「口やかましい者ほど、実行が伴わない」。タイトルにこんなシニカルなことわざを持ってきた本作は、『殺人の追憶』で一躍世界にその名を轟かせた韓国の俊英ポン・ジュノ監督のデビュー作。その卓越した才能は、このデビュー作でも余すところなく発揮されている。
何のドラマも起こりそうもない、平凡極まりない郊外のマンション。しかし、ここで連続子犬失踪事件が発生する。退屈な日常に飛び込んだ”事件”に、管理事務室で働く女子事務員とその親友は色めきたち、自らの手で犯人を捕まえようと燃える。一方、マンションには、うだつの上がらない大学非常勤講師とその夫を養う妻、切干大根について熱く語っては、どこでもツバを吐く婆さんなど、いそうでいない愛すべき住民たちがおり、更にちょっと怪しい警備員が、この日常とささやかな事件を取り巻く。
韓国では、よく知られている通り、犬を食用とする。ペットとしての犬と、犬鍋の犬。この決定的な矛盾を包括して物語は軽快に進み、さんざん笑わせながら、社会の不条理を浮き彫りにしていく。計算し尽された脚本、小道具、映像。そのすべてが日常の産物であると気づいたとき、この監督の非凡さに驚嘆するだろう。
実は『ほえる犬〜』はインターナショナル・タイトルで、韓国での原題は「フランダースの犬」という。子供の頃この日本の名作アニメを見た監督は、タイトルで子供の純粋さを想起させながら、映画で大人社会の哀しさ、おかしさ、ほろ苦さを提示するという逆説を仕掛けた。日常から人間の本質をファンタジックに描いた本作、ぜひご堪能あれ。

ペットブームと共に犬に関するサイトが増え続けている。愛犬紹介のブログ、犬に関するイエローページなど、犬好き、愛犬家にとって今やITは欠かせない情報ツールになりつつある。TVメディアでも動物番組は時代を問わず人気だが、『アニマルプラネット』は英国放送協会「BBC」と、米国のドキュメンタリー専門チャンネル「ディスカバリーチャンネル」が共同制作している動物が主役のドキュメンタリーを中心としたエンターテインメント・チャンネル。1998（平成10） 年から放送を開始、現在まで世界72カ国以上で 視聴されている。 日本では2000（平成12）年12月より、 CS、

『ドッグ・ガイドbyアニマルプラネット』　 　http://www.animal-planet.jp/dogguide/index.html

CATVなどで放送されており、動物病院の待合室などで流れているのを見たことのある人も多いかもしれない。
本サイトは『アニマルプラネット』のHPのなかの１コンテンツとして、ブロードバンド対応のメニューが豊富にアップされている。百数十種類といわれる犬の種類から毎回1犬種を選んで紹介する番組「ブリーディングのすべて」のアーカイブでは、現在78種の犬が番組プレヴューとして見ることができ、人気のチワワやビジョンフリーゼといった小型犬から、時速90キロで走るサルーキやセラピー犬として活躍するロットワイラーなど普段知られていない犬まで動画で楽しめる。また、犬種大百科では152種の情報を、歴史、気質、飼育管理、健康などに分け、詳細なデータが掲載されている。
現在、犬を飼っている人、これから飼おうと思っている人、飼いたいけれど飼えない人まで、楽しめて、かつ役立つサイトになっている。