録、チケットの予約、商品の購入などの操作は、直接できない場合がほとんどです。
そこで、おすすめのメールマガジンやコンサートの予約などがあれば、その登録や申し込みができるWebサイトにリンクで誘導してあげると、すぐ次の行動に移れて、親切でしょう。
また、オンラインショッピングでは、共同購入すると安くなる場合も多いので、同じ興味がありそうな友人を誘うこともよくあります。多くの場合喜ばれて、連帯感も強くなり、同様のお誘いを受けるようにもなります。

久米信行(くめ・のぶゆき)プロフィール

1963年

東京都墨田区生まれ

1987年

慶應義塾大学 経済学部卒業

1987年

イマジニア株式会社入社 ファミコンゲーム開発

1988年

日興證券(株)入社 資産運用・相続診断システム開発

1991年

久米繊維工業(株)代表取締役に就任

1995年

ティーシャツ・ギャラクシー(株)設立 代表取締役
(現ティーギャラクシー・ドット・コム(株))

 

このほか、(社)ソフト化経済センター客員研究員、(社)東京商工会議所 IT推進委員会委員、(株)カレン 社外取締役などを務める。

 
 
イラスト/小湊好治 Top of the page

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