 |
DVD発売元/ブエナビスタ ホーム
エンターテイメント 3.990円 |
|
1996(平成8)年6月26日、ダブリン郊外の路上である女性記者が凶弾に倒れた。享年37歳。夫と幼い息子を残しての死だった。実話に基づいたこの映画は、彼女自身だけでなく、アイルランドについてケルト音楽や風光明媚な場所としてのイメージしかなかった私たちに、当時この国が抱えていた社会問題やジャーナリズムを取り巻く環境についても生々しく伝えてくれる。
理不尽な法律や深刻な就職難を背景に、犯罪組織が跋扈し若者はドラッグ漬けに。現状を知った大衆紙「サンデー・インディペンデント」の記者ヴェロニカ・ゲリンは、麻薬組織を糾弾すべく取材を開始した。度重なる脅迫に屈することなく、体当たりで組織に切り込んでいくヴェロニカだったが、ある日、自宅で何者かに脚を撃たれる。だが、彼女はその事実をも自身の取材が核心に迫っている証拠だと考え、自らメディアに登場し、大々的にキャンペーンをはっていく。
ヴェロニカ役には、『エリザベス』のケイト・ブランシェット。オーストラリア出身の彼女だが、アイルランド訛りを克服したその演技は素晴らしいの一言! DVDには特典としてヴェロニカ本人によるCPJ(NYに本部を置くジャーナリスト保護委員会)の受賞スピーチの実録映像が収録されているので、それと比較すれば、いかにケイトが本人になりきっていたかがよくわかるだろう。この映画を契機に考えさせられることは多い。
|