2003年12月9日〜13日スイスのPALEXPOにて世界情報社会サミット(以下、WSIS)に参加しました。
WSISは情報通信関連では初めて開催された国連サミットであり、176か国から首脳54人、情報通信大臣83人らが出席 する大規模なイベントとなりました。
日本からは麻生太郎総務大臣が代表し、サミット本会合においてステートメントを行った他、政府・民間の協力により実現したサミットイベントに参加しました。
当社はサミットのサイドイベントのひとつであるICT4D(Information and Communication Technology for Development)において、国内の8法人と協力し、"Japan Pavilion"というイベントブースを構えました。
展示スペースでは以下の4点の研究成果を展示し、ダイナミックなデモンストレーションを実施しました。
- 「Tangible IP Network Designer」
- 「L-Box」
- 「3G324M・SIPゲートウェイ」
- 「Broadband Portal Platform」
麻生太郎総務大臣も来場され、熱心にデモを見学されました(写真左下)。
特に、Tangible IP Network Designerのデモンストレーションでは、ネットワーク監視に3D技術を用いていることについて高い評価を頂きました。
親善大使を勤めた久保純子さんも来場され(写真右下)、 デモンストレーションを体験されました。
Broadband Portal Platformにおける、マルチメディアコンテンツを手軽に作成・編集できるデモンストレーションには特に関心を寄せておられました。
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当社のデモンストレーションスペース |
Japan Pavilion |
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また、WSISの開催に合わせ、ITU-Tが世界の通信事業関連の企業のCTOを招き、将来の通信技術のビジョンに関する提言を取りまとめる会議が開催されました。
当社からは加瀬取締役研究開発部長が出席し、9日に行われたCTOの代表12名による公開パネルディスカッションにおいては「ITUにおけるNGN (Next Generation Network)の検討を加速すべきだ」という主旨のプレゼンテーションを行いました。
会議の結果、NGNが今後の通信業界における主要なテーマであるとの合意の上、今後取り組むべきNGNの重要な検討課題項目が整理され、宣言文として採択されました。
当サミットは、5日間の活動を終え、今後の情報社会の発展とデジタルデバイド(※1)解消にむけた基本宣言及び行動計画を採択して幕を閉じました。このような希少な機会に、国際社会の情報化推進へ向けた貢献、及び独自技術のアピールを行うことができ、意義のある出展となりました。
- デジタルデバイド(Digital Divide):情報通信技術(IT)の恩恵を受けることの出来る人と出来ない人の間に生じる経済格差を指し、通常「情報格差」と訳される。