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報道発表 ニュース

1999.10.27  

理想的な情報管理システムを開発
- 企業情報をスリムにしてホワイトカラーの生産性をアップ -


NTTコミュニケーションウェア株式会社(以下、NTTコムウェア、本社:東京都港区、代表取締役社長:三原種昭)は、企業内部の情報ハンドリングが簡素化・定型化され、生産性や経営効率の向上が実現できる新しい情報管理システムを開発しました。
本システムは、企業等におけるあらゆる情報を一定の原則にしたがって整理・管理することにより情報を効率よい内容にする「SIM」という企業情報管理方式と、膨大な情報を効率良く一元的に管理するオブジェクト・リポジトリ(*1)技術を融合させた、画期的な企業情報管理システムです。
NTTコムウェアでは、自社における企業情報管理システムとして採用するとともに、将来的には、膨大な定型の文書を扱い、確実な情報管理が要求される官公庁や大企業、各種団体などへの販売を進めていきます。
また、今回開発したシステムを本年11月2日(火)〜5日(金)に東京・有明の東京ビッグサイトで開催されるコム・ジャパン(*2)にプロトタイプ出展し、デモを行う予定です。

<開発の背景>

顧客情報・会議資料・技術情報・設計図・部門ごとの規則やマニュアルなど、企業の扱う情報の数には限りがありません。ところがこれまでの企業内での情報管理においては、情報量が多すぎて必要な情報にたどり着くのが困難であったり、文書形式の不統一や度重なる追加・変更に文書の現行化が追従できないなど、多くの問題点がありました。また、こうしたことがホワイトカラーの生産性を低下させる一因ともなっています。
このため近年、各企業において、さまざまな情報を有効に管理・運用する情報資源管理あるいは知識資産管理(ナレッジ・マネジメント、*3)が大きな課題となっています。
NTTコムウェアでは、企業情報の管理方法を整理するSIM情報管理方式に注目し自社内の情報管理に取り入れていました。今回、SIMの情報管理方式を実装する情報管理システム構築にあたり、ソフトラブ社(ドイツミュンヘン本社)の技術協力を得てオブジェクトリポジトリ製品をベースに社内の企業情報モデルを実装しました。今後は、複数のシステムの統合認証機構や企業内の既存文書管理システムなどと連携する機能を開発し、サービスの充実を図るとともに、社内で培われた実績をもとに販売を行なっていきます。


<本システムによる効果>

  1. 企業情報が最新の状態に保たれ、効率的な情報活用の促進を実現する。
  2. 情報間の関係をたどり、情報を最短で入手できる。
  3. 文書に関連する背景情報(経緯、顧客情報)も含めた管理ができる。
  4. 企業情報の棚卸しの効率化が図れる。
  5. 企業情報コストの定量的な把握ができる。
  6. 組織を越えた資産管理・知識共有ができる。


<技術のポイント>

1.シンプルな情報ハンドリングを実現するSIM

NTTコムウェアが1998年から提唱・推進するSIM(Simple Information Management)は、すべての企業情報を対象として、発生→利用→蓄積→廃棄という情報のライフサイクルを一括してコントロールし、さらに情報そのものを簡素化・定型化して取り扱いを簡単にします。

1. 情報コストの低減
2. 誰でも正確に理解できる
3. 一元的にコントロールされ秘匿と開示が可能
4. 資産として利用される

これら4点を企業情報管理の目的としたもので、情報分類の原則・定型化の原則・ライフサイクル管理の原則・共有化の原則・秘匿及び開示区分の原則など、全部で12の基本原則から成ります。


2.オブジェクト・リポジトリ技術の採用

企業情報の管理技術を向上させるSIM情報管理方式を情報流通システムに組み込むために、オブジェクト・リポジトリによるデータ管理技術が用いられます。
 これは、情報を取り扱う上での作業手順および情報間の関連をモデリングにより定義して、情報の管理・運用上のルールを明確にしたものです。社内を流通する情報から保存すべき情報を分類し、定型化・モデル化することで情報および情報間の関係が陳腐化しないように、情報のライフサイクル管理を徹底します。

オブジェクト・リポジトリ技術導入効果として、次の4点が挙げられます。

(1) プロセス改善にもとづく生産性の向上
文書作成など日々の作業をプロセスモデルとして定義します。これ以降は一定のプロセスに沿った作成手順が守られていくため、ある個人に頼った属人的な作業環境から脱却でき、作業全体のスピードアップがはかれます。

(2) 文書資産の一元管理
文書間の関係など、企業情報全体の特性を整理してモデルとして定義・管理するため、文書紛失の防止、文書作成状況の把握など、一元管理が可能です。

(3) スピーディかつ正確な情報ハンドリング
蓄積された情報を有効に再利用して、複数の情報間の関係を正確に管理できます。このため関係をたどるだけで、必要な情報を最短の時間で入手できます。検索時間の短縮が可能なため、スピーディな情報ハンドリングが行えます。

(4) 蓄積された知識資産の陳腐化を防止
文書のプロセス管理に連動したバージョン管理により、日々変化する情報を正確に把握でき、情報を最新の内容に保ちます。また文書の変更にともなう影響の分析もでき、修正もれの防止により、情報の信頼性を高めます。


<用語解説>

*1.オブジェクト・リポジトリ(object repository)
行と列からなる表でデータ構造を表現するリレーショナル・データベースとは異なり、すべてのデータをオブジェクトとして互いに関連させて扱うデータベース管理システムです。

*2.コム・ジャパン(COM JAPAN)
通信機械工業会・日本電子工業振興協会・日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会が共同で主催する、電子・情報・通信技術の総合展示会。

*3.ナレッジ・マネジメント(knowledge management)
社員それぞれがもつ知識・経験・ノウハウなどを社内で共有し、蓄積・整理しながら日常の仕事に活用することです。




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