「血圧が高めの方にトクホの×××」「体に脂肪が付きにくい○○○はトクホ」…。
最近よく耳にするこの「トクホ」とは何者? 体に良さそうだが、 普通の健康食品とどう違うの?
トクホが誕生する契機となったのは、2001年4月から施行された「保健機能食品制度」。
数多くの“いわゆる健康食品”のうち、一定の条件を満たした食品を「保健機能食品」と称することを認める制度で、左図の通り「特定保健用食品」と「栄養機能食品」の2つのカテゴリーに分類される。
「トクホ」とは特定保健用食品の略称で、「食生活において特定の保健の目的で摂取をするものに対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品」。つまり、効果があると国からお墨付きをもらった食品ということ。トクホは、おなかの調子を整える、血圧や血中のコレステロールなどを正常に保つことを助ける、体脂肪を付きにくくするなど用途によっていくつかのジャンルに分かれていて、03年度末までに339の食品が認可されている。
もう一つの栄養機能食品は、「高齢化や食生活の乱れなどにより、通常の食生活を行うことが難しく、1日に必要な栄養成分を摂取できない場合などに栄養成分の補給・補完の目的で摂取する食品」。こちらは、国が定めた基準に沿っていれば、許可や届出なしに栄養成分の機能表示ができる。現在、対象となっている栄養成分はビタミン12種類、ミネラル2種類に限定されている。
つまり、いわゆる健康食品(栄養補助食品、健康補助食品、サプリメントなどの名称を含む)として売られている食品は、販売者が独自の判断でそう表示しているだけであって、法的に定義されているわけではないのだ。健康や効能を謳っていても、そのなかには、科学的根拠のない食品も含まれているということを理解し、十分に注意したい。
また、保健機能食品と言えども、食事の代わりにはならない。基本はあくまでもバランスのとれた食事であることをお忘れなく!
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