
テレビ業界始まって以来の大変革と言われる「地上デジタルテレビ放送」が、いよいよ今年12月1日からスタートする。政府の「e-Japan戦略」に基づき、国主導で進められてきたこの計画では、東京・大阪・名古屋の3大都市圏での導入を皮切りに、2006年までに全国でデジタル放送が開始され、2011年には現行のアナログ放送が完全停止となる予定だ。
これまで放送設備などハード面を中心に準備を整えてきた各放送局も、放送開始を数カ月後に控え、少しずつではあるが、新たな番組作りへの取り組みを始めている。
例えば、TBSではデジタル放送の特徴の一つである双方向機能を利用して、視聴世帯の家族それぞれに応じた情報・CMを自動的に提供する実験番組を開発中。これは、家庭の受信機に登録されたプロファイルを元に、同じ番組内のCMでも、父親なら電気シェーバー、母親ならドライヤー、子供にはゲーム機器というように、視聴者の属性や嗜好に合った情報が表示されるもので、実用化されればなかなか便利そう。
双方向機能の他にも、デジタル放送では、高画質・高音質、同時間に異なる複数の番組が楽しめるマルチチャンネル構成、携帯電話など移動通信体での視聴といった新しいサービスが楽しめるようになる。つまり、“見るテレビ”から“使うテレビ”に変わるのだ。
各放送局ともまだ周囲の様子をうかがいながらの手探り状態で、サービス開始直後から番組内容がガラリと変わることはないだろう。しかし、放送開始50年目の今年、テレビが未来へ向けて大きな一歩を踏み出すことだけは間違いない。
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非破壊検査とは、文字通り、物を壊したり、傷付けたりすることなく、超音波や放射線、光線などを用いて、その内部の状態や性質、構造などを調べ出す方法。その技術は、原子力から航空宇宙機器、自動車、建築・土木、医療、セキュリティと、実に多くの産業分野で導入されており、各産業界の技術革新とともに年々多様化している。
身近なところで言えば、食品もその一つ。例えば卵の場合は、出荷前に紫外線を使って、血が混ざったり、卵黄が潰れたりして食用に適さない卵が取り除かれている。青果物でも今は近赤外線を用いた糖度、酸度の測定が当り前だ。
また最近では、ここ数年急激に売上を伸ばしている「骨なし魚」の残骨検査を可能にした機器も発売され、関連メーカーの関心を集めている。
「骨なし魚」の骨抜き作業は、中国や東南アジア諸国ですべて手作業で行われており、どんなに馴れた人でも100%取り残しナシとは言えなかった。しかし、X線を利用したこの機器を導入することで、より正確で迅速な作業が可能になってくる。特に、鮭のように他の骨と繋がっていない“遊離骨”があり、作業が難しい魚の場合は、かなりの効率化が図れるはずだ。
品質の良い商品を、より安く作ることを求められる今の時代。それに対応するためには、作り出した製品の質を、簡単に素早く、そして正確に“確かめる”ことが重要になる。もちろん、それには非破壊検査技術が必要不可欠だ。
さまざまな場面で、私達の生活を支えている非破壊検査技術。その活用範囲は、今後もどんどん広がっていくのだろう。
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・MPEG4ユース課金制 事業者の圧倒的多数が反対(6月23日掲載)
・欧州で地上波デジタル利用した携帯電話Iネットデータ送信実用化(6月23日掲載)
・デジタルシネマ・研究コンソーシアム
次世代携帯電話を利用しインタラクティブ配信実験(6月23日掲載)
・シリコンスタジオ 3D地形画像システム TBS報道番組で活用(6月9日掲載)
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・JPCAショー2003 入場口にサーモグラフィー(6月20日掲載)
・東芝ITC 透過型密閉管搭載X線透視装置 9月リリースへ(6月20日掲載)
・鉄筋腐食状況は判別可能 NSI、土研と共同研究(6月5日掲載)
・1台でX線透視とCT 島津製作所 複合装置を新発売(6月5日掲載)
・三井造船「MPAレーダ」 国交省 公共工事で活用へ(5月20日掲載)
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