IT川柳
お題は「共有」
八月の特選
- パスワード共有にする夫婦仲(奴だこ)
八月の名作・迷作選
- マンションの共有部分にエゴが住む(香月)
- 両祖父母一人の孫を四方から(だいちゃんZ!)
- 二股じゃないよ共有されただけ(バンバン爺)
- 共有はイチジクの葉から始まった(まこっちゃん)
- 初恋を共有してるクラス会(もへじ)
- 共有で知恵を絞ったパスワード(空徳利)
- 街角で共有をした勝ち試合(汐海岬)
- 共有がいつの間にやら妻の物(みぢんこ)
- もらい湯をしていた頃の人間味(あちあなん)
- 傘ひとつ共有出来る恋になる(あーさまま)




本来情報とは広く共有して、仕事なり生活なりをより向上させるものなのでしょう。しかし、そこに利害が絡んでくると面倒ですね。それによって「共有しない」「共有させない」ということが生じてきます。情報が利益、不利益を生むパワーとなってきています。
暮らし自体、自然に共有という言葉をことさらに使わなくても当たり前だったことが、共有という言葉により線引きが出来てしまいましたね。情報、人、物、感動…が垣根なしに共有出来る社会が理想なのでしょう。
「和を以って貴しとなす」国柄ですからね。夫婦関係、親子関係、家族関係、会社関係における共有の綱引き模様が面白く表現されている作品が、多く見受けられました。
特選句ですが、これはきっと夫婦の理想像なのでしょう。実際にあったら、お互いにいい度胸をしているなあと、私などは感心してしまいます。実際にはないだろうという、裏返しの揶揄を含んでのことなのでしょう。
「共有が案外作る隠し事」 立川談幸

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編集部より |