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メールアドレス帳3大便利度UP術Part1:ビルドUP、バックUP

メールのアドレス帳はメール道を歩む人にとって、かけがえの無い財産です。メール道を通じて育まれた「メール縁」がアドレス帳に集約されていると言っても良いでしょう。
しかしながら、現実には、受信メールの発信者を手当たり次第に自動登録している人も多いでしょう。また、名刺リストや年賀状用の宛名リストとはバラバラで、一元管理できていない人も少なくないはずです。
さらに不意のクラッシュに備えて、バックアップも不可欠ですが、実践されていますか?
そこで、今回は、アドレス帳と住所録を、シンプルかつ安全に一元管理する方法を考えてみましょう。

※ただし、今回のコラムは、一個人として使うことを前提にしています。業務で知り得たアドレス帳のデータについては、個人情報保護法の施行により厳格な管理が必要です。ビジネスシーンでのアドレス帳管理については、所属する会社や団体の個人情報保護ガイドラインに従ってください。

UP術1:最新メールソフトのアドレス帳を活用してビルドUP
 

昨年来、私は無料のメールソフト「Mozilla Thunderbird」を愛用しています。迷惑メールフィルタが充実していて、セキュリティにも強く、ブログ対応のRSSリーダーとも一体化しているのでとても便利です。インターネットから無料でダウンロードできることもあって、世界中で愛用者が急増しているようです。
「ThunderBird」はアドレス帳機能も充実しています。もちろん、OUTLOOK EXPRESSなどの現在お使いのメールソフトのアドレス帳や住所録ソフトのデータをインポートすることができますので、一から登録し直す必要はありません。
複数のメールアドレスや電話番号を登録できるだけではなく、自宅・勤務先の住所や個人・法人のURLもそれぞれ別個に記録することができます。通常、住所録に求められる項目は網羅されていると考えて良いでしょう。

中でも一番気に入っているのは、アドレス帳に「メモ」欄があるところです。ここにいただいた方々のメールの最後についている署名を「丸ごとコピー」しておけるのが何と言っても便利なのです。いちいち会社名や住所などを個別に入力しなくとも、ほとんどの場合、これだけで用が足りてしまうからです。
ですから、ここのところ、私の住所録入力=ビルドUPは、もっぱらメールソフトのアドレス帳を中心に、署名のコピー&ペーストで行っています。
もし必要ならば、特に重要な人の分だけ、住所や電話番号などの個別項目をじっくり入力すれば良いでしょう。

また、逆にアドレス帳を他のソフトで使えるようにエクスポートすることもできるので、データ加工やバックUPも簡単です。

ただし、海外発のフリーウエアですので、日本語版1.02では、姓名を入力した時に自動入力される姓名が逆転するなど、まだまだ改良が必要な点があります。また、まだWindows版だけで、MACユーザーには提供されていません。しかしながら、このオープンソフトウエアは、世界のボランティア有志が開発を続けているので、この状況もいずれ改善されるでしょう。

 ▼Mozilla Thunderbird 日本語版1.02
  http://www.mozilla-japan.org/products/thunderbird/

次に、大切なアドレスをバックアップする術をご紹介します。

UP術2:鍵つきUSBメモリなどにもバックUP
 

アドレス帳をバックUPする場合、私は、現在のものと2世代前のデータファイルまで保管しています。
例えば、「アドレス帳050801.csv」(2005年8月1日のものですね)を新規に作成した時点で「アドレス帳050701.csv」「アドレス帳050601.csv」を残して、「アドレス帳050501.csv」をゴミ箱に入れるというわけです。これで、最新のアドレス帳が壊れても、慌てないで済むでしょう。
またパソコンがクラッシュする可能性や災害等で破損してしまうなどという可能性もあります。そこで万一に備えて、パソコンのハードディスク内だけではなく、外部の記憶メディアにも保存する必要があります。その時、便利なのは鍵つきの携帯型USBメモリです。軽量小型で取扱いやすい上に、最近はセキュリティソフトと連動するものも多いので、うっかり落としたり盗まれたりしても心配ありません。
耐火金庫保管用に一個、持ち歩き用に一個用意しておけば、たとえ大きな地震が来ても、か弱きパソコン頼みにならずにすむでしょう。また、アドレス帳を携帯すれば、外出時にインターネットカフェなどでのメールのやりとりをする際にも便利です。
あとは、少々無駄に思えても、半年に一度ぐらいは、アドレス帳をプリントアウトして耐火金庫に保管しておくのも良いでしょう。いざという時役立つのが、実は紙のデータということもあるのです。
また、メール用のアドレス帳を活用して、宛名書きソフトや、携帯電話帳管理ソフト用のデータも作っておけば、それも立派なバックアップになります。参考までに、アドレス帳データを活用するためのフリーソフトをいくつかご紹介しましょう。

 ▼Vectorより:住所録(リスト/宛名/手帳/ラベル印刷)ソフト「AddressBook」
  http://www.vector.co.jp/vpack/browse/pickup/pw4/pw004749.html

 ▼窓の杜より:住所録(宛名印刷/交際管理)ソフト「使って!住所録」
  http://www.forest.impress.co.jp/lib/home/postcard/address/tukattejusho.html

次回は、アドレス帳活用術のPART2として、表計算ソフトなどでのアドレス帳シェイプUP術をご紹介します。

 
久米信行(くめ・のぶゆき)プロフィール

1963年

東京都墨田区生まれ

1987年

慶應義塾大学 経済学部卒業

1987年

イマジニア株式会社入社 ファミコンゲーム開発

1988年

日興證券(株)入社 資産運用・相続診断システム開発

1991年

久米繊維工業(株)代表取締役に就任

1995年

ティーシャツ・ギャラクシー(株)設立 代表取締役
(現ティーギャラクシー・ドット・コム(株))

 

このほか、(社)ソフト化経済センター客員研究員、(社)東京商工会議所 IT推進委員会委員、(株)カレン 社外取締役などを務める。

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http://www.nttpub.co.jp/vbook/
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イラスト/小湊好治 Top of the page

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