IT川柳
お題は「パスワード」
十月の特選
- アナログの控えが頼りパスワード(小次郎ママ)
十月の名作・迷作選
- 馴染み無い数字並べて墓穴掘り(爪楊枝)
- 誕生日忘れてパスが入れられず(ゴールデンウルフ)
- 思い出の場所が二人のパスワード(さささささ)
- 有楽町あなたと私のパスワード(ばいなりい)
- 遺言にパスワード表添付する(まこっちゃん)
- パスワード考え抜いてみなかぶり(るなはん)
- パスワード解けてログイン出来た恋(琴音翼)
- 念を入れ厚化粧するパスワード(汐海岬)
- 近似値の使用認めぬ石頭(周平)
- パソ・スマホ・ATMが首を振る(颯爽)




安心、安全のためにIDやパスワードを設定しなければならない。IT社会の中で生活する上では不可欠なことです。
面倒と感じるときはありますが、これのお陰で守られています。それでもパスワードを盗み出そうという輩がいるのですから、油断のならない世の中です。そのため同じパスワードを使い続けずに、時折変更するようにとの警告もあるようです。しかし、そうそう次から次へと新しいパスワードは思い浮かばないし、自分自身に関することを入れ込むにも限りがある。
妻に関する事柄をパスワードにして愛情の証としている人や、ご機嫌をとっている人やら。未婚の方ならば恋人や大事な人にまつわることをパスワードに。失恋するとかつて女性は髪を切ったり、ヘアスタイルを変えて気分転換をはかったりしていましたね。今はパスワードを変えて気持ちも変える。恋の遍歴がそのままパスワードの変遷に。
いずれにしましても、パスワードを人に知られてはまずいし、わかりやすくても困る。各々が知恵を絞っていらっしゃることでしょう。私も複数のパスワードを持っていますが、ついつい混乱してしまうので備忘録を作って書き留めています。ログインはそのノートを見ながらの作業です。デジタルな作業をするのにも、結局はアナログに頼っているのです。
安全確保のために定期的に変えていかなければならないのでしょうが、それに記憶が付いていかないというのが実感ではないでしょうか。
「ログインに名前も尽きた子だくさん」 立川談幸

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編集部より |