クラウドの利点とオンプレミスの利点を生かすならハイブリッドクラウドという選択肢

クラウドの利点は、導入や運用の負荷が軽減され、情報システム部門のリソースを有効に活用できることです。脆弱性が発見された際も、一般的にはクラウドのほうがスピーディーに対応できます。

一方、オンプレミスの利点には、既存の社内システムと連携させやすいことが挙げられます。また、自社のセキュリティーポリシーに合致したシステムを構築できるのも、企業としてはメリットです。

企業は、さまざまなデータを保有しています。事業内容によってデータ量も違いますし、機密性も異なります。また、事業規模や成長速度によって処理能力や投資金額も異なるでしょう。

クラウド、オンプレミスそれぞれの特長を踏まえて、最適な環境を選択することが重要です。両者のメリットをともに生かすことのできる「ハイブリッドクラウド」という選択肢もあります。

ハイブリッドクラウドとは、クラウドとオンプレミスを組み合わせて使う仕組みです。ハイブリッドクラウドであれば、「どうしても社外に出せないデータはオンプレミスに置く」「利便性、生産性を優先にするシステムは、クラウドに置く」「両者を、連携させて活用する」といった、それぞれの利点を生かした利用が可能になります。

このようにクラウドにもオンプレミスにもそれぞれの特長、メリット、デメリットがあります。これからの会社のビジネスを発展させるICTシステムとして、「最適なICTシステムは何か」「リスクには何があるか」「どのようにして、そのリスクに対処するか」などを吟味して、クラウドかオンプレミスかの選択を検討する必要があります。