さて、今年は、四六時中音楽を聴いているのを止めます、という学生がいた。なるほどホールなどで学生に声をかけると、ハイといいざまイヤホンやヘッドホンを外す仕草がいつの間にか普通になっている。iPodなどが売れるのも道理である。
そのデジタルオーディオプレーヤーも、今やMP3が最先端だ。カセットやMDなどのメディアを使わず、従ってそれらを再生するためのメカも必要ない、集積回路だけのシンプルな道具だけにとても小さい。どんどん小さくなる。一体に情報機器は人間の体とは無関係にどんどん小さくなって、挙句の果てに使いにくくなる。
ところが、このパナソニックのD-snap audioは、長さが人差し指くらいしかないにもかかわらず、その小さな体の半分を丸ごと操作スイッチに当てるという気前の良さで、すこぶる操作しやすく、ポケットの中に入れたまま指先だけでの操作も可能。ということは、視力が弱くてもちゃんと使えるということだ。
最大383曲録音、再生できるオーディオプレーヤーとして楽しめるほかに、FMラジオを聴くことも、声を録音することもできる。本体色はホワイトのほかブルーやオレンジなど5色から選べる。何のてらいもなく、あっけらかんとしたデザインはまるでチョコレートのようでかえって個性的。ユニバーサルデザインには、こんなほがらかな形がふさわしい。 |