INTERVIEW
NTTグループの
社会を支えるIT基盤を
飽くなき探究心で守り抜く
TS
テクニカルスペシャリスト
SAITO RYOTA
斉藤 亮太
2021年度入社 経営学部卒
私が就職活動をしていた時期はちょうどコロナ禍の真っ只中で、学生生活のすべてがオンラインに移行していました。実家でオンライン面接を受けている最中に、家族が電子レンジを使っただけで通信が途切れてしまうトラブルには何度も焦らされました。また、ストレス解消のために友人とオンラインゲームをしている時も、いいところで通信が切れてしまい、もどかしさを感じることもありました。
些細な出来事かもしれませんが、そういった経験を通じて「通信の安定が生活の質そのものを左右する」という事実を痛感したのです。文系出身ではありましたが、IT業界への興味は持っていました。社会の根幹を支える通信インフラを守り、全国規模でDXを推進するNTTグループの一員であれば、多くの人々の「当たり前」を支える仕事ができると確信し、入社を決意しました。

良い意味でのギャップがありました。文系出身でネットワーク知識がゼロの状態だったにもかかわらず、初期配属されたのは最先端技術の開発部署でした。そこでは通信やITリソースを横断的に統合し、自律的に最適化するという、かなり高度な技術を扱うプロジェクトを担っていました。 正直なところ、「戦力になれるのだろうか」と不安でしたが、現場には人を育てる温かい文化が根付いていました。
特に救われたのは、先輩からの「私たちは敵ではないし、ワンチームなのだから、仲間だと思って何でも質問してほしい」という言葉でした。「20分や30分調べてもわからないことは、それ以上悩まずに聞いていい」と背中を押してもらったことで、変に萎縮することなく、素直に質問できるようになりました。文系出身でも、周囲のサポートがあれば最先端の分野で業務をこなすことができる。そんな「逆のギャップ」を感じながら、技術を習得していくことができました。
休日はアクティブに過ごすことが多く、週に一度はテニスで汗を流しています。最近はピックルボールも始めましたが、テニスとの感覚の違いに苦戦中です。また、夫婦で楽しんでいるのがキャンプと温泉です。標高の高いキャンプ場の澄んだ空気の中で、星空と焚き火を眺めながらお酒を飲む時間が、至福のひとときです。夏は涼を求めて長野や那須などの避暑地へ遠出したり、川サウナがある場所を選んだりしています。
現在は、NTTドコモやNTT東西などが利用するNTTグループ統合のネットワークシステムの運用保守を担当しています。これは各社が業務を行うための基盤となる巨大なシステム。もし障害が発生すれば、NTTグループ各社にて各種サービスの提供が止まり、結果として日本中のお客様へ多大な影響を及ぼす可能性があります。
私の役割は、日々の安定稼働を守ることです。トラブルを未未然に防ぐマニュアル整備はもちろん、万が一の際に被害を最小限に抑える連絡体制の構築を徹底しています。平時はリモートワークが中心ですが、緊急時には関係各所への司令塔として迅速に指示を出します。商用機器を扱う際は必ず2名体制で確認を行うなど、常に緊張感を持って早期復旧を目指しています。責任ある立場ですが、自らの判断がインフラの維持に直結する点に大きなやりがいを感じます。

ある時、これまでのノウハウにはない原因不明の機器故障が発生しました。機器が再起動を繰り返してしまうという厄介な事象です。幸い予備のサブ系システムで通信は維持されていましたが、もし対応が遅れてサブ系まで故障すれば、大規模な通信断につながる恐れがありました。一刻も早い解決が求められる中、膨大なログを一行ずつ読み解き、パーツの故障や設定ファイルの不備など、あらゆる可能性を想定して仮説検証を繰り返しました。さらにAIも活用して解析のヒントを得ながら、粘り強く調査を続けました。
結果として、不具合の原因を突き止め、短時間で無事に復旧させることができました。正解が見えない中で諦めずに原因を特定し、自らの判断と行動でシステムを守り抜けた時の達成感は、何物にも代えがたいものでした。
最も必要なのは、「わからないことが悔しい」と思える探究心だと考えています。技術の世界は奥が深く、未知の事象に直面することは日常茶飯事です。そこで「まあいいや」と流すのではなく、「なぜ動かないのか」「裏側でどんな仕組みが働いているのか」を意地でも理解しようとする姿勢が成長には不可欠です。
また、AIには代替できない「人間力」も重要です。AIは解析能力には優れていますが、障害対応や関係各所との調整においては、相手が何を求めているのかを汲み取り、状況に合わせて情報を整理して伝えるコミュニケーション能力が求められます。「AIには自分の仕事は奪われないぞ」という気概を持ちつつ、知識不足を認め、先輩、後輩に関わらず素直に質問できる姿勢と、そこから得た知識を自分なりに噛み砕いてアウトプットする力が、この職種には欠かせません。

将来的には、初期配属の時に携わっていたクラウド領域の業務に、もう一度挑戦したいと考えています。当時は知識が乏しく、目の前のタスクをこなすのに精一杯で、システムの背景や目的を深く理解できないまま進めてしまったという後悔があります。
しかし、現在の運用保守業務を通じて、ネットワークの物理的な構成や通信の仕組みについての理解は格段に深まりました。クラウドといえども、その基盤にあるのはネットワーク技術です。この知識という土台を持った上で改めてクラウド技術に向き合えば、以前とは全く違う解像度で仕事ができるはずです。「点」だった知識を「線」につなげ、背景や目的を意識したより高度なエンジニアとして成長したいと考えています。そして、周囲から頼られる技術のプロフェッショナルになり、NTTグループのインフラを支えていきたいです。
※記事内容は取材当時のものです。