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ユニバーサルデザイン 益田文和
しっぽの長ーいUSBメモリ
 

パソコンを持ち歩く人が増えている。携帯電話のメール機能が高まって、何でもケータイで済ませてしまう若者が多いが、入力のキーが小さくて扱いにくい、画面の文字表示が細かくて読みにくいなどといったインターフェースの使いにくさもあって、一定以上の機能を使いこなすのは難しいようだ。
一方、パソコンの小型軽量化が進んで高機能のモバイルPCが次々と登場してくるにつれて、どこへ行くにもパソコンを持ち歩くという人が増えている。パソコンのモバイル化の要になるのが、持ち歩くことに伴うさまざまなリスクに対応する耐久性に優れたボディや、小さくてパワフルで長持ちするバッテリーに加え、メディア(記憶媒体)の記録・再生装置を持たないシンプルな構造である。
実際、つい5年ほど前まではカセットテープ、フロッピーディスク、CDR、MD、DVDなど各種のメディアに対応するために、パソコンを作るほうも使うほうも四苦八苦していたのに、今では大概のことがUSBメモリ一つで済んでしまう。小さなチップの中に何ギガバイトという情報がこともなげに入ってしまい、何のストレスもなく引き出せる。
しかし、このすばらしいユニバーサルデザインである電子文具の最大の長所である小ささは、実は唯一の欠点でもあることは、貴重な情報や大切な思い出ごとUSBメモリをなくしてしまったという経験を持っている人は良く知っている。そうでなくても、必要なときに見つからないのは世の常だ。
GRIDのUSBメモリは、やわらかく弾力性のあるシリコン系樹脂で出来た妙に長いしっぽを持っているので、よく目立ち見つけやすい。また、本体をしっぽの先の輪に通すことでどこにでも結ぶことが出来るので、移動中に落としたり、出かけた先に置き忘れたりすることも少なくなるはずだ。赤と黒、白の3色から選べるが、近々もっとカラフルなラインアップが発売されるということで、楽しみだ。容量は1GBと2GBがある。

GRiD TAG (BLACK/RED/WHITE) 1GB/2GB (株式会社ライトニング)

益田文和(ますだ・ふみかず)プロフィール

1949年

東京生まれ。

1973年

東京造形大学デザイン学科卒業

1982年〜88年

INDUSTRAL DESIGN 誌編集長を歴任

1989年

世界デザイン会議ICSID'89 NAGOYA実行委員

1991年

(株)オープンハウスを設立

1994年

国際デザインフェア'94 NAGOYAプロデューサー

1995年

Tennen Design '95 Kyotoを主催

現在

(株)オープンハウス代表取締役。近年は特にエコロジカルなデザインの研究と実践をテーマに活動している。

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