「RFIDミドルウェア」が、EPCglobal(*1)(本部:米国)の実施するコンフォーマンステスト(認定試験)にソフトウェアとして初めて合格し、10月18日(米国時間)にSoftware Certification(認定)を取得しました。尚、今回の認定試験合格は、NWS事業本部、RFID推進室と協力して取り組んだ成果です。

Software Certification(認定証)
背景
これまでのRFIDは、各メーカーが独自のインタフェースを採用しているため、相互接続ができないなどの課題が ありました。そこで国際的な標準化団体であるEPCglobal は、オープンなネットワークシステムの構築と標準化 を目的として、タグ・リーダといったハードウェアからミドルウェアといったソフトウェアの仕様について策定 を進めてきました。その中で、ALE仕様に準拠したソフトウェアであることをEPCglobalとして認定するSoftware Certificationが初めて整備され、2006年8月より受付が開始されています。
*ALE(Application Level Events)の機能
ALEとは、RFIDリーダが読み取ったタグ情報の集約・フィルタリングを行なうミドルウェア部に関する仕様で あり、時刻範囲指定、EPCパターン指定など、アプリケーションによって異なるフィルタリング論理・契機を APIにより柔軟に指定することが可能となります。ALEにより、RFIDリーダで読取った大量のイベントにおいて、 無駄な情報を省き、効率的なタグ情報の収集が可能となり、タグ情報を格納・管理するサーバー側の負荷を軽減 することが可能となります。
認定までの経緯
RFIDから得られる情報はネットワーク上で業種などの垣根を越えて共有・活用されるものであり、RFIDシステム と様々なシステムとの連携は必須であるとNTTコムウェアは考えています。 NTTコムウェアは、2004年2月に、 EPCglobalの前身であるオートIDセンターの策定した仕様に準拠する「RFIDミドルウェア」をリリースし、 その後、仕様の改訂にも対応してきました。そして今回、Software Certificationの取得に至っています。 これにより、「RFIDミドルウェア」は、上位のアプリケーションとの互換性を確保し、他の基盤システムや 業種・業界をまたがったシステムとのスムーズな連携・構築を可能にします。「RFIDミドルウェア」を導入いた だくことで、EPCglobalの規定する標準仕様に準拠したインタフェースを有したシステムとなり、将来の企業内 にとどまらない、オープンでグローバルなシステムとの連携や構築を実現するスケーラビリティをご提供いたし ます。
認定式模様
EPCglobal US Conference 2006のGeneral Sessionにおいて、ソフトウェア、ハードウェア、パフォーマンス テストセンタの認定書授与式がありました。コムウェアは、Application Level Events (ALE) Specification, Version 1.0の認定試験に合格して、今回、認定書を受けとりました。認定書は、GS1(*2) President & CEOの Miguel A. Loperaと、EPCglobal, Inc. PresidentのChris Adcockから、NTTコムウェアを代表して研究開発部 小池担当部長が受け取りました。また、EPCglobalより、本認定の証明としてGSRN(Global Service Relation Number)が発行されており、今後弊社製品には下記のEPCglobal Certification Markが添付されます。 認定書授与に関しては、2006年10月19日(日本時間)に弊社より報道発表されております。
◇認定授与式

左:Miguel A.Lopera President&CEO GS1
中央:NTTコムウェア研究開発部小池担当部長
右:Chris Adock President EPCglobai,Inc

左:Miguel A.Lopera President&CEO GS1
中央:NTTコムウェア研究開発部小池担当部長
右:Chris Adock President EPCglobai,Inc
EPCglobal Certification Mark

950110126000000650
認定番号:GSRN
(Global Service Relational Nunber)

950110126000000650
認定番号:GSRN
(Global Service Relational Nunber)
おわりに
NTTコムウェアの「RFIDミドルウェア」は世界的に高い評価を得ている百貨店の商品管理において既に実運 用されております。今後は、NTTの基幹業務システムやネットワークシステムを長年にわたり構築してきた実績、 経験と技術力をもとに、RFIDミドルウェアをプラットフォームとするユビキタスネットワークの実現を目指して いきます。
(用語解説)
(*1):EPCglobal
EPCの推進団体。旧オートIDセンター。 バーコードの国際機関である国際EAN協会と米国の流通コード機関で あるUniform Code Council(UCC)が共同で2003年10月に設立した非営利団体。(現在、国際EAN協会とUCCは GS1として統合されている)
(*2):GS1
識別コード(GTIN, GLN)の管理、データキャリア(バーコード, RFID)の標準化、EDIルールの策定、を実施して いる国際的組織。各国・地域を代表する流通コード管理機関構成されている。日本では「流通システム開発セン ター」がGS1 Japanとして活動している。