INTERVIEW
新電力の基盤を止めない。
誠実さを核に
運用と構築を束ねる
TS
テクニカルスペシャリスト
KAWAGUCHI CHIHARU
川口 千春
2018年入社 電気情報学科卒
中学生の頃に見た、IT企業を舞台にしたドラマが原体験です。行政情報をシステム化して生活を便利にする描写に衝撃を受け、将来は仕組みを作る側になりたいと強く思いました。高専では電気情報学科で、人の動きに合わせて映像が動く知育作品の研究に没頭。自分のプログラムが形になる面白さを知りました。
就職活動では、ドラマで感じた「社会への影響力」を軸に企業をリサーチ。その中で当社を選んだのは、日本の通信インフラを支えてきた実績があり、社会の基盤そのものに関われる点に惹かれたからです。一人の人間が関われる範囲は限られているかもしれませんが、自分の仕事が回り回って多くの人の生活を支えている。そんな確かな手応えを感じられる場所だと感じました。また、ワークライフバランスが整っており、長く健康的に働ける環境であることも大きな決め手でした。

とある電力会社のシステム基盤を担当しています。電力とITを組み合わせたサービスを支えるため、サーバやネットワーク等の構築・運用を一手に引き受けるのが私たちの役割です。
最大の特徴は、守備範囲の広さです。事業用アプリの基盤だけでなく、社内の業務端末やファイルサーバーの提供、日々のセキュリティ対応まで、インフラ全般をカバーしています。現在は直営3名とパートナー2名の精鋭チームで、運用と構築を同時並行で進めています。少人数だからこそ、特定の工程だけでなく全行程を俯瞰して掌握できるのは、技術者として大きな醍醐味です。電力は一瞬の停止も許されない社会インフラ。そのため寒波や大規模な国政イベントの際などは特に警戒を強めるなど、常に社会情勢と連動した緊張感を持って業務にあたっています。
3ヶ月前にスケートボードを始め、近所のパークに通っています。大人用の教室で練習し、最近は「ランプ」という坂のセクションに乗れるようになりました。何度も転んで技を習得するプロセスは、失敗が身体に深く刻まれる点で仕事の学習と似ています。画面から離れて思い切り体を動かすことは、頭を切り替える最高の手順。怪我には気をつけつつ、新しい挑戦を心ゆくまで楽しんでいます。
お客様から「DaaS(仮想デスクトップサービス)を導入したい」とご相談をいただいた時のことです。調査の結果、ご希望のサービスが今後、別の後継サービスへ順次移行する方針であることが判明しました。依頼通りに導入すれば一時的には要望を満たせますが、すぐに再構築が必要になり、お客様の不利益となってしまいます。
そこで単に可否を答えるのではなく、「なぜそれが必要なのか」「いつまでに必要なのか」という背景や期限を徹底的にヒアリングしました。その結果、期限の都合上まずは現行サービスを導入し、将来的に後継サービスへ切り替えるという段階的な案をご提案しました。
自社のエンジニアだからこそ把握している製品の将来像を踏まえ、たとえ安価な案であっても隠さずに伝え、不都合になり得る情報も正直に共有することを大切にしました。そうした「嘘をつかない誠実さ」こそが、技術のプロとして信頼を得るための最短距離であり、最大の介在価値だと信じています。

デスクで画面に向かうだけが、私たちの仕事ではありません。リモートワークが中心ですが、3ヶ月に一度はデータセンターへ足を運び、機器の状態を直接確認します。画面上の数値だけでなく物理的な裏付けをとることで、有事の際にも冷静な判断ができると考えています。
技術の幅も広く、ネットワーク機器のOS更新で数千ページのドキュメントを確認することもありますが、最近ではAIを活用して要点を抽出するなど、効率化も進めています。万が一深刻なトラブルが起きた際は、チームを超えてメンバーを招集し、ホワイトボードで状況を可視化しながら総力戦で挑みます。少人数だからこそ隣のチームとも密に連携し、泥臭くインフラを守り抜く。その一体感と、最新技術を駆使する先進性の両方を味わえるのが、この仕事の面白さです。
技術的な専門性を深めつつ、マネジメント力も磨いていきたいです。サーバ、ネットワーク、セキュリティと多岐にわたる知識を深め、確かな裏付けを持った上で、お客様やメンバーを導ける存在が理想です。
将来、管理職を目指すのか、現場主導のプレイングマネージャーを極めるのか、正直なところまだ悩んでいる部分もあります。しかし、技術を大切にしながらも人間力や人との繋がりを重んじる先輩たちの背中を見ていると、どちらの道に進むにせよ「周囲が自然とついてくるような人」になりたいという軸は揺るぎません。まずは現在のポジションでチーム全体の効率を最大化し、メンバーが安心して挑戦できる環境を作っていくことが、今の私の挑戦です。

現在は数多くの案件を少人数で回しているため、後輩の育成には特に力を入れています。私自身、入社1年目の頃は仕事ができたという実感が持てず、悔しい思いをしました。だからこそ、新しく入ってきた後輩には、早い段階で「頑張ってよかった」という成功体験を味わってほしいと強く願っています。
そのために意識しているのは、愛を持って仕事を任せることです。自分でやったほうが早い場面でもあえて背中を押し、一人で抱え込ませないよう事前にフォローします。レビューの際には、誰に対しても「作成してくれてありがとう」という感謝を言葉で伝えます。これは尊敬する先輩が私にしてくれたことです。後輩が成長し、チームの戦力として頼もしくなっていく姿を見るのは、プロジェクトの成功と同じくらいうれしい瞬間です。
※記事内容は取材当時のものです。