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 スマホの普及とともに必需品となったのがモバイルバッテリーだ。長年使っているという人も多いだろう。しかしモバイルバッテリーは繰り返し使っているうちに劣化してしまう。また、USB Type-Cを備えた最新デバイスと組み合わせて使うなら、モバイルバッテリーもUSB Type-Cを備えたものが最適だ。そのほか非常時に役立つ大容量のものや、屋外で役立つ防じん・防滴対応のものなど、さまざまな製品が登場している。用途に合わせて新しいモバイルバッテリーの導入を検討してみよう。

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USB Type-Cがあれば多くのデバイスに対応できる

 モバイルバッテリーに内蔵されているリチウムイオン電池は、充放電を繰り返したり、満充電の状態や電池残量がほとんどない状態で放置していると劣化が進みやすい。バッテリー切れから満充電まで充電することを1サイクルとして、約500サイクル程度を使用推奨回数としている製品も多い。毎日のように使っているなら2年程度で劣化を気にするべきだ。

 新しいモバイルバッテリーを購入する際は、容量、備えている充電用端子の種類と数、重さに注意しよう。モバイルバッテリーは内蔵する電池容量のすべてを充電できるわけではない。自然放電や電圧変換によるロスがあるため、接続したデバイスを充電できるのは容量の7割前後が目安といわれる。スマホと組み合わせて使うことが多い人は、まず自分のスマホの電池容量を調べてみよう。例えば電池容量が3500mAhのスマホをゼロから満充電するには、容量5000mAh前後のモバイルバッテリーが必要だ。

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モバイルバッテリーには、容量や、出力できる電圧と電流の組み合わせが記載されている。粗悪品を避けるため電気用品安全法に準拠していることも大事なので、電気用品安全法のマーク(PSEマーク)があることと、販売事業者名がマークに併記されていることをチェックしておきたい

 充電用の端子としてUSB Type-Cを備えたスマホやPCなどを使っているのなら、USB Type-Cを備え、USB PD(USB Power Delivery)による急速充電に対応したものを選びたい。USB PDはUSBを使った電力供給の規格で、5V/9V/15V/20Vの電圧と最大5Aの電流に対応し、最大100Wの電力供給が可能だ。対応するモバイルバッテリーや充電器は増えている。実際に出力できる電圧と電流の組み合わせは製品によって異なり、製品に記載されている。モバイルバッテリーでは最大18W出力の製品が多い。

 重さと大きさは容量と反比例する。日常的に持ち歩くなら軽めのものがいい。持ち歩く機会が少なく、車内やオフィス内で利用することが多いのなら大容量で重いものでも問題ないだろう。あとは充電用ケーブルも忘れないようにしたい。製品によっては付属しないこともある。

 ティ・アール・エイの「cheero Power Plus 5 10000mAh with Power Delivery 18W」は、容量10000mAhながら205gと軽くコンパクトで持ち運びやすい製品だ。残量が1%刻みで分かるインジケーターがついているのも便利。USB Type-A端子と、USB PD対のUSB Type-C端子を備え、最大18Wの出力に対応する。充電用ケーブルも付属する。

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【写真左上】ティ・アール・エイの「cheero Power Plus 5 10000mAh with Power Delivery 18W」。重さ205gで容量は10000mAhある

【写真右上】USB Type-A端子と、USB PD対のUSB Type-C端子を備え、最大18Wの出力に対応する

【写真左下】インジケーターを備え、バッテリー残量を1%刻みで把握できる

【写真右下】小型軽量で携帯性に優れている。ビジネスバッグの隙間に忍ばせやすい

 モバイルバッテリーと充電器(ACアダプター)をそれぞれ持ち歩くのが面倒な人には、Ankerの「Anker PowerCore III Fusion 5000」のような、モバイルバッテリーと充電器が一体化した製品が向いている。コンセントがあるオフィスやカフェでは充電器として使い、外出時にはモバイルバッテリーとして使うことができる。容量は4850mAhで重さは約176g。USB Type-A端子とType-C端子を備え、USB Type-Cからは最大18Wの出力に対応する。

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【写真左上】Ankerの「Anker PowerCore III Fusion 5000」。充電器とモバイルバッテリーが一体化した製品だ

【写真右上】USB Type-A端子とType-C端子を備える。前面のボタンを押すと、光るランプの数で残量を把握できる

【写真左下】折り畳み式のコンセントプラグを備え、コンセントに取り付けると充電器として利用できる。本体の充電もコンセントから行う

【写真右下】手ごろな大きさで、レンタルオフィスやカフェなどコンセントを利用可能な場所で仕事をすることが多い人に便利だ

大容量モデルは非常時の備えにもなる

 大容量のモバイルバッテリーは大きく重いため、車で移動する人やオフィス内で使いたい人向きだ。そのほか非常時の備えにもなる。台風など自然災害による停電が起きたとき、あるいは避難所などでコンセントが自由に使えないときにも、大容量のモバイルバッテリーがあれば心強い。

 Ankerの「Anker PowerCore Essential 20000 PD with PowerPort III Nano」は容量20000mAhの製品で、USB Type-A端子とType-C端子を備え、どちらかの端子のみ利用する場合は最大18Wの出力に対応する。充電用ケーブルと本体を充電するための充電器も付属する。346gと多少重量がある。

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【写真左上】Ankerの「Anker PowerCore Essential 20000 PD with PowerPort III Nano」は大容量バッテリーと充電器がセットになったモデル。バッテリー単体のモデルもある

【写真右上】USB Type-A端子とType-C端子を備える。USB PDの最大出力は18Wだ

【写真左下】容量に比例して本体サイズが大きいが、薄型なのでカバンに入れやすい

 ティ・アール・エイの「cheero Solar Power Bank 10000mAh」は、IP54の防じん・防水性能、樹脂製の丈夫なボディーが特徴。カラビナのようなフックとLEDライトを搭載し、吊して照明として使えるなどアウトドアに向いている。ソーラーパネルを備え、時間はかかるが太陽光で充電することもできる。USB Type-A端子を2つ備え、容量は10000mAhで重さは280gだ。

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【写真左上】ティ・アール・エイの「cheero Solar Power Bank 10000mAh」。IP54相当の防じん・防滴対応と丈夫な造りが特徴で、前面はソーラーパネルになっている

【写真右上】USB Type-A端子を2つ備える。micro USB端子は本体を充電するためのもの

【写真左下】カラビナのようなフックがついていて、ロープなどで吊して使える

【写真右下】LEDライトとしても使える。かなりの明るさだ

 今や、モバイルバッテリーはコンビニや駅の売店でも手に入る時代。高価で多機能なものからシンプルで安価なものまで多数の製品が販売されている。しかしその一方で、粗悪品による発火事故なども報道されている。毎日持ち歩く物だからこそ、安さだけに踊らされずに、信頼できるメーカーの安心して使える製品を選びたい。

【 湯浅英夫/IT・家電ジャーナリスト 】

2020/09/30

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