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明日につながる基礎知識

第2回 知っているようで知らないこのワード 「AR」 えーあーる Augmented Reality画像 イラスト

「ARって、”エアギター”とか”エア彼氏”とか、あの架空でプレイするっていうやつでしょ?」。
何となく合っているようだが、厳密にはまったく違う。ARの“A”はエアではなくて、オーグメント。英語のAugmented Reality(オーグメンテッドリアリティ=拡張現実感)を略してAR(エーアール)と呼ぶ。AR技術は1960年代から研究されておりバーチャルリアリティ(仮想現実)が人工的に作られたものを仮想空間のなかに置き換え体験するのに対し、ARは現実の世界に仮想のモノや環境がコンピュータにより拡張され、置き換えられる。

ARが一般的に話題となり始めたのは2007、8年頃からで、ゲームや新しい広告手法として広まった。QRコードなどの「2次元バーコード」と呼ばれるマーカをカメラで認識させ、現実の映像と3DCGの映像が合成され、ネットに投稿されるようになったことで、急速に注目が高まった。カメラを通してディスプレイに映し出された映像にバーチャルな情報を重ねることで新たな情報が付加されるこのAR技術は、パソコンの前に座ってインターネットを楽しむ時代から、スマートフォンの普及によってGPSと連動し、さらに“拡張”した。

具体的な広告手法としては、ユーザーのカメラが映しだしたモニター上に、新車などの商品や文字が登場する仕掛けで、さまざまなキャンペーンが展開された。ARを一般的に周知させた、スマートフォンアプリの「セカイカメラ」はスマホのカメラでユーザーが映す場所や建物などに、店舗のメニューやクーポン情報などの「エアタグ」と呼ばれる情報が出現するツール。その情報をユーザー同士が共有することでソーシャルサービスとしての可能性を広げた。
ARの技術を使用したスマートフォンのアプリや技術は、現在も次々と開発され、雑誌に掲載された写真をスマホで撮影すると動画で観光案内が始まるプロモーション(NTTコムウェア九州提供)や、JR東京駅構内を案内するアプリ、GPSを活用し星座や星をナビゲーションするアプリなども生まれている。

今月の「AR」なアーカイブス
画像 JIVE TALK『123 Jump』

JIVE TALK
『123 Jump』

「JIVE TALK」

カナダのバンド「JIVE TALK」が2011年に発表したこのCD はジャケットを組み立てて、ARマーカーを読み取ると、アニメのキャラクターが演奏を始めるというインタラクティブな仕掛け。スマホと組み合わせた別のコンテンツがあるなど、CDパッケージの新しいアイデアが話題を呼んだ。

取材編集/バーズネスト
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