IT川柳
お題は「コンテンツ」
四月の特選
- 青春を反芻してるアーカイブ(こいまり)
四月の名作・迷作選
- アーカイブどこで缶けりしてるかな(うずまき君)
- 披露宴父を泣かせるアーカイブ(すずめ)
- 老妻と恋も映画もアーカイブ(なおえもん)
- 糠床の底に昭和のお漬物(まこっちゃん)
- 忘れたい恋はホコリをかぶる書庫(汐海岬)
- お蔵入り英訳すればアーカイブ(周平)
- 壁の穴柱の傷もアーカイブ(厨坊主)
- ゴミの山アーカイブだと言い訳し(男の趣味)
- パパよりもネットに聞こうアーカイブ(こぱんだ)
- 思い出もフォルダ一つにまとめられ(たごさん)




「アーカイブ」は、近頃よく聞かれる言葉ですね。用途によって多少意味合いが違ってくるようですが、"記憶"という意味で使った作品が多く見受けられました。思い出したいこと、思い出したくないこと、思い出してほしいこと、思い出してもらいたくないことなど、アーカイブも悲喜こもごもです。そして、その中でも恋をテーマにした作品が比較的多かったように思います。初恋を含め数々の恋を心というフォルダーにアーカイブして、それを時折取り出してみては、甘酸っぱさ、ほろ苦さを感じている作品がとてもほほ笑ましく感じました。もろもろの事をアーカイブすることが目的ではなく、それをいかに活用するかがやはり大切だと思います。
特選句は青春を反芻(はんすう)するという表現が面白く、それもただ単に繰り返すということではなく、かみしめ、味わうという意味も込められていますね。そう実感をしている50代、60代はもちろん、それ以上の年代の方、結構多いのではないでしょうか。私の年代でも近年反芻する集まりが多くなりました。
「アーカイブ十色の涙眠ってる」 立川談幸

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編集部より |