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本日の最終地点は、「浜離宮恩賜庭園」。徳川将軍家ゆかりの庭園として、海水を引き入れた「潮入りの池」と二つの鴨場を持つ、江戸時代を代表する大名庭園だ。近くを走る幹線道路や高速道路の喧騒とは対照的に、静かな時が流れている。
庭園の一角にあるお花畑では、オレンジ色のキバナコスモスが満開を迎えようとしていた。その一瞬を収めようと、カメラを構えた人達の姿が多く見受けられた。庭園の一部には、水上バスの発着場があり、時折、汽笛の音が潮風に乗って流れてくる。
更に先に進むと、将軍が船に乗降する場所だった「将軍お上がり場」の案内が。そのすぐ近くの、同じく小高く盛り土された「新樋の口山」に登れば、東京湾とレインボーブリッジが一望できる。そしていよいよ海水を引き入れた「潮入りの池」へ。池の中央に浮かぶのは「中島の御茶屋」と呼ばれる休憩所。池の中を覗き込むと、蟹やフジツボ(?)、元気に泳ぎ回る魚の姿が見える。確かに海水なのだなぁと納得しきり。この池では、その昔、大奥の女性たちが釣りを楽しみ、御茶屋では饗宴が催されたという。御茶屋で一休みしつつ、ふと顔を上げると、木々の向こうに汐留シオサイトの高層ビルが顔を覗かせる。
来年4月には、汐留シオサイトから庭園にアクセスしやすいように、海岸通りに面した入口が新設される予定だ。
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