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矢野 |
リアルとサイバーを融合して、アメリカで成功しているもう一つのサイトが「meetup.com」です。2002年に開設され、すでに全世界45ヶ国604都市に80万人も登録者がいます。このサイトは現実のコミュニティで会うこと、すなわち対面的でローカルな交際を広げることを目的としています。同じ趣味や関心をもった近所の人びとがコミュニティを作るための情報交換や会場づくりなどを支援しています。だからオフラインの方がメインです。
収入源は集会施設のあっせんや幹事役の代行など、会員同士が会うための周辺サービス全般の手数料です。集会での議事録作成や写真撮影サービスまで提供する。米大統領選のディーン民主党候補も、このmeetup.comを選挙運動に使ってかなりの成果を上げているようです。
ゆびとまもmeetup.comのようなサービス提供が可能ではありませんか。
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小久保 |
その通りです。じつは8年前からそのことを言ってきました。会うことを簡単にするためにインターネット同窓会をつくったが、まだその目的を達成できていないのではないかというのが私たちの反省です。
meetup.comに感心したのは、リアルな労働集約的サービスをあえて最初から提供したことです。私たちはアイデアがあっても、まだ体力がないからやれないと思っていた。うまくネットを使いながら、meetup.comがそれを実現してしまったのはすごいことです。
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矢野 |
ゆびとまが契約した施設で安く同窓会を開くとか、幹事のアシスタントをするなど、すぐにも実現できると思いますが……。
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小久保 |
今後はぜひ同窓会を開く支援をしていきたいですね。すでに、各地域でそうした支援をおこなっている小さなグループがあります。ゆびとまとして、彼らと連携していきたいですね。
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矢野 |
ゆびとまは大規模コミュニティではありますが、会員のニーズによってセグメントされているわけではないですね。あくまでも学校単位のセグメントでしかない。ようやく土台ができたいま、その上でいろいろな展開ができそうですね。
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小久保 |
270万といっても、すべての人が活性化しているわけではないのが弱みです。活性化していない人から収益を上げられないが、サーバー投資や事務局の負担は人数分のしかかってくる。一方で、ゆびとまには「たくさん」をカバーする魅力がある。つまり、網羅する力ということですね。この「たくさん」力も生かしていきたいです。
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矢野 |
ゆびとまというネーミングはいいですね。ネットで組織化を進める入り口として、ゆびとまは大きな可能性をもっています。サイバースペースに対するリアルワールドの復権が世界の潮流とも言えるなかで、インターネットも新しいステップに入りました。ゆびとまもいよいよこれから正念場ですね。
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小久保 |
私が仮に白旗を上げても、またきっと誰かがやるでしょう。同窓会サイトにそれだけのニーズはあると思います。ただ、プログラムやツールはいくらでもつくれますが、運営には大変な手間暇とノウハウが必要です。私たちにはそれを培ってきた自負があります。良質なリアルの出会いを提供するには「正しい仮想空間」がいる。ゆびとまの登録者なら安心できるという品質とブランドを確立できれば、もっと発展できると思います。
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矢野 |
2004年はぜひ「ゆびとまの年」にしてください(笑)。今日は、楽しいお話をありがとうございました。
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