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新IT大捜査線 特命捜査 第37号 電子書籍で読書が変わる「電子書籍は出版界の救世主となるか?」
 
  ネットを通じて容易に入手できる電子書籍
 
萩野さん

株式会社ボイジャー社長 萩野正昭さん。

隆盛を誇った有名雑誌が次々に休刊したり、大手書店が印刷会社の傘下に入るなど、出版界の不況が深刻だ。こうした状況にあって、好調なのがネットを介して配布される電子書籍の分野。ケータイ小説がブームになったり、千代田区立図書館がインターネットでの電子書籍の貸出サービスを始めるなど注目が集まっている。この電子書籍を、インターネットが商用化される以前から開発してきたのが、今回紹介する株式会社ボイジャーだ。
『電子書籍ビジネス調査報告書2008』(インプレス刊)によると、電子書籍全体の販売規模は、2007年度で355億円に上る。このうち携帯電話コンテンツは283億円(約80%)を占める。この携帯電話の電子書籍分野において、ボイジャー社が共同開発した「ブックサーフィン(BookSurfing)」という、携帯電話向けのビューアは、携帯電話の3キャリアに対応し、その利用率は90%を超えるといわれる。
ボイジャー社長の萩野正昭さんによれば、355億という数字は販売コンテンツを集積したもので、販売サイトや配信サイトの広告収入などは含まれていない。つまり関連する収入を含めれば、電子書籍の市場規模は「感覚的には1000億円を超える」のではないかと言う。

電子書籍の売上推移

今や電子書籍市場を支えるのは携帯電話向けの電子書籍。携帯電話向けの多くはマンガや写真集だという。

電子書籍は、インターネットや携帯電話というネットワークを通じて、いつでも容易に入手でき、読書することが可能だ。こうした特性が、携帯電話の高機能化とコンテンツの充実によって多くの読者を引きつけているようだ。
一方で、電子書籍は紙の本と比べて、読みにくいのではないかと感じる人も少なくないだろう。これについて萩野さんは次のように言う。
「紙の本は、持ち運び、ページをめくって、読むことができるという点でそれ自体が一体化したコンパクトな存在です。一方で、電子書籍は、それだけでは読むことができず、必ず別途ハードや閲覧ソフトが必要になります」。つまり、読みやすさの問題は、ハードや閲覧ソフト側の課題でもあって、電子書籍だけの問題ではないということなのだろう。実際、ボイジャーの提供する閲覧ソフトでは、電子書籍を読みやすくするための数々の工夫が施されており、懸念していたような文字の読みにくさは、その多くが解決されている。文字も縦書きで美しく表示されるほか、マンガもページ全体を見て、それからそれぞれのコマを拡大して見るなどのインターフェースが用意されている。
更に、目の不自由な人のために、文字を拡大して読むことができたり、ソフトによる音声読み上げにも対応している。電子書籍は紙の本よりも、むしろ“読みやすい”本でもあるのだ。

電子書籍の表示

電子書籍では、文字の縦書き、横書き、マンガ、グラビアなどの表示が可能。字間、行間なども美しく調整されている。

 
 
 
  電子書籍の歴史を刻むボイジャーの足跡
 
AHardDaysNight
AHardDaysNight2

CD-ROM版『A Hard Day's Night』には、ビートルズの映画の解説本だが、参照資料として本編の映画がまるまる1本収録された。

新潮文庫100

縦書き、ルビに対応した『CD-ROM版新潮文庫の100冊』。

電子書籍のパイオニアであるボイジャーだが、その歴史は順風満帆なものではなかった。むしろ苦難の歴史といっていいかもしれない。同社の歴史の概略をここで俯瞰しておこう。
ボイジャーの設立は今から17年前の1992年。インターネットもまだはっきりとした形を見せず、最先端の電子メディアといえばCD-ROMの時代だった。

1989年、会社を設立する前に、萩野さんたちが手がけたのが『CDコンパニオン』という作品。『ベートーベン第九交響曲』のオーディオCDの解説部分をモニタ上に表示し、CDとのリンクを取った。曲に合わせて解説が表示されると同時に、パソコンからもCDをコントロールできる。
それ以前の電子書籍としては、三修社が1985年に発売したCD-ROM『最新科学技術用語辞典』が日本における電子書籍の第1号と言われる。当時販売された電子書籍(デジタルメディア)は、辞書やデータベースなど、紙にすると膨大な量になるものをCDに納めるというものがほとんどだった。「鑑賞するための電子書籍」としては、『CDコンパニオン』が日本初の作品と言っていいだろう。

1992年、米国西海岸のボイジャー社の日本法人としてボイジャージャパンを設立。同年、CD-ROM版『A Hard Day's Night』という電子書籍を発売。ビートルズの映画『A Hard Day's Night』の解説本に、ムービーの形で本編の映画がまるまる1本分収録された。米国『Mac User』誌上において年間ベストCD-ROMに選ばれ、日本国内でも2万5000本以上を販売した。同時期に、Mac対応の「エキスパンドブック・ツールキット」日本語版が発売されたが、これはCD-ROM版『A Hard Day's Night』を制作するために作られたオーサリングツールを製品化したもので、これによって個人が手軽に電子書籍を作成することができるようになった。日本における初めての電子出版のツールだった。

1995年、「エキスパンドブック・ツールキットII」をリリース。縦書き・ルビ対応で、これにより日本語での本格的な電子出版が可能に。同年にはWindowsでの閲覧にも対応し、MacとWindowsの両方での電子出版が可能となった。このツールで制作した「CD-ROM版新潮文庫の100冊」を新潮社と共同開発。ベストセラーになった。

1996年、「エキスパンドブック・ツールキットWindows版」をリリース。Macだけでなく、Windowsでの制作も可能に。

1997年、著作権の切れた作品をテキスト化して公開する「青空文庫」がボイジャーのサーバ内で開設。ボイジャーの社員も運営に協力した。一般読者に電子書籍というものを認知させ、大きな影響を与えることになった。

1998年、電子書籍ビューワ(閲覧ソフト)「T-Time」を発表。テキストを縦書きで、美しく表示できるようになった。

2000年、「ドットブック(.book)」というファイル形式を発表。縦書き、ルビといった日本語特有の機能に加え、セキュリティ機能や立ち読み機能を搭載。2005年にはT-Timeに画像書き出し機能が搭載され、あらゆる液晶デバイスにデータを表示し、「本」にすることを可能とした。

2006年、携帯電話向けのビューワとして「BookSurfing」をセルシス、インフォシティと提携して開発。パソコンでの閲覧を想定して作られた.book形式の電子書籍を活用して携帯電話で閲覧することが可能となった。また、T-Timeがパソコンでの読み上げ機能に対応。目の不自由な人も電子書籍を楽しむことが可能になった。

1990年代の初頭はマルチメディアを取り入れたCD-ROMを多く制作したボイジャーだが、1995年代の「エキスパンドブック・ツールキットII」以降は、日本語の縦書き、文字間、行間といった“美しいテキスト”にこだわった製品が中心となった。
ボイジャーはこのとき「Text: the next frontier」というキャンペーンを行い、次のようなメッセージを発信している。
「ボイジャーはデジタル技術の可能性を広く人々のパワーとしていくために、人が困難な中においてなお創造し、記録し、伝達することの情熱を絶やさないように、いちばん身近にあって使い続けられるテキスト=文字を重要に考えています」

T-Timeの書き出し機能

2005年、T-Timeは画像書き出し機能を搭載。液晶画面のついたあらゆる機器を本にすることが可能に。

 
 
 
  “残す”という意思のあるものが電子書籍
 

そもそも「電子書籍」とは、どのようなものを言うのだろうか。
萩野さんは「電子的に出版されるものはすべて電子出版と言っていい。メールマガジンもSNSもブログも小説やマンガも、デジタルな出版物はすべて電子出版です。その中で、電子本、電子ブックと呼べるには、そこに“残す”という意思があるか。それがポイントです」と語る。
「紙の書籍は、出版社がなくなっても、物理的に残る。ところが電子書籍は、サーバの中に記録されているものなので、サーバがなくなってしまえば、あるいはその会社がなくなってしまえば、消えてしまう。この“残る”“残す”ということが書籍の書籍たるところだといえると思います」
後世に残すために、誰かが原稿を書き、編集をし、印刷をし、商品として流通させる。当然、それらの作業には専門性が必要になり、お金がかかったが、それがひとつのステータスにもなっていた。
「本というのは、誰でもが出版できるものではないから、価値があった。一方で、出版社には、たとえ売れなくても出版する価値があるものを出そうという気概があったと思います。それが1980年代には希薄になってきました」
売れる本しか出版しないという雰囲気が80〜90年代の出版界にはあったと萩野さんはいう。
「そうした状況を変えられる力が、電子本にはあると我々は考えました。個人でも出版したい人たちが自力で、本を作り、流通させることができるのではないか。何万部も売れなくても出版する価値のあるものを電子本なら、世の中に出すことができるのではないか。そういうパワーがデジタルにはあると思いました」
電子書籍は、原稿を書き、1冊だけ作れば、それをマスターとして、複製することも容易だ。流通もネットワークを介せば、ほとんど無料で配布できる。それまで出版が難しかったのは、何よりもお金がかかるからだったが、電子書籍であれば個人でも出版することができるのではないか。出版社も、売れる見込みが立たなくても、出版する価値のあるものであれば、電子書籍で出版することが可能のではないか。
だが、電子書籍に対する業界の偏見はどうしてもぬぐい去ることができなかった。電子書籍は二流の存在のように扱われ、既存の出版社はなかなか手を出そうとしなかった。
「米国のスタッフから、新しいものを世の中が受け入れるのは10年はかかるといわれたのが印象的でした。実際には15年以上かかってしまったわけですが」
現在は、コンテンツも多く、ハードの機能もアップし、インターネットという販売、デリバリーのルートも整備された。電子書籍が広く受け入れられる態勢がようやく整ったということなのだろう。

 
 
 
  ドットブックという原液が資産となる
 
理想書店

ボイジャーが運営する「理想書店」では、ドットブックを中心に販売が行われている。

日本の電子書籍の歴史の中で、もっとも大きな出来事はおそらく、ボイジャーが電子書籍のフォーマットとして「ドットブック(.book)」を規定したことだろう。1998年、ボイジャーは電子書籍閲覧ソフト「T-Time」を開発し、「.book」というファイル形式を発表した。ドットブック形式は、日本語特有の縦書きやルビをサポート。作成した書籍データは、携帯電話でも、パソコンでも、オンデマンド印刷でも活用することができた。
「我々はこれを“原液”と呼んでいます。電子書籍はマスターがひとつあれば、それを読むハードによって形を変える液体のようなものだからです。コップの形はどんなものでもいい。原液はどんなコップに入れても、形を変えて、読むことができるのです」

ドットブックには、次のような特徴がある。
1.日本語の自由な文字組
HTML の制約に縛られずに、縦組み/横組み、行間、段組、ふりがな、挿し絵、背景画、明朝とゴシックの使い分け、テキストの回り込み、インデントなど、自由自在にデザインできる。美しく、読みやすい日本語文のデザインを可能にし、画像本位の写真集や絵本、コミックなどに利用することもできる。

 2.ページをめくって読むというインターフェース
本のようにページをめくって読み進むことができる。スクロールのように視線がいたずらに泳がされる不快感がなく、長文のテキストを読むのに適している。

 3.美しく目に優しい文字
文字の輪郭をグレースケール化することで、拡大してもジャギーのない美しい文字が表示できる。

 4.文字サイズやページの大きさが変更可能
視力やモニタ環境に合わせて、ユーザが好みのサイズに文字やページの大きさを変更でき、それに合わせて、テキストが美しく再レイアウトされる。

 5.「立ち読み」機能や著作権の保護を実現
任意の設定時間を過ぎるとWeb上の画面にスクランブルがかかるよう設定できるので、立ち読み機能を搭載することができる。また「.book」ファイルは暗号化圧縮されているので、テキストを勝手に抜き出してコピーすることなどができない。

 6.音声読み上げ機能に対応
市販の音声読み上げソフトに対応し、パソコンで音声読み上げをすることができ、視覚障害者でも最新の電子書籍を楽しむことができる。

コンテンツは、表示する機器ごとに作り直していたのでは、時間もコストもかかってしまう。1つの“原液”を作れば、それが資産となり、他の機器でも同じように表示することができるのが、ドットブックなのだ。
こうしたドットブックの優れた特徴は、多くの出版社に好感され、現在2万冊以上の電子書籍が流通するまでになっている。優れたフォーマットがデファクトスタンダードになることがこの世界の常道だ。萩野さんはそうとは言わないが、日本における電子書籍のフォーマットが今後、ドットブックに集約されていくことは間違いないと言えるだろう。

 
 
 
  1冊からでも出版できるオンデマンド印刷
 
オンデマンド本制作の流れ

ドットブックから作成された印刷データを印刷所に送ると、4〜5日で紙の本を1冊から作成することができる。

デラシネ
ひらめきマジックkeitai

ボイジャーから出版された『デラシネ −わたくしの昭和史−』。映画プロデューサー栗山富郎さんの自伝。1冊500円の電子書籍と、1500円の紙のオンデマンド本がある。当時の写真やパンフレットなどの資料をサイト上で閲覧できるという、新しい試みも行われている。

斎藤善久さんの『ひらめきのマジック』は、オンデマンド方式で累計発行4000部を超えた。

ボイジャーでは、「ドットプレス(.press)」という安価な出版のサービスも提供している。これはサイト上にデータをアップしてもらい、ドットブックを作成後、本人がドットブックで校閲。修正するか、承認して、OKとなれば、販売は、ボイジャーの販売サイト「理想書店」に委託することができるというもの。できあがった電子本をマスターとして、1冊からでも印刷ができるというサービスも行っている。
「自費出版専門の出版社では、最低でも80万円くらいかかりますが、ドットプレスでは10〜20万円くらいでできるのです」
これは「個人に出版する手段を与えたい」というボイジャーの理念を実現したシステムなのだ。電子本の作成も、写真10点とテキストデータなら基本料金1500円という価格でできてしまう。
更にオンデマンド印刷をする場合には、オンデマンド本用データ作成費4000円、印刷代も1ページ4円、表紙1冊250円。つまり96ページの本ならば、基本料金5500円、プラス1冊634円で印刷することができる。
「出版社や印刷所は何千部の単位で印刷しなければ、利益を出すことができません。でも、それでは庶民の声を本という形で残していくことはできない。それをデジタルの世界で実現するということを、何とか可能にしたのがドットプレスです」
ボイジャーがさまざまな出版社や印刷所と付き合ってきた中で生まれたシステムであり、ドットブックに印刷用データ書き出し機能を持たせた先見の明が実現したサービスだと言えるだろう。
「大手の出版社と共同で、弱視の人のために大活字本をオンデマンド印刷で提供しています。また、どうしてもボイジャーが出版したいという本については、リスクをボイジャーが持ち、きちんと編集し、販促活動も行って販売していくということもやっています。そうした中で、何千部も売るような書籍も登場していますね」
まず、電子書籍で出版し、好評であれば紙の本で出版するという、リスクの少ない出版を行うことができるのが、このシステムの優れたところと言えるだろう。自費出版だけでなく、出版社のテストマーケティングの手法としても、電子書籍は有効なのではないだろうか。

 
 
 
  電子書籍はユニバーサルデザインへ
 

ドットブックは、文字の大きさを自由に変えることができるので、パソコン上で文字を拡大して見ることもできるし、大活字本を印刷することができるのだが、更にドットブックはパソコン上で、専用ソフトによる自動音声読み上げシステムにも対応し、視覚障害者に最新の電子書籍を楽しんでもらうことも実現している。
萩野さんは「我々は単にドットブックに穴を開けて、音声読み上げシステムが利用できるようにしているだけです」と話す。市場で販売されている読み上げソフトはテキスト形式の情報を読み上げるが、ドットブックは暗号化圧縮されているため、そのままでは読み上げソフトがテキストの情報を読むことができないのだ。そのため、暗号化圧縮を迂回して読み上げソフトに情報を受け渡す“穴”が用意されている。ドットブックには、データ抜き出し防止の措置がとられているので、データがコピーされることを畏れる心配はない。目の不自由な人たちに道を開くのか、閉じてしまうのか、これは著作権者の意思で決められることで、現在、多くの出版社が対応し始めているという。
ドットブックは、すべての人に本を楽しむチャンスを提供するユニバーサルデザインでもあるのだ。高齢化社会が進んでいく中で、視力が弱くなっても本を読みたいという人は今後ますます増えるだろう。ドットブックのこうした取り組みは、今後更に評価されていくはずだ。

拡大反転機能

ドットブックは、文字の拡大、反転などを自在に行うことができるほか、音声読み上げ機能にも対応するなど、視覚障害者にやさしい機能が搭載されている。

 
 
 
  “時代が変わっても生き残るシンプルさ
 
復活第三野球部
復活第三野球部02
復活第三野球部03

ハードが変わっても、同じように表示することができる。画像はむつ利之さんのコミック『復活!! 第三野球部』。(C)講談社

クーリエ・ジャポン for iPhone/iPod-touch

月刊誌「クーリエ・ジャポン」をiPhone/iPod-touch用に電子書籍化した「クーリエ・ジャポン for iPhone/iPod-touch」では、雑誌の見開きイメージをそのまま表示し、テキスト部分をタッチすると、本文が切り出されて表示される画期的なインターフェースを採用。(C)講談社

萩野さんはこれからの電子書籍のキーワードは「モバイル」だという。情報過多の現代人にとって、生活の中で読書に割く時間はあまりにも少ない。少しの時間でも読書に使いたいという人にとっては、通信機能を持ったモバイル機器によって、いつでもどこでもネットワークを通じて簡単に入手でき、読むことができる電子書籍は最適のメディアとなるだろう。
同時に、萩野さんは「シンプル」であることもまた必要だという。
「創業当時に、マルチメディアを本の中に取り込むこともやりましたが、その当時の作品は今はほとんど見ることができません。ハードもOSも変わってしまったからです。ハードやOSに依存した作品は、その都度、作り直すことが必要になります。テキストと画像というようなシンプルなコンテンツであれば、ハードが変わっても無駄にならないのです」
ハードが電子書籍をリードするのではない。コンテンツが電子書籍を、そしてハードをリードするという思いがそこにはある。
「ドットブック形式で作ったコンテンツであれば、液晶画面のある機器であれば、どんなものにでも表示することができます。たとえばデジカメにも表示することもできるのです。そういう意味で、小説やマンガは電子書籍に適したコンテンツと言えると思います」また、紙で発行されている雑誌を間髪を入れずにドットブックに変換するという試みも始まっており、販売数も非常に好評だという。
ドットブック形式の電子書籍はすでに2万冊を超えた。電子書籍は「在庫」という負担を出版社に与えないため、一度作成したものは絶版にならずに資産として残っていく。結果的に本が多くの人の目に触れるチャンスを増やしている。「読書は電子書籍で」が当たり前という時代がもうすぐそこまで来ているのだ。

 

取材協力:ボイジャー(http://www.voyager.co.jp/

 
 
加藤 三郎 0005 D.O.B 1956.6.18
調査報告書 ファイルナンバー 第37号 電子書籍で読書が変わる「電子書籍は出版界の救世主となるか?」
イラスト/小湊好治 Top of the page

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