♪西から昇ったお日様が、東へ沈ぅむ〜♪
♪天才一家だ、バ〜カボンボン♪
30ン年も前のTVアニメソングを、今でもはっきりと覚えている。そういう、あなたは40代?
赤塚不二夫氏の不朽の名作「天才バカボン」が講談社の『少年マガジン』で連載スタートしたのは1967(昭和42)年。その4年後の1971(昭和46)年には、よみうりテレビ系でアニメ化され、その不条理(!)な魅力で子どもたちを虜にした。
時は流れ、1998年、講談社の『モーニング』で「バガボンド」という漫画の連載が始まった。作者は「SLAM DUNK」でスポーツ漫画の一時代を築いた井上雄彦氏。武蔵の青春を人間臭く描いたこの作品は、2003年2月の時点で16巻発行されており、累計で3000万部を突破するメガヒットとなった。
一世を風靡した2つのマンガ。そのタイトルはいずれもフランス語由来の英語で放浪者、漂流者を意味する「VAGABOND」から命名されている。時代に絡み取られることなく、さすらう主人公――見た目はまったく違うが、2人の作者がこの言葉に込めた思いは、深いところで通じているのかもしれない。
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