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 オフィスからノートPCを持ち帰り、自宅やコワーキングスペースでテレワークに取り組んでいる人もいるだろう。そのとき、外付けディスプレーを接続してデュアルディスプレー環境を構築すると、見やすさが大きく向上する。また、使い慣れた外付けキーボードやマウスを接続すれば、入力作業がはかどるはずだ。バックアップ用に外付けHDDを接続したり、メモリーカードを読み込む必要が出てくるかもしれない。

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ドッキングステーションは各社から発売されている。必要な端子の種類と数、持ち運びやすさ、価格のバランスで選びたい

 しかし最近は外部接続端子の種類や数が少ないPCが増えている。以前のようにUSB-A(一般的な四角いUSBポート)、有線LANポート、外部ディスプレー出力端子、メモリーカードスロットなどさまざまな端子が側面や背面に所せましと並んだPCは少なくなった。USB-Cへの集約が進んだことに加え、無線LANの普及やノートPCの薄型化で端子を配置するスペースが減ったことなどが理由だ。

 端子の種類や数が少ないため、たとえば自宅でテレワークに取り組むときに外付けディスプレーを接続できない、キーボードや外付けHDDを取り付けたいのにUSBポートが足りない、メモリーカードを読み込みたいがメモリーカードスロットがないといったことが起きる。

 そうした不便を解消してくれるのが、USBポートに取り付けて外部接続端子を増やせる「ドッキングステーション」や「ドッキングハブ」と呼ばれる製品だ。

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ドッキングステーションで外部接続端子を増やせる。写真のタブレットPCはUSB-C、音声入出力端子、microSDカードスロットしかないが、ドッキングステーションを接続することでVGAや有線LANなどを増設できる

 ドッキングステーションは価格帯の幅が広く、ノートPCといっしょに持ち運びやすいコンパクトなものから、据え置き利用向きの大型のものまでさまざまな製品がある。増やせる外部接続端子の種類や数は製品によって異なるので、自分が利用したい端子を備えたものを選ぶようにしたい。注意してほしいのは、すべての端子を同時に利用できない場合があることだ。たとえば、2種類ついている外部ディスプレー接続端子が排他利用で同時利用できないものもある。購入前に製品の仕様を必ず確認しておきたい。

 サンワサプライの「USB-3TCH13S2」は、豊富な外部接続端子を備えつつコンパクトな製品だ。重さは約132gで、VGA(アナログディスプレー接続端子)、HDMI出力、有線LANポート、microSDスロットとSDメモリーカードスロット、2つのUSB-A、USB-Cを備える。PCとはUSB-Cで接続する。

 ドッキングステーションはPCとの接続ケーブルが一体化したものが多いが、この製品はケーブルを付け外しでき、約3cmと約30cmの2本の接続ケーブルが付属する。短い方のケーブルは本体に収納でき、持ち運ぶときに無くさずに済む。

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【写真左上】サンワサプライの「USB-3TCH13S2」。長さが違う2種類の接続ケーブルが付属する

【写真右上】コンパクトで豊富な外部接続端子を備える。VGAとUSB-Cは側面にある

【写真左下】短い接続ケーブルを本体に収納できる

 ベルキン「USB-C マルチメディア + USB-C 100W PD 変換アダプタ」(AVC004btBK)は、VGA、HDMI出力、有線LANポート、USB-A、USB-Cを備えた製品。PCとはUSB-Cで接続する。必須の端子を一通り備えつつ編集部での実測で約62gと軽く、持ち運びやすい。

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【写真左上】ベルキン「USB-C マルチメディア + USB-C 100W PD 変換アダプタ」(AVC004btBK)。軽さと外部接続端子の数のバランスがいい製品だ

【写真右上】5種類の端子を1つずつ備える

【写真左下】USB-Cは背面にある。PCとの接続ケーブルは直付けだ

 Ankerの「PowerExpand+ 5-in-1 プレミアム USB-Cハブ イーサネットハブ」は、スティック型で約54gとさらに小型軽量な製品だ。HDMI出力、有線LANポート、USB-A×3を備え、PCとはUSB-Cで接続する。USB-CとVGAの増設はできないが携帯性は抜群に高く、モバイルノートPCを抱えて自宅やオフィス、コワーキングスペースなどを行き来することが多い人に向いている。

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【写真左】Ankerの「PowerExpand+ 5-in-1 プレミアム USB-Cハブ イーサネットハブ」。非常に軽量コンパクトで、PCとの接続ケーブルは直付けだ

【写真右】PCのUSB-Cに接続することで、HDMI出力、有線LAN、3つのUSB-Aを増設できる

 外出先では不要だが自宅やオフィスではさまざまな外部接続端子が必要だという人には、据え置き利用向きの多機能な製品が向いている。

 Ankerの「PowerExpand 13-in-1 USB-C Dock ドッキングステーション」は、最大85W出力対応のUSB-C、3つのUSB-A、2つのHDMI出力とディスプレーポート、有線LAN、microSDスロットとSDメモリーカードスロット、ヘッドホンを接続できるオーディオジャックなど、13の外部接続端子・スロットを備える。据え置き利用向きで付属のACアダプターで駆動する。

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【写真左上】Ankerの「PowerExpand 13-in-1 USB-C Dock ドッキングステーション」は据え置き利用向きの製品。ACアダプターと、PCと接続するUSB-Cケーブルが付属する

【写真右上】外部接続端子の種類と数が多い。メモリーカードスロットやオーディオジャックも備える

【写真左下】背面のUSB-CでPCと接続する。最大85W出力対応で、消費電力の大きい大型ノートPCに給電しながら外部接続端子を利用できる

 ドッキングステーションは、PCとの接続にはUSB-Cを使うものが多い。USB-Cのコネクターを利用してより高速なデータのやり取りができるThunderbolt 3規格に対応したものもあるので、MacBookシリーズなどのThunderbolt 3対応PCを使っている場合は、こうした製品を選ぶのもいいだろう。

 ベルキンの「Thunderbolt 3 Dock Core」(F4U110bt)はThunderbolt 3対応で、HDMI出力、ディスプレーポート、有線LAN、USB-C、USB-A×2(うちひとつはUSB2.0対応)、オーディオ入出力を備えた製品。重さ約213.8gでACアダプターなしで駆動でき、Thunderbolt 3対応ノートPCを持ち運んで使いたい人に向いている。

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【写真左上】ベルキンの「Thunderbolt 3 Dock Core」(F4U110bt)。Thunderbolt 3対応のドッキングステーションだ。PCとの接続ケーブルは直付け

【写真右上】同時使用できる2つのディスプレー出力、有線LANなど7つの外部接続端子を備える

【写真左下】オーディオ入出力端子も備える。USB-Cは反対側にある

 ドッキングステーションを使うと、ノートPCを持ち出すのも楽になる。たとえば、外付けディスプレーやキーボードなどをあらかじめドッキングステーションに接続しておけば、ノートPCを持ち帰ったらそこに接続するだけでそれらの周辺機器をすぐに利用できる。ノートPCを持って外出するときは、ドッキングステーションとの接続ケーブルを外すだけでサッと持ち出せる。複数の接続ケーブルを付け外しする手間がかからず効率的だ。

 ドッキングステーションは、ノートPCをスマートかつ効率的に活用できるようにしてくれる。ひとつ持っておけば、テレワークを快適にしてくれるだろう。

【 湯浅英夫/IT・家電ジャーナリスト 】

2021/01/28

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