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報道発表 ニュース

2000.05.09  

Linuxによる基幹業務アプリケーションパッケージのプロトタイプを開発
国内で初めてLinuxとBEA WebLogic ServerとOracle8iの組み合わせによる人事パッケージ


NTTコミュニケーションウェア株式会社(以下、NTTコムウェア、本社:東京都港区港南、代表取締役社長:三原種昭)は、人材管理に必要な情報の中で、人事考課情報、スキル情報、キャリア(経歴)情報等「社員一人一人の情報」をWebにより効率的に収集管理する人事パッケージのプロトタイプを開発しました。

本パッケージは、国内で初めてサーバOSにLinux、アプリケーションサーバにBEA WebLogic Server (以下、WebLogic Server)、RDBMS(Relational Database Management System)にOracle8iを採用した人事パッケージで、本年10月からNTTコムウェア社員約一万人を対象に自社内で運用し、来春にERPパッケージの人事管理システムと同様のヒューマンリソース管理機能を持つ安価な人事管理パッケージとして発売する予定です。さらに、管理する社員が少なく、パッケージシステムを導入するとコスト回収が難しい企業に対しては、インターネットを通じてアプリケーションをサービス提供するASP(Application Service Provider)形態のソリューションも提供する予定です。

NTTコムウェアでは、今後Linux環境でのアプリケーションサービスを広く展開していく予定であり、今回の人事パッケージはその第一弾です。


<開発の背景・製品の特徴>

社会経済の環境変化に伴い人事制度そのものが変遷していく中、企業の競争力・経営体力を向上させるため、人材管理のあり方を見直し、戦略的人事遂行を目指せるシステムを新たに開発することとしました。

低価格ながら高い信頼性を持ち、かつスケーラビリティのあるパッケージとするため、サーバOSには高い信頼性を持ちながら基本機能が無料で提供されているLinuxを採用し、アプリケーション開発にはプラットホームに依存されることのないJava(*1)言語を採用しました。

企業毎の経営理念や経営方針に柔軟に対応するために、また、社会の変化にスピーディに追随するために、管理項目のカスタマイズが容易に行える仕組みとして、サーバ側のモジュール構成をServlet(*4)とJSP(*5)そしてEJB(*2)の組み合わせによるアプリケーションサーバ形式としました。

これにより、クライアントには独自のアプリケーションは不要となり、Webブラウザのみで参照、更新が可能となるため、低価格で安定したパッケージ導入が可能となります。


<販売開始時期>

平成13年4月

<製品選定の理由>

(1) Linux

ディストリビューションは安価であり、他OS(UNIX、WindowsNT)と比較して高いスペ ックのハードウェアによるシステム構築ができる。
システムの安定性が高く、UNIXと同等の安定性を有し、システムがダウンした場合でも、OSがダウンすることがほとんどない。
Windows NTと比べてDBアクセス性能が良い。
TCP/IPによる通信性能は、独自方式採用によりNT,UNIXと比較し高速である。
独自のプロセス管理機構,モジュール管理機構により、プロセス処理がNT,UNIXと比較し、高速である。


(2) WebLogic Server

スケーラビリティに富んでおり、システムの安定したサービス提供が可能である。
Java(*1)、EJB(*2)、J2EE(*7)等のサポートで国内、海外において実績がある。
Servlet(*4)エンジン・JSP(*5)エンジンにおいて、高い性能を発揮する。
業界標準のオープンTPモニタ「BEA Tuxedo」をサポートしており、システム間接続において優位である。


(3) Oracle8i

ワールドワイドでのマーケットシェアが群を抜いており、今回開発のパッケージにおいて、多くのシステムとの親和性が期待できる。
Linuxビジネス市場の拡大に積極的であり、安定したソフトウェア供給と技術サポートが期待できる。


<今後の展開>

NTTコムウェアでは、今後Linux環境でのアプリケーションサービスを広く展開して いく予定であり、今回の人事パッケージはその第一弾です。


Linuxによる基幹業務アプリケーションパッケージの開発にむけて

日本オラクル株式会社は、 NTTコミュニケーションウェア株式会社がLinux、「BEA WebLogic Server」および「Oracle8i」の組み合わせで基幹業務アプリケーション・パッケージの開発に着手されたことを、Linuxのビジネス領域への本格的な取組みとして非常に重要な第一歩であると考えます。

同社のシステム完成に向けては、日本オラクルの子会社であり、「Oracle8i」に最適化したLinuxを2000年6月1日より提供開始するミラクル・リナックス株式会社と共同で技術支援を行い、データベース・サーバーとして最適な動作環境を提供していく予定です。

日本オラクルとミラクル・リナックスは、高い信頼性と堅牢性により、企業システム向けに世界で急速に普及しているLinux OSを強力に推進して参ります。


日本オラクル株式会社
パートナー事業本部
ビジネス開発部 Linux推進
シニア・マネジャー 矢野 広一


J2EE(*7)、EJB(*2)を広範にわたり準拠している「BEA WebLogic Server」は、着実に国内、海外の企業の社内およびE-コマースサイトで採用され、開発、運用が行われておリます。

このたび、NTTコミュニケーションウェア株式会社が1万人規模の社員を対象にされた人事パッケージに「BEA WebLogic Server」をご採用いただいたことは、まさにハイ・スケラビリティと堅牢性、また長年ご採用いただいております「BEA Tuxedo」との連携の良さを評価していただけたと喜ばしく思っております。


日本BEAシステムズ株式会社
取締役 営業本部長
有延 敬三


<用語解説>

* Java
Sun Microsystems社の開発したプログラミング言語。C言語に似た表記法を採用しているが、新たに設計し直された言語であり、今までの言語にない完全なオブジェクト指向性を備えている。また、強力なセキュリティ機構や豊富なネットワーク関連の機能が標準で搭載されており、ネットワーク環境で利用されることを強く意識した仕様になっている。

Javaで開発されたソフトウェアは特定のOSやマイクロプロセッサに依存することなく、基本的にはどのようなプラットフォームでも動作する。Javaで記述されたソースコードはJavaバイトコードと呼ばれる中間形式にいったん変換され、この状態で配布される。実行時にはJava仮想マシンと呼ばれるソフトウェアによって、そのプラットフォームで実行可能な形式(ネイティブコード)に変換され、実行される。

変換にかかるオーバーヘッドのため、通常のプログラミング言語で開発されたソフトウェアよりも動作が遅くなるのが難点。また、どのプラットフォームでも動作させるために最大公約数的な機能しか使用できないため、プラットフォーム固有の強力な機能を利用することはできない。このような欠点を補うため、Microsoft社のように、特定のプラットフォーム(例えばWindows)でしか動作しないがその分高速で、プラットフォーム固有の強力な機能を利用できるJava開発環境を提供しているメーカーもある。1999年には全面的に新しくなったJava2が発表され、多くの新たな機能が追加された。

* EJB
Java言語でプログラム部品を作成し、それらをつなぎ合わせてアプリケーションを構築するためのJavaBeans(*3)仕様に、ネットワーク分散型ビジネスアプリケーションのサーバ側の処理に必要な機能を追加したもの。Javaをビジネスアプリケーションで活用する際にサーバ側に必要な機能をまとめたEnterprise Java仕様の一部で、Webサーバなどに実装されている。

* Java Beans
Java言語を用いて開発され、部品化されたプログラム(Beanと呼ばれる)を組みあわせてアプリケーションを構築する手法。また、Java言語でBeanを作成するための技術仕様。

プログラムを部品化することにより、複数の開発者間での共有やコードの再利用が容易になり、また出来合いのBeanやサードパーティから提供されるBeanを組み合わせてアプリケーションを開発することにより、開発効率が飛躍的に向上する。

* Servlet
Webサーバ上で実行されるモジュール(部品)化されたJavaプログラム。サーブレットを追加することにより、Webサーバの機能を拡張することができる。サーブレットはJava言語で記述されているため、特定のOSやハードウェアに依存することがなく、サーブレットAPIを実装したあらゆるWebサーバで稼動させることができる。CGIなどの他のサーバサイドプログラムと異なり、一度呼び出されるとそのままメモリに常駐するため、高速な処理が可能である。また、データを永続的に扱うことができるため、複数のユーザ間で情報を共有することもできる。当初はSun Microsystems社のJava Web Serverの機能の一つとして提供されていたが、仕様がJava Servlet APIとして独立し、現在では様々なWebサーバ向けにサーブレットの実行環境が用意されている。

* JSP(Java Server Pages)
Java言語を利用してWebサーバで動的にWebページを生成し、クライアントに送信する技術。HTMLファイルの中にJavaプログラムを埋め込んでおき、クライアントの要求に応じてプログラムを実行、処理結果のみをクライアントに送信する。結果は通常のHTML形式になるため、Webブラウザに特殊な機能を組みこむことなくWebアプリケーションを構築できる。Microsoft社のIIS(Internet Information Server)の拡張機能ASP(Active Server Pages)(*6)に似た技術だが、ASP(Active Server Pages)が(ほぼ)IIS専用なのに対して、JSPは様々なWebサーバ用の実行環境が用意されており、また、特殊なスクリプト言語を覚えることなく、Java言語をそのまま使えるという利点がある。

* ASP(Active Sever Pages)
動的にWebページを生成するWebサーバの拡張機能の一つ。通常はWebブラウザに渡されてから処理されるJavaScriptなどで記述されたスクリプトをサーバ側で処理し、処理結果のみをブラウザに送信する。Microsoft社のWebサーバであるIIS(Internet Information Server)で利用できる。ブラウザからデータを受け取ってファイルに記録したり、データベースと連携した動的なWebページを作成したりすることができる。

* J2EE(Java2 Enterprise Edition)
JavaTM 2 Platform, Standard Edition の正式なスーパーセットで、追加された主要機能は、サーバ中心の標準拡張機能セット(EJB、Servlet、JSPなど)である。

記載の製品名および会社名はすべて各社の商標または登録商標です。
Javaおよびその他のJavaを含む標章は、米国およびその他の国におけるSun Microsystems, Inc.の商標または登録商標です。
Oracle8iはOracle Corporationの登録商標です。
Linux はLinus Torvaldsの米国およびその他の国における登録商標あるいは商標です。
BEA Tuxedo はBEA Systems, Inc.の登録商標です。
BEA WebLogic ServerはBEA Systems, Inc.の商標です。
Netscape Communicator はNetscape Communications Corporationの商標です。
Windows NT及びIISは、米国Microsoft Corporation の登録商標あるいは商標です。





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