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報道発表 ニュース

2002.06.18  

「Rational WBT」を7月から提供開始
〜日本初、オブジェクト指向技術を学べるWBT〜


NTTコムウェア株式会社(以下 NTTコムウェア、本社:東京都港区、社長:松尾勇二)は 7月から、複雑な事象や動作の詳細が直感的に理解できるだけではなく、プログラムの再利用により短期間で高品質なシステム開発を可能とするオブジェクト指向技術(*1)について、WBT(Web Based Training)形式で学べる「Rational WBT」を日本で初めて提供します。

「Rational WBT」は、UML(Unified Modeling Language (*2))、オブジェクト指向技術を用いたシステム開発手法、開発ツールの利用方法、プロジェクト管理などについて学べるトレーニングコースです。理論の基礎から学べるばかりではなく、例えば、「顧客、SE、マネージャー」の三者による大学での履修コース登録システム構築場面を想定するなど、実践的ケーススタディにセルフチェックをふんだんに盛り込むことで、即戦力となるオブジェクト指向技術者を育成します。研修コースは、各開発工程や担当者のスキルに合わせて8コースに細分されており、「オブジェクト指向入門」、「システム設計法」、「プログラミング技法」、「反復型開発手法」、「要求仕様管理」、「ソース構成管理」など、IT時代の急速な変化に対応するため特にソフトウェア技術者の再トレーニング要望が高い領域を対象としています。

NTTコムウェアが運営するインターネットサイトにアクセスするだけで受講できるe-ラーニングであるため、受講する時間や地域に限定されない自由な環境で受講することができます。7月の提供開始時点では、英語版8コースに加えて、NTTコムウェアが翻訳した日本語版2コースを提供し、以降順次日本語版コースの拡充を行なっていきます。「Rational WBT」の提供にあたっては、国内外でのソフトウェアの分散開発や企業統廃合に伴う開発スキルの平均化など、オブジェクト指向技術力の向上を目指す企業を対象とした大口利用を想定しています。複数カリキュラムから構成される各研修コースの提供価格は、1カリキュラム一人あたり6万円からです。

NTTコムウェアでは、社内およびパートナー企業を含め、今後3年間でのべ1万人の「Rational WBT」受講を見込んでいます。さらに、日本ラショナルソフトウェア株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:齊藤 肇)の集合トレーニングと連携させることで、日本国内のオブジェクト指向技術者のスキルアップを総合的に支援します。また、米国ラショナルソフトウェア社(以下、ラショナル、Rational Software Corporation本社:カリフォルニア州、取締役会長:ポール・レヴィ、CEO:マイケル・デブリン)による技術者認定制度をNTTコムウェア社内に設けるなど、日本国内におけるオブジェクト指向技術者数の拡大を目指します。

ラショナルは、オブジェクト指向分析/設計で用いられるモデリング言語であるUMLを開発するなど、オブジェクト指向技術分野で先進的な取り組みを行なっており、アイ・ビー・エム, マイクロソフト, サン・マイクロシステムズ, ヒューレット・パッカード, インテルなど、多くの企業と提携しています。同社の教育コースであるラショナルユニバーシティでは、ラショナルが提供する開発ツールの利用方法にとどまらず、オブジェクト指向技術やUML、プロジェクトマネジメントなど、システム開発の全工程におよぶ知識/技術を短期間に習得するトレーニングコースを提供しています。「Rational WBT」はラショナルユニバーシティが、研修の専門家の意見をもとに開発したWBT研修コースです。


【背 景】

企業のシステム開発は、ベンダ主導のメインフレームからUnixやLinuxなどを用いたオープン系へとシフトするとともに、オブジェクト指向技術による開発へと急速に変化しています。国内外にまたがる分散開発も一般化し、これらの変化とともに、新たな開発プラットフォームに応じた開発手法/開発ツールのグローバルデファクトが求められています。しかしながら、オブジェクト指向技術やUMLによるモデリング、反復型開発手法など、オープン系システムの短期開発に適した新しい開発技法については、日本国内での学習の場が限られているのが実情です。例えばUMLについては、全米の大学では既に数千もの受講コースが開講されているにもかかわらず、日本ではいまだ数校でしか正規教科として認定されていません。社会においても同様で、UMLや実践的なオブジェクト指向技術のトレーニングなど、人気の高い研修コースを担当できる講師は限られているため、研修コースにも空きがなく受講が非常に困難な状況となっています。


【「Rational WBT」コース概要】
(1)モデリング入門(日本語版)
モデリングを正しく理解する事はオブジェクト指向を理解する最初のステップです。開発技術者にかかわらず、これからオブジェクト指向を学習する方にはオブジェクト指向の基礎を学ぶための最適な1コースです。本コースでは、統一モデリング言語 (UML) を使ってビジュアルモデリングを行う方法などモデリングの基礎を学習できます。

(2)UMLに基づくユースケースモデリング入門(日本語版)
UMLは設計、分析、試験担当者のみならず業務仕様を検討するユーザ側に近い担当者にとっても必須な基礎スキルとなりつつあります。本コースでは、UML 表記法は勿論、ユースケース図、ユースケース仕様等、UMLを使ったユースケースモデリングの基本をケーススタディによる演習を通して、動画等でわかりやすく学習できます。

(3)(4)オブジェクト指向分析入門T、U
本コースでは、開発用件から実際のクラス図、コラボレーション図といった分析モデルを作成するまで、UML ダイアグラムを中心に学習します。エンジニアが実務で直面する、様々な課題、問題に対して、学習を通じて解決できる様、「実際の担当者が実務を行う為の実用的な内容」がRational WBTの基本コンセプトです。いつでも、どこでも、気軽に予習、復習できるRational WBTで学習できます。

(5)Rational統一プロセス入門
Rational統一プロセス(RUP)は、レガシー時代のバイブルであったウォーターフォール開発から脱却した新時代の反復型開発をベースに、ツールを活用した今日の開発プロジェクトに真にマッチした開発手法を工程の基本から見直す入門コースです。開発担当者だけでなく、工程管理や開発見積もりの管理職にもグローバルスタンダードを学ぶチャンスです。

(6)Rational Roseの基礎
本コースではUMLをベースにしたビジュアルモデリングツールである、Rational Roseを学びます。最新版のRational Roseの基本的な利用スキルを習得できるとともに、大規模プロジェクトでの開発におけるモデリングの価値を理解できます。

(7)ClearCase UCMを使用したソフトウェア構成管理入門
統一変更管理(UCM)は、ソフトウェア開発の全ライフサイクルを通じてチームワークの結束を改善する自動化されたワークフローです。ラショナルの“ベストプラクティス”に基づき、UCMは、要求、ビジュアルモデリング、ウェブコンテント、コードなど、さまざまな成果物とアクティビティを管理するためのラショナルのアプローチです。Rational ClearCase UCMを用いた高レベルのソフトウェア維持と構成管理の知識が学習できます。

(8)Rational ClearQuestを使用した障害と変更の追跡
Rational ClearQuestはプロジェクトの開発プロセスを通じ、障害と変更依頼を追跡するためのスケーラブルでカスタマイズ可能な製品です。Rational ClearQuestを利用することで全てのチームメンバーはソフトウェアの変更管理を通じまとまり、開発期間は短縮されます。このトレーニングコースではRational ClearQuestを通じ、障害と変更依頼を追跡する方法について学習します。


【用語解説】
*1オブジェクト指向
データと、それぞれの性質に応じた動作を表わすオブジェクトの組み合わせで、プログラムの設計と実現の効率化を図るプログラミング手法の一つ。特に大規模なソフトウェア開発において有効な考え方であるとされている。
データやその集合を現実世界の「モノ」になぞらえた考え方であることから「オブジェクト」指向と呼ばれる。例えば、我々がテレビを操作する際には、テレビ内部でどのような回路が働いているかを理解する必要はない。ただテレビの操作方法だけを知っていれば、それでテレビを使うことができる。すなわち、「テレビ」というオブジェクトは、自身(の内部を構成する電子回路)を動作させる手続きを知っており、それを利用するためには、(例えばリモコンで)適切なメッセージを与えるだけでよい。このように、何らかの「データ」と、それを操作するための「メソッド」の組み合わせが「オブジェクト」である。個々の操作対象に対して固有の操作方法を設定することで、その内部動作の詳細を覆い隠し、利用しやすくしようとする考え方と言える。

*2 UML(Unified Modeling Language)
オブジェクト指向のソフトウェア開発における、プログラム設計図の統一表記法。Rational Software社のGrady Booch氏、James Rumbaugh氏、Ivar Jacobson氏の3人によって開発された。従来、オブジェクト指向設計の表記法は50以上の規格が乱立していたが、1997年11月にOMGによってUMLが標準として認定された。Microsoft社やIBM社、Oracle社、Unisys社などの大手企業が支持を表明している。


展示会出展について

 6月26日より東京ビックサイトにて開催される「第11回ソフトウエア開発環境展(SODEC)」に「Rational WBT」を出展します。

第11回ソフトウエア開発環境展(SODEC)概要
会 期 2002年6月26日(水)〜28日(金) 10:00〜17:00
会 場 東京ビックサイト 東2,3,4,5,6ホール
主 催 リード エグジビジョン ジャパン株式会社
入場料 \5,000(無料招待券あり)
URL http://web.reedexpo.co.jp/SODEC/
※出展ブース 日本ラショナルソフトウェア株式会社ブース(小間位置:3-36)
展示商品 Rational WBT
ラショナル・パートナー
特設セミナー
6月26日(水) 12:30-13:30 A3
テーマ これからのオブジェクト指向開発に必要とされる課題
− 人海戦術から人財戦術へのパラダイムシフト −
講演者 NTTコムウェア株式会社
ビジネスイノベーション本部ビジネス企画部担当部長
堂山 真一


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