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日本デザイン探訪〜「今」に活きる日本の手技 益田文和

仙台駄菓子Vol.19 le bain / ori HIGASHIYA 仙台駄菓子×花巻木皿

このところ、震災復興ボランティアで東北地方へ出かけることが多かったが、今回は久しぶりに六本木のル・ベインを訪ねた。旧テレ朝通りを中国大使館から六本木方向に進む。麻布消防署の先の信号を左折して坂を下る。ラオス大使館の前を行き、ギリシャ大使館の並びにある白い大きな箱のような建物。振り返れば坂上から巨大な六本木ヒルズが覆いかぶさるように見下ろしている。
ギャラリーで茶器の展示会を観るのが目的であったが、一階入り口の和菓子屋さん「ori HIGASHIYA」を覗く。oriとは「折」で、日本の伝統的な「包み」を現代に「贈る」、をテーマとしたユニークな和菓子ギフトショップである。茶房では和菓子と日本茶もいただける。
そこで美しい駄菓子を見つけた。聞くと江戸時代から伝わる仙台駄菓子だという。荒削りの木皿に盛られた菓子達は色も形もテクスチャーもまちまちで面白く、見ているだけで浮き浮きしてくる。思わず木皿ごと求めてしまった。
和菓子でも、練り菓子が工芸品なら、駄菓子は民芸品である。はっか糖、梅干、みそパン、あんこ玉、若草ねじりと麦こがし、だるま飴にかつをぶし、祭りのような名前の響きは、見た目の楽しさ、味のにぎやかさと一体で、決して期待を裏切らない。

ori HIGASHIYA
http://www.higashiya.com

仙台駄菓子_だるま飴仙台駄菓子_みそパン仙台駄菓子_若草ねじり

益田文和(ますだ・ふみかず)プロフィール

1949年
東京生まれ。
1973年
東京造形大学デザイン学科卒業
1982年〜88年
INDUSTRAL DESIGN 誌編集長を歴任
1989年
世界デザイン会議ICSID'89 NAGOYA実行委員
1991年
(株)オープンハウスを設立
1994年
国際デザインフェア'94 NAGOYAプロデューサー
1995年
Tennen Design '95 Kyotoを主催
現在
(株)オープンハウス代表取締役。近年は特にエコロジカルなデザインの研究と実践をテーマに活動している。
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