庭園美術館に隣接するのが「国立科学博物館付属自然教育園」。庭園美術館も、この自然教育園も、かつては高松藩主松平頼重の下屋敷だった場所。
武蔵野台地の高台に位置するこの一帯は、江戸時代には武家屋敷や寺社が数多く存在する地域だった。なかでもここは、下屋敷(江戸時代)、陸・海軍の火薬庫(明治時代)、御料地(大正時代)と、歴史を重ねてきた場所で、一般に公開されたのは、49(昭和24)年。その結果、手つかずの自然が残っている。
約20万平方キロメートルという敷地の広さもさることがなら、園内には、樹齢400〜500年(!)の椎の木や、樹齢300年(!)を越す松の巨木が生育している。そしてここでは、こうした自然を「自然」のままに保存している。
|