IT川柳はつくづく時代を映す鏡だなあと感じます。最先端の技術をテーマにするわけですから、みなさん時代には敏感です。川柳は建前より本音を優先する文芸ですので、最先端のものを扱う人間模様も礼賛ばかりではありません。正直な姿を自分も含めて、客観的に観察し、皮肉や笑い、時には揶揄して表現されます。モバイルを仕事に、生活に、人生に活用し、大いに恩恵を受けているようですが、一方この便利過ぎることからの解放も、願望としてあるようです。ふと息抜きしたい、自分の時間に入り込んでこられる窮屈さもあるかもしれません。そんな両面のことを考えることが、心のバランスを保たせてくれるのでしょう。
「モバイルを手にし出不精にらめっこ」 立川談幸
|