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今月のテーマ:「母」

5月第2日曜日を「母の日」とするのは20世紀初頭と米国が起源と言われます。米国、中国、デンマーク、イタリア、トルコ、フィンランドなど、世界各地でこの日が「母の日」として祝われ、カーネーションもやはり母の日にちなんだ花のようです。今月のテーマは「母」です。


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CINEMA:きれいなおかあさん

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『きれいなおかあさんDVD』
価格:2940円(税込)
製作総指揮・監督・脚本: スン・ジョウ
出演: コン・リー/ガオ・シン/リュ・リーピン
DVD発売元:ムービーテレビジョン
DVD販売元:ハピネット・ピクチャーズ

誰よりも母が似合う国際派女優の感動作

今、国際的に活躍する女優の中で、誰よりも「母親」役が似合う女優といえば、中国のコン・リーをおいて他にいないのではないだろうか。デビュー作「紅いコーリャン」で、監督のチャン・イーモウと共に一気にその名を世界に知らしめた彼女は、その女優人生の中で常に激動の中国近現代史を体現してきた。運命に翻弄され、社会に抑圧され、それでもなお慈愛を失うことなく、力強く生きる女を演じてきた彼女には、現在のスレンダーでセクシーな女優たちとは明らかに一線を画す「女の魅力」があり、それは限りなく「母」が発するものに近い。
実際、多くの出演作で妊婦姿になることが多かったコン・リーだが、初めて純然たる「母親」役に挑んだのが本作である。耳の不自由な息子を抱えるシングルマザー。当然、世間の風当たりはきつく、生活もままならない。けれども、その母親の懸命な生き様は、どこまでも高潔で美しい。最近のコン・リーの出演作(「2046」や「SAYURI」など)としては小粒な作品ではあるものの、この映画の中で見せる彼女の表情は、誰の胸にも自分の母を思い起こさずにはいられないだろう。特に、息子に「花」という言葉を教えるシーンは、決して忘れえぬ「母の名シーン」の一つとして数えられるに違いない。タイトル通り、まさに「きれいなおかあさん」なのだ。

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BOOK:ああ息子

難しい子育て本より、圧倒的支持人気漫画『毎日母さん』の投稿集

毎日新聞の生活家庭面で毎週月曜日に連載されている人気漫画『毎日かあさん』への読者投稿が一冊の本になった。出産、育児のために休筆していた西原理恵子(さいばらりえこ)さんが、2002年10月から事実上の復帰作としてスタートしたこの連載。既に2冊が単行本化され、『毎日かあさん―カニ母編』と『毎日かあさん2―お入学編』は計30万部を突破するベストセラーとして、平成16年度文化庁メディア芸術祭賞、第9回手塚治虫文化賞をダブル受賞している。その記念企画として「ああ息子」をテーマに読者に投稿を募集し、集まった約1000通のなかから、著者本人が選んだ88編を描き下ろし作品と共に掲載。息子を持つ世の母親の“異次元体験”が、少子化問題を語る政治家をあざ笑うがごとく紹介されている。
『毎日かあさん』の単行本同様、大口開けて笑いつつ、ホロリとさせられてしまうサイバラ流ペーソスは本作でも、投稿エピソードの間に挟まれる描き下ろしの漫画で本領発揮。子育てに悩む知り合いのプレゼントにも、喜ばれるかもしれない。
4月下旬には3作目となる単行本も刊行される予定で、毎日新聞のwebサイトでも、『毎日かあさんち』として、展開されている。

BOOK

『ああ息子』
著者:西原理恵子+母さんズ
発行:毎日新聞社
定価:880円(税込)

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