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かしこい生き方を考える COMZINE BACK NUMBER
 

「ホットスポットって知ってる?」
「えっと、インターネットが使えるハンバーガーショップのことだっけ?」

ホットスポット=公共エリアに設置された無線LANの接続ポイント、と正確に答えられるかどうかは別として、ファーストフード店やカフェ、ホテルなどに、無線でブロードバンド・インターネットが使える場所がある、という認識は広まりつつあるようだ。
 

最近流行りのIT用語と思われがちなこの言葉、実は環境保護の分野では、以前から重要なキーワードとして使われてきた。ここでいうホットスポットとは、動植物が豊かに生息する場所でありながら、それらが絶滅の危機に瀕しているため、緊急に保護を必要とする地域のこと。かつては千年に1種くらいだった生物種の絶滅が、今や年間何万種にも上る。特に種の絶滅が進んでいるところでは、90%以上の種が失われているという。

そもそもホットスポットという概念は、イギリスの生物学者ノーマン・マイヤーズ博士が、優先的に保護すべき地域を特定するための方法として、1988年に考案したもの。21世紀は環境の世紀。こちらの「ホットスポット」についても注目したい。
 

(図)国際的な環境NGOであるコンサベーション・インターナショナル(CI)が
特定した世界のホットスポット。
   図版提供:コンサベーション・インターナショナル

ギンムツ、アマダイ、オキブリと聞いて、あなたは何を連想するだろうか。
「むつに鯛、それにぶり・・・、どれも旨そう!」と、思わず舌なめずりするのも無理ないが、実は、これらの魚はそのどれでもない。
これまでスーパーなどでは、和名のない輸入魚があたかも高級魚のような名前で売られていた。

だが、まったく種類が違う魚なのに、誤解を招く表示はいかがなものか。そんな声を受けて、水産庁は魚介類の名称を見直すガイドラインをまとめ、4月以降は魚の種名(標準和名など)で表示するようにとの指針を出した。これによって、ギンムツは原産地国チリの名称「メロ」に、アマダイは「キングクリップ」、オキブリは「シルバー」に統一される(当面、表示違反に対する罰則はない)。

もともと日本では、出世魚のブリはイナダ、ワラサと成長段階によって異なる名前で呼ばれてきたし、サケとアキアジのように季節で呼び名が変わる魚もある。これは魚食文化の豊かさの証ではあるのだが、今や流通する魚の約半分が輸入魚(150種類以上)。世界中から集まった魚が食卓を飾る。

魚偏に春と書いて「鰆」。鮨屋の湯呑に並ぶ魚偏の文字に、カタカナが登場するのも間近?
 

(上)新しい表示が採用されたパッケージ=東京都内のスーパーで
(下)メロは標準和名をマジェランアイナメといい、体長最大2メートルにもなる巨大魚。切り身からは想像もつかない。 画像提供=海洋水産資源開発センター
©フジオ・プロダクション
「天才バカボン」のキャラクターが勢ぞろい。
画像提供:赤塚不二夫公認サイト「これでいいのだ!!」
http://www.koredeiinoda.net/
© I.T.Planning, Inc.
講談社刊「バガボンド」第1巻、ならびに第16巻
画像提供:INOUE TAKEHIKO™ ON THE WEB
http://www.itplanning.co.jp/

♪西から昇ったお日様が、東へ沈ぅむ〜♪
♪天才一家だ、バ〜カボンボン♪

30ン年も前のTVアニメソングを、今でもはっきりと覚えている。そういう、あなたは40代?
赤塚不二夫氏の不朽の名作「天才バカボン」が講談社の『少年マガジン』で連載スタートしたのは1967(昭和42)年。その4年後の1971(昭和46)年には、よみうりテレビ系でアニメ化され、その不条理(!)な魅力で子どもたちを虜にした。

時は流れ、1998年、講談社の『モーニング』で「バガボンド」という漫画の連載が始まった。作者は「SLAM DUNK」でスポーツ漫画の一時代を築いた井上雄彦氏。武蔵の青春を人間臭く描いたこの作品は、2003年2月の時点で16巻発行されており、累計で3000万部を突破するメガヒットとなった。

一世を風靡した2つのマンガ。そのタイトルはいずれもフランス語由来の英語で放浪者、漂流者を意味する「VAGABOND」から命名されている。時代に絡み取られることなく、さすらう主人公――見た目はまったく違うが、2人の作者がこの言葉に込めた思いは、深いところで通じているのかもしれない。

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